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ふたりの愛ランド

全国各地で、成人式が行われた今週。




緊急事態下とは思えないような、お祭り状態と化した会場。



振り袖姿の新成人が、取材のカメラに向かって、
「大人としての自覚を持って行動したい」と話しており、
もう突っ込み所が多過ぎて、何から突っ込めば良いのやら(笑)。



大人とは何か。自覚とは何か。



30を過ぎて、いよいよ混迷を深めてきた昨今ですが(笑)、
今週は、そんな成人の日にちなみ、
「大人と子供」に関連するエピソードを、
皆さんと、いくつか振り返っていきたいと思います。



今日は、小学校の頃の出来事についてお話致します。







6年生の頃、私には親友がいました。



小柄で体も弱く、大人しかった私は、
学校にただ、いじめられる為に通っていたに等しい(笑)、
非常に不毛な6年間を過ごしていました。



日中の苦行を終え、自宅のマンションに帰ってくると、
ランドセルを置いて、同じマンションに住む、とあるお宅へ。



ピンポンを押して、私を笑顔で迎えてくれたのは、
当時、まだ幼稚園の年長さんだった男の子(笑)。



嬉々として、「お邪魔しまーす」と言ってお家に上がると、
彼のお部屋にて、2人で"ヨッシーアイランド"に興じました(笑)。




お母さんが、ご丁寧にオレンジジュースを出してくれ、
彼と2人で、辛いことも忘れ、楽しんでいたように思います。







そのきっかけは確か、ある日曜日のマンションの草取り。



当時5歳の彼も、私と同じく小柄で大人しい性格。



同じマンションの小学生達から、結構キツく当たられては、
いつも泣きそうな顔をしながら、おどおどしていた印象でした。



彼と一緒に草取りをしながら、何となく話をすると、
社会の弱者同士(笑)、不思議と馬が合うなと感じました。



「今度、一緒に遊ぼうよ」という、彼の嬉しい言葉を真に受け、
実際にお家に上げてもらって以来、その後も何度か、
彼の家で、放課後の楽しい時間を過ごしました。







しかし、ある日。



食卓で母親がその話をした際、それを聞いた父親が激怒。



ありとあらゆる罵声を浴びさせられた末に、
「お前は、幼稚園からやり直せ!」と怒鳴られた記憶があります。




その父親からは以前も、毎日いじめられるのが辛くて、
"もう学校に行きたくない"旨のことを私が言った際、
「学校に行かないなら、社会に出て働け」と一蹴されました。



思えば、当時から"会話の出来ない"父親でした(笑)。



今、冷静に考えれば、あんな小学校に通う位なら、
幼稚園からやり直すのも、社会で働くのも、
どちらもさほど悪くない代替案だと感じますが(笑)、
どの道、あの家では、そのどちらも叶わないでしょう。



それ以降、"親友"の家で遊ぶこともできなくなり、
貴重な仲間との楽しい時間を奪われた小学校生活は、
より無味乾燥で、苦痛なものとなっていきました。







若干5歳にして、小学6年生の出来損ない兄ちゃんと、
対等に遊んで、楽しい時間を共有できていた彼。



少なくとも、あのクラスでいじめを働いていたどの連中より、
彼の方が数段、人間的に「大人」だったと思えてなりません。



通う場所や学年で、「大人」「子供」を測ることはできない。



あれは貴重な経験だったなと、改めて感じます。



そして、それはきっと社会人になってからも、
職業や勤務先、役職、年齢などを見た際に、
同じようなことが言えるのだと思います。






あの、楽しかった二人の時間。



僅かな幸せを思い返しつつ、今日はこの曲でお別れです(笑)。








曲の陽気さから一転、寒さもより深まる1月中旬。



皆さんも、お体大事になさって下さいね。それではまた。

その100円玉が、誰かの生きがいになります!