「月を食べて石になるかいじゅう」 はらまさかず
陸くんは、マンションの3階に住んでいます。
ベランダからは、竹林がよく見えます。
ここには、かいじゅうが住んでいます。そのことは、陸くんしか知りません。
かいじゅうは、昼間はどこにいるのかわかりません。
でも、夜になると、むくむく大きくなり、竹林のなかから顔を出します。両手をあげて大きな口をひらき、キバをぎらつかせます。でも、大声は出しません。
かいじゅうは良いかいじゅうです。マンションに住んでいる人たちが悪い夢をみないように、守ってくれています。
かいじゅ