大森葉子/編集者

編集者。 linktr.ee:yoko_omori /instgram:yokomor…

大森葉子/編集者

編集者。 linktr.ee:yoko_omori /instgram:yokomorix

マガジン

最近の記事

  • 固定された記事

大人世代が「おしゃれ迷子」から脱出する方法を考えてみた

ファッションを軸とした大人世代のwebサイトを運営していた。体型やライフスタイルの変化に戸惑いまくる時期である。好きだったおしゃれに向き合うことに、気が重くなる。ほとんどの人がそのトンネルの中に入った途端、急におしゃれから遠ざかる。仕事や家事、育児に時間や体力を奪われ、おしゃれする意欲が減退する時でもある。 延べ人数7000人くらいの方に会ったと思う。基本的には、おしゃれが好きな方たち。とにかく彼女たちを見てきて、言葉を交わしてきた。それらをザッと振り返り一気に書いてみる。

    • 「ポリコレ!」というツッコミ

      「『SHOGUN』、ポリコレに配慮していないから最高!」 というような意味でXに投稿されたポストにより、「あれ、やっぱり正確に意味わかってない人、たくさんいるよな」と思いつつ。私も幾度となくケムに巻かれてきた、わかった気になって使いがちな「ポリコレ」という言葉。なんだか嘲笑、冷笑の類で引用されがちな昨今、 「本当の意味ってなんだっけ?」 に対して、わかりやすさNo.1の記事を見つけた。「新書1冊、簡単に出せますよね」というくらい内容とボリューム。助かる。 数箇所引用さ

      • コロナ以降の日本語のこと

        コロナ禍、ステイホームで観るものがなくなった多くの人が、外国語映画、ドラマを観る機会が増え、「英語圏で字幕鑑賞の習慣が定着してきている」と聞いたことがある。動画が探せなくなってしまったが、真田さんも同じようなことをアフターパーティのインタビューで答えていた。 エミー賞での『SHOGUN』快進撃の一因にはなっているのかと思う。 村上隆もリハックで同じような発言(大意:パンデミックで配信プラットフォームがアニメを海外でどんどん供給してくれたおかげで、日本の漫画やアニメの多層的

        • 英語と標準語。日本語と方言。

          エミー賞授賞式の壇上に真田広之さん。日本語の謝辞が聞ける日が来た(そもそも『SHOGUN』劇中の7割が日本語)!! 数日前のVMAステージで、Megan Thee Stalionがパフォーマンス。共に千葉雄喜も"Mamushi"をパフォーム。日本人ラッパーが、日本語のラップ。会場が一体になる。 エミー賞のレッドカーペットのインタビューで真田さんは、「日本の映画製作者たちは時代劇を西洋化、現代化している。それを引き戻したかった」と語った。 最近、読んだ『お笑い芸人の言語学

        • 固定された記事

        大人世代が「おしゃれ迷子」から脱出する方法を考えてみた

        マガジン

        • 読書日記
          118本
        • 観たこと、感じたこと
          564本
        • 音楽日記
          63本
        • 映画日記
          113本
        • 仕事のことなど
          110本
        • 自己紹介
          13本

        記事

          アメリカ副大統領候補のこと

          (おそらく2018年から)積読しっぱなしで、途中、netflixでの映像化を観たばかりに、読んでいた気にすらなっていた『ヒルビリーエレジー』をやっと読む。 言わずと知れた、共和党の副大統領候補に選ばれた J.D.ヴァンス の回顧録。トランプを大統領にまで押し上げた、ラストベルトの困窮する白人たちの悲哀がわかると当時ベストセラーになった一冊。それは本当によくわかるけれど、 出版から時が経ち、「なんでヴァンスは今こうなった?」がめちゃくちゃ気になってしまうわけで…。結局、政治

          アメリカ副大統領候補のこと

          『ナミビアの砂漠』と『pink』

          『ナミビアの砂漠』を観たら、どうしても岡崎京子『pink』が読みたくなり、実家にあるのに新装版を買って読む。そして、2度目の鑑賞。 ニヤニヤ苦笑しながら観ていたら終わった初回と違い、やたらと主人公カナの苛立ちとメンタルヘルス問題に意識が向かう。 『pink』のあとがきには、“愛と資本主義をめぐる冒険と日常“と書かれているが、カナは「日本は貧困と少子化で終わるので今後の目標は生存になります」と言う。前者の主人公はあっけらかんとしているが、後者はずっと空を睨んでいる。 “ひ

          『ナミビアの砂漠』と『pink』

          忘却の空の下で。映画『あんのこと』

          昨日は肌寒く豪雨。本日は晴天の夏日。なかなか梅雨入りだと宣言はされない。 コロナ禍。慢性鼻炎持ちだからか、高温多湿時のマスク着用はとても息苦しかった。自宅に戻り、マスクをはずす時の爽快感は心身ともにホッとできる瞬間だった。あんなに鮮明だった身体の記憶までも簡単に忘れてしまう自分に驚く。 映画『あんのこと』を観た。入江監督は、「コロナ禍というものをきちんと残しておきたかったんです」とインタビューで語る。 映画の中の印象的なシーン。東京に住んでいる人は一瞬であの日だとわかる

          忘却の空の下で。映画『あんのこと』

          「推し」とは?

