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共に勝つサスティナブルな経営へとシフトする。

ここ数年くらいで、様々な国を旅行したり、いろいろな場所で仕事をすることが増えました。

その中でも、印象深いのは、ハワイやラスベガス、カリブ海、そして、モルディブでの体験です。

特に、モルディブでは、水上コテージで、海と空との一体感を味わいつつ、充実した時間を過ごせることが素晴らしいと思います。

そんなモルディブですが、
ここ数年くらいで、様々な課題と取り組んでいます。

リゾート開発を行い、多くの観光客を受け入れているモルディブでは、観光客がもたらすゴミ問題が深刻化しているようです。

モルディブには、ゴミを焼却する施設がなかったため、リサイクルするものはインドへ送り、その他のゴミは専用の島に運ばれていました。
1990年代から30年間ほど、この「ティラフシ島」に捨てられ続けたため、ゴミは、8階建ての高さくらいまで積みあがっていたそうです。

統計によると、モルディブを訪問する観光客一人当たりが排出するゴミの量は3.5kgで、これは地元住民が排出するゴミの平均量の2倍に相当します。

適切な処理を行うことなく、集積・焼却されていた結果、空気汚染と温室効果ガスの排出が深刻な問題となっており、また、有害物質やプラスチックゴミ等が海に流れ出ることで、海の生態系にも深刻な影響を与えているようです。

サスティナブルな社会


そんな中、モルディブ政府、アジア開発銀行(ADB)、貧困削減日本基金(JFPR)、技術協力特別基金の出資により、2018年からクリーンアッププロジェクトが始まりました。

現在は、廃棄物からのエネルギー回収処理用プラントがティラフシ島に建設され、島内で改善が行われるようになりました。
結果、有毒ガスは浄化され、ゴミの山も縮小し、2024年のプロジェクト完了を目指し、綺麗な島に生まれ変わりつつあるそうです。

モルディブは、島の80%が海抜1m、平均海抜は3.3mという「世界で最も低い国土」です。
そのため、温室効果ガスの排出による地球温暖化といった気候変動に伴う海面上昇により、多くの島が水没する恐れがあると言われています。


このような気候変動による海面上昇によるリスクを抑えるために、モルディブ政府だけではなく、SDGsに則って、今、世界中で様々な取り組みがなされています。

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モルディブ政府は、2021年3月、世界初となる完全浮島型の都市建設計画を発表しました。建設開始は、2022年の予定だそうです。



また、プラスチックゴミの廃棄による海洋汚染や、焼却の際に発生するCO2による地球温暖化の対策として、いろいろな取り組みが行われています。


プラスチックをリサイクル際にも、CO2が排出されていますが、特に日本では、リサイクル率約84%のうち、約57%がエネルギー源としての利用するサーマルリサイクルであり、年間1600万トンのCO2が排出されているそうです。
ですので、CO2排出量削減のためには、サーマルリサイクルではなく、ケミカルリサイクル(プラスチック製品→基礎化学品)やマテリアルリサイクル(プラスチック製品→プラスチック素材)の技術を確立し、それらの比率を増やしていくことが大事だと言われています。

日本においては、2050年までの実現を宣言している「カーボンニュートラル」という取り組みもあります。

カーボンニュートラル
温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることを意味します。
2020年10月、政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。
「排出を全体としてゼロ」というのは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの「排出量」から、植林、森林管理などによる「吸収量」を差し引いて、合計を実質的にゼロにすることを意味しています。
環境省HPより引用~


このカーボンニュートラルに向けて、ケミカルリサイクル、マテリアルリサイクルの技術開発だけではなく、排出されるCO2を原料として機能性プラスチック材料を製造する技術が開発されつつあります。

従来は、COやホスゲンを使用して、ジメチルカーボネートが作られ、それとジオールを反応させることで、ポリカーボネートジオールを合成したり、ポリウレタン製品を作っていました。
今後は、CO2とジオールを直接合成することで、このプロセスを置き換えることが可能になるそうです。

この技術が確立されることによって、CO2の排出量を削減できるだけではなく、COやホスゲンといった、いわゆる猛毒物質の使用が抑えられることもメリットだと考えられています。

社会課題


このような社会課題を解決するためには、一人一人が現実と向き合い、特にプラスチックゴミの排出量を減らすことが大事だと思います。

もちろん、個人単位で取り組むだけではなく、国単位、会社単位で取り組むべき課題だと思います。

経営の父「ピーター・F・ドラッカー」氏も、経営において、下記のような考えを示しています。

「自らの組織が社会に与える影響を処理するとともに、社会の問題の解決に貢献すること」


▼詳細は下記noteを参照ください。


つまり、「サスティナブルな社会の実現に注力しながら、事業を通じて社会に貢献すること」こそが、経営者としての重要な役割の一つであると考えられます。

持続可能な社会の実現に向けて、ペットボトルの消費量を削減するために、ボクが経営しているお店でも給水スポットアプリ「mymizu (マイミズ)」に登録し、給水サービスをスタートしました。

マイミズ

mymizu(マイミズ)
mymizuとは、ペットボトルの消費量を削減し、世界中の環境の持続可能性を実現するための活動を推進することを目標に掲げるプラットフォームです。公的水飲み場およびパートナー店舗(カフェ、レストラン、ホテル、お店等)をはじめ、日本国内で5千箇所以上、そして世界各地で約20万箇所の給水スポットとユーザーを結びつけ、ペットボトル入りの飲料水を購入する代わりにこれらのスポットで給水することを可能にします。mymizuアプリは、iOSおよびAndroidでダウンロードいただけます。


とはいえ、「サスティナブルな社会の実現に注力しながら、事業を通じて社会に貢献すること」は、容易なことではないと思います。

これまでの世の中は、技術革新を進めて豊かな社会を実現するために、いわゆる、成長と環境のトレードオフだったように思います。

今後は、継続して成長し続けながら、環境問題を解決していくという道のりを歩むことになります。

そのためには、日々、創意工夫を重ね、改良と改善を続けていくことが大事だと思います。


稲盛和夫氏も、下記のように述べられています。

「今日よりは明日、明日よりは明後日と、常に改良改善を絶え間なく続ける」
「創意工夫を重ねる」


サスティナブルな社会の実現に向けて、人の強みや長所を最大限に活かし、創意工夫をしながら事業を拡張していきます。

トレードオフではなく、共に勝つために、今日も仕事をやりきります。


向山雄治
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