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いい子症候群とは?「先生、どうか皆の前でほめないで下さい」を読んで

✅現代の大学生〜20代半ばの傾向「いい子症候群」とは?

大きな特徴として、「ほめ」=「圧」
人前でほめるくらいなら何も言わないで欲しい。
【理由①】
自己肯定感が低く、基本的に自分はダメだと思っている。その心理状態のまま人前でほめられることは、ダメな自分に対するプレッシャーにつながるから。
【理由②】
ほめられた直後に、それを聞いた他人の中の自分像が変化したり、自分という存在の印象が強くなるのを、ものすごく怖がる。

また「いい子症候群」の特徴は他にもあり、下記の通り(一部抜粋)

・学校や職場などでは横並びが基本
・言われたことはやるけど、それ以上のことはやらない
・質問しない
・競争が嫌い 
・自分を含むグループ全体に対する問いかけには反応しない など

つまり、目立つことに対する抵抗感が絶大。

✅選択の決め手はインフルエンサー

CMなどの一方通行型メディア
→「消費者が受け取った情報を自分で解釈しなければならない」。
自分に合う合わない、好きか嫌いかなど、正しいか正しくないかなど、簡単なことだが、いったん「球を持たされる」ことに若者は抵抗を覚える。

SNSに投稿されている消費体験やインフルエンサーの情報
→こちらに球を投げかけてこない。いったん持ち帰り、熟慮、意思決定、のプロセスがない。
見たままの感覚で、自分で決めたというストレスなしに、購買に至れる。

つまり、自分で決めることにそのくらい抵抗がある。

✅いい子症候群が生まれる理由

・他者に同調したがる日本人気質
・日本人は見知らぬ人とコミュニケーションを取ることが極端に少ない
・日本は「見知らぬ人を助けたか」という問いに対し、世界で「はい」と答えた割合が最も低い(125カ国中125位)
つまり、現在の若者が問題なのではなく、昔から日本全体がそうだったという話。

✅じゃあどうしたら良いのか?行動が変わる2つの方法

①質問力を鍛える
・単なる質問でよい(「〇〇ということで間違いなかったですか?」で十分)
・質問して緊張したなら、その分だけ心が成長した証拠

②メモの取り方を変える
・「補足ですが」と言われるものをメモするのもいいが、プラスして自分の頭に浮かんだものをメモする
・資料の気になった箇所に丸を付けて、横にクエスチョンマークをつけるだけでもOK
・自然と話を聞く際に、自分の納得感を大事にするようになってくる

✅感想

最後に載っていた、著者のエピソード。

私は散歩が好きで、よく知らない土地を歩いたりするのだが、なんだか今日はえらく疲れるな…と振り返ってみると、実は道が穏やかな坂になっていて、思った以上に高い場所まで登っていてびっくりすることがある。
きついということは、それだけ高く登ったということ。心も同じで、きついのはそれだけ成長したということだ。

ん?
高ければ高い壁の方が 登った時気持ちいいもんな?(とは言ってない)

エピソード読んで、このイントロが頭に流れてきたんですよね。
ええ、これが言いたかっただけです。

私は30代後半。
いい子症候群には該当しませんが、自己肯定感が低いのは同意。若者に限らず、日本人の特徴な気がします。もちろんそうでない人もいますが。

インフルエンサーに決定権を委ねることからも分かりますが、要は思考停止してるってことなのかな?と。
行動が変わる2つの方法として挙げられている「質問力を鍛える」「メモの取り方を変える」も、思考するためのヒントですよね。

最近読んだ本でも、「考え続けている人が成功する」とか「考える」がキーワードになっているものが多くて(読んでる本が偏ってる可能性もある笑)、それだけ大切なことなんだよなーと強く感じました。

著者のツッコミが所々に入っていて(これがまた絶妙)、軽快に読み進められる本でした。
ここには書ききれなかったこともたくさん!
なので、興味ある方はぜひ本を読んでみてください。
ではでは。

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