          記録。 ジェーン・スー“奇跡の推し活エッセイ” ラブレター・フロム・ヘル、 或いは天国で寝言。 Amazon Prime Video『キラー・ビー』で考える、絶対にやってはいけない“推しごと”7 「推し疲れ」経験者は7割!逃れられない「推し疲れ」の実態とは? 悪意と嫉妬とマウントが充満する現代社会で「推し」は最大のデトックス 被害者を責めたり誹謗中傷したりすることではなく、タレントの方々が自分の人生をオーナーシップを持って歩めるように、応援すること。

          「推し」とは?

          ストリーミング・バブル

          記録。 映画『AIR』 NETFLIX 『ザ・プレイリスト』 最終話で、未来予測として描かれるのは、アーティスト側への搾取問題。 音楽会社「ガンマ」 =======

          ストリーミング・バブル

          METGALA2023

          記録。 At the Met Gala, old clothes are the newest thing https://www.washingtonpost.com/lifestyle/2023/05/02/vintage-met-gala-red-carpet-lagerfeld/ リベラルのダブルスタンダード

          雑誌以外のお仕事2022『愛するということ』

          書籍と漫画漫画の主人公とEXITりんたろー。さんに共通していたのは、圧倒的な素直さ。「愛は技術。音楽、絵画、医学…などの技術と同じ道をたどる必要がある」「愛の問題は、愛される問題ではない。愛する能力の問題だ」と説いたのは、エーリッヒ・フロム(『愛するということ』)なわけだが、「この2冊はそんな内容になったなぁ」としみじみ。   365日メルマガ配信紙の365日・日めくりカレンダーの写真と添えられた言葉とともに、神崎恵さんのメッセージを365日メルマガとして配信。動画は月1

          雑誌以外のお仕事2022『愛するということ』

          〜そして、松本は王になる〜お笑い備忘録

          最近見たYouTubeと聞いたpodcast。それぞれ今年いちばん面白かった。奇しくも、どちらもお笑いのこと。ライターの西澤さんは近著「女芸人の壁」の中で芸人さんのことを「感覚のアスリート」と評していたが、本当にお笑いから社会を見るのは楽しい。 景気とコンテンツの関係。〜たとえば、テレビと電通のこと〜 景気(広告費)が、いかにコンテンツに影響を与えてきたか、がよくわかる。雑誌を20余年つくってきているが、まさに似たようなところもあるし、語られているテレビのことより景気への

          〜そして、松本は王になる〜お笑い備忘録

          『自分を大切にする練習』で伝えたいこと(インタビュー&寄稿文)

          いつも取材している側だけれど、今回は「していただく」側。媒体の特徴に合わせ、いろいろな切り口から取材いただいた。カテゴリーしづらい本(著者は「自伝的自己啓発エッセイ美容本」と紹介!?)になっているので、各メディアそれぞれの視点は興味深い。 インタビューオリコン/新しい笑いのかたち EXIT結成前の苦悩から現相方との出会いを中心にした再生ストーリー。 お笑いナタリー/相方。芸人として 「芸人として活躍する」ために。 ダヴィンチ/一冊にこめた覚悟と思いやり 容姿いじり

          『自分を大切にする練習』で伝えたいこと(インタビュー&寄稿文)

          続・書籍編集者の「編む」以外の仕事

          これから書籍づくりに携わりたい方(版元や部署、扱うジャンルでも異なるかと思います!)や、自分の備忘録として前回の投稿の続きを書きます。 届けるメディア取材を仕込む メディアにゲラをお渡しし、取材のお願いを。各メディア、抱えている読者層が異なるため、それに合わせた切り口の提案もしたりします。取材場所のセッティング、当日の香盤作成、取材後の原稿確認、記事配信のスケジュール調整などもこれに含まれます。 今回は、人気芸人りんたろー。さんが著者ということもあり、取材依頼がとてもス

          続・書籍編集者の「編む」以外の仕事

          【書籍編集者の「編む」以外の仕事】一冊の書籍を送り出すまで

          発売まで、11月11日に発売する芸人りんたろー。さん初書籍『自分を大切にする練習』を担当している。 普段、雑誌の編集者をしているのだが、はっきりいって作業がかなり分業されているところがある。書籍では、編集部で分業している作業のほとんどが自分ひとり作業になるので、その度に「やること多すぎる!」とおののいている(年に1冊ペースの担当なので、毎回、新鮮におののいている自分もどうかと思う苦笑)。 企画し、著者に原稿をいただき、デザイナーにレイアウトを発注し、内容を編集する。それら

          【書籍編集者の「編む」以外の仕事】一冊の書籍を送り出すまで

          制作現場より

          本が一冊できるまでの過程もわかるように公式アカウントを動かそうと思っている。 手元に届くまでのワクワクが倍増しますように‼︎