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苦行は、終わった

私は分かりやすく言えばいわゆる毒親育ちというやつだ。幼少期もそれなりに色々あってハードコアだった。
そしてそれに付随すると思われる生きづらさは正直、親が死ぬまではついてまわるんだろうと半分諦らめかけていた。
もう40過ぎで一児の母だっていうのになー

自分なりに考えうることもやりつくして本を読んだりセルフメンテナンスして工夫して暮らしてきた。というとアッサリだけど、藻掻いてうずくまって、手書きのノートに感情を吐き散らかしてなんとかかんとかやってきた。
でも結局メンタルクラッシャーである親の不安定さが自分にぶつけられる時、未だに平静を保つことが出来ないでいた。
育児するのだって「普通」がよく分からないんだから、とにかくいちいち大変すぎるのだ。

もういい加減に次のフェーズに行きたいのに後少しで行けそうで、やっぱり行けないのか…??やり尽くして打つ手が無くなって来たなあ、投げやりになってきたそんな時。

まだ半分ほど残っているのにこの変化、なんてこった!

画期的な変化を起こしてくれた本との出会いがあったのでシェアしたくてこれを書いている。
それは数ヶ月前に友人が教えてくれた「ザ・メンタルモデル」。
最初は半信半疑だったけど、あまりに面白くて自己理解と他者理解を助けてくれる内容で、目から鱗が落ちすぎた。

より実践的な「ザ・メンタルモデルワークブック」もすぐに買って、教えてくれた友人とも時々一緒にワークをはじめた。
それから自分でも驚くくらいに生きやすくなっている。もっと早く出会えていたら…と思いがちだけど、色々やり尽くして内省力もついた今だからこその自分の変化速度なのかなとも思う。
心から、この本に出会えて良かった。教えてくれて一緒にワークに取り組んでくれている友人に感謝している。

私の好きな坂口恭平さんがツイートしていた言葉でなるほどと思ったのだけど「私の親が毒親で、と悩んでいる人と、私は発達障害で、と言う人たちは全く同じ声をしている。
毒親、ではなくて親の何が嫌だったのかを自分で理解したほうがいい」と。人が「毒親」と口にするとき、もうパターン化した思考と感情の渦に自らはまってしまっているんだと思う。

でも頭では分かってても実際そこから抜けるのは自分では難しいんだよね。子どもの頃から傷つきすぎてきたんだと思う。
だからまずは今まで生きてきただけで偉いことだ。
体験は個別すぎるから人のことは何も言えないけれど、皆にも思ってほしい、そしてどうにか楽になってほしい。

木に例えると、自分の根っこの部分を掘り起こして観ることが遠いようで一番の近道だった。でも根っこって土の中に隠れててどうやって観ていいのか自分じゃ分からない。それを強力に手助けしてくれる飛び道具が「ザ・メンタルモデルワークブック」という感じかな。

子どもの時の自分にはどんな願いがあって、それが叶わなくてどう傷ついてきたのかが自分の言葉として出てきた時の浄化されて癒やされる体験は初めてのもので驚愕だった。
自分で内省しながら探って気づきを得ていくスタイルなのも合っていたんだと思う。感情の仕組みを論理的な言葉で説明してくれるのが物凄く分かりやすい。
今では自分のことも親のことも以前よりはよく「観えて」きて、自分を大切にすることの意味がようやく分かり始めている。
遅めになったかもしれないけれど、ようやく自分の人生を生きていくというフェーズに進めることが心から嬉しい。
傷つきすぎたということはマイナスだと思ってきたけれど、よくよくその傷を観ることができれば、それが私を形創ってくれたのだと愛おしく思えて来るのだと知った。

「ザ・メンタルモデルワークブック」は内省が割と好きで、カウンセリングも興味あるけど費用対効果はどうなんだろう…そもそもそんな時間はとれないし、という人にもピッタリだと思う。
著者である由佐実加子さんは「人間のOSをアップデートしたい」という信念を持っている方。由佐さんの人間感が私はとても好きだ。You Tubeでも由佐さんが話している色々な動画が出ていてそちらも本と同時に観ていくと自分の変化もよりスピードが上がるのでおすすめです。
その辺の話はまた書けるときがあれば。

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