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2022年「ガンジツスゴクオモイシンブン」(元日凄く重い新聞)蒐集行 第2章 ~昨年、2021年の「ガンジツスゴクオモイシンブン」蒐集行①~

毎年元日付の分厚くて重い新聞を集めています。

二転三転した2021年「ガンジツスゴクオモイシンブン」蒐集行計画

愛用していた「元日JR西日本乗り放題きっぷ」の販売が見送られた2021年元日、友人と一緒に行く事も諸々の事情で叶わず、一人旅となりました。
せっかくの一人旅なので、己の欲望を詰め込みJR全線の普通列車乗り放題の「青春18きっぷ」を使いJR西日本エリアを飛び出して周る事にしました。

富山市内の駅で購入した「青春18きっぷ」。混雑する富山駅を敢えて避けている。

そこで、12月31日大晦日の夜に富山を出る山形・仙台行き夜行高速バスを使い車内で年越し、翌朝経由地の山形でバスを降りて東北一円を周り、1月2日山形発の夜行高速バスで富山に戻る計画を立てました。
東北一円を周った上に「仙台光のページェント」見物も出来る、と楽しみにしていました。

仙台発山形経由富山・金沢行き夜行高速バスの乗車券(帰り)。尚、この路線は昨年廃止になった。

しかしこの年越しの辺りに警報級の大雪が降るとの予報が出て、12月29日にバス会社から行きの12月31日発のバスが運休する旨の電話があり、この予約は強制的に取り消しになりました。
乗車券は手数料なしで払い戻しになり、すぐに銀行口座に振り込まれましたが計画の再考を迫られました。
その間にも大雪のニュースは続き、断念した方がいいのでは、との思いも脳裏をよぎりましたが折角の18きっぷが勿体ない。
そこで行先を変え、たまたま空いていた12月31日夜に富山を出る名古屋行きの夜行高速バスを予約しました。

富山発名古屋行き夜行高速バス乗車券。乗車地が「高岡高速バスターミナル」なのはバス停併設の駐車場がタダだから。

さてこれで元日朝に名古屋から周れる所、と思案し同じ「中部地方」でも対極的に温暖な静岡県に向かう事にし、時刻表を見つつ計画を再度練り直し、静岡県沼津市のホテルを予約しました。
しかし、無残にもこちらも12月31日の昼に大雪のためバスが運休する旨のメールが入りました。もちろんバス代は払い戻しですが既に銀行が年末年始休業に入ってしまったので払い戻しの手続きは後日になりました。

「三度目の正直」となった計画再考

そこで、自力で向かうとどうなるか、改めて時刻表を見直しました。
富山では既に東西を結ぶ北陸本線が2015年の北陸新幹線開業に伴い第3セクター「あいの風とやま鉄道」になってしまったので18きっぷは使えません。金沢まで行けば使えますがどうしても静岡県に向かうには遠回りになってしまいます。
そこで改めて時刻表を見てみると岐阜県の高山からは早朝4時44分発で岐阜行きの普通列車があるのに気付きました。JR東海の列車運行情報を見てみると高山から富山方面は大雪で運休の可能性がある旨記載されていましたが、高山から岐阜方面は通常通り運行予定とありました。
そこで、車で高山駅まで向かい、駅前の駐車場に停めて高山から列車に乗る事にしました。富山から高山までは90キロ弱、車で約2時間です。新型コロナ禍前は高山は外国人観光客に人気があって空港からレンタカーで訪れる人も多く、駐車場代も高い印象がありましたが、探してみると駅近くに24時間900円打切りのコインパーキングがありました。
これでしたら高速バスの予約もありませんし、弾力的に旅程が組めます。
こうして大晦日を迎えました。

年越しと旅立ち

自宅で年越しの瞬間を迎え、暫くして車で自宅を発ちました。大晦日から断続的に雪が降っており気温も低く、富山から高山であれば普段は国道41号を走って約2時間の旅程ですが大事を取って遠回りですが高速道路を使って向かう事にしました。
自宅を出て暫くは道路にも融雪が完備しており難なく走れましたが、途中から轍が残る雪道になります。

自宅を出て高速のインターまでは積雪・凍結路を走る。

高速道路に入っても積雪は続き、所々で除雪作業が行われていました。

東海北陸自動車道飛騨白川PA付近。

3時頃高山市内に入り、コンビニで早速「ガンジツスゴクオモイシンブン」を入手します。

雪に覆われた高山市内の道路。もちろん凍結している。

高山駅近くのコインパーキングに車を停めます。ここまでは積雪対策でゴム長靴を履いていましたがそのまま太平洋側に向かう訳にもいかず、スニーカーに履き替えます。

2021年元日、未明の高山駅。

寒いので駅に入りますが待合室はまだ早過ぎて開いていません。ベンチに腰掛けて暫し待ちます。待合室に売店があり、そこで販売する朝刊が片隅に置いてありましたが当然それを買う事は出来ません。

売店の店頭陳列を待つ新聞の束。

構内には気動車のディーゼルエンジンの音が響きます。この時期は凍結防止のためずっとエンジンはかけっぱなしです。

高山駅東西自由通路から見た線路。雪に埋まっている。

高山線乗車、太平洋側へ

4時20分頃に職員が出てきて待合室が開き、程なく改札口も開きました。元日でも普段通り、列車は動きます。

駅のシャッターが開く。元日でも普段通り。

改札口で手持ちの「青春18きっぷ」に日付スタンプを押してもらい、ホームに降ります。高山発岐阜行き始発列車は2両編成。車内は通勤電車のようなロングシートでした。車掌さんも乗務しており寒い中新型コロナ対策の換気のためか無人駅も関係なく全ての駅でドアが全開となり、その度に寒風が車内に入りました。

始発駅の時点でこれだけ着雪している。
約2時間半、この座席に陣取る。

途中、7時近くの美濃太田の手前で夜明けを迎え、岐阜に到着です。

岐阜駅到着。

ここで改札を出て売店で新聞を買います。名古屋(中部)発行の全国紙と「中日新聞」「岐阜新聞」です。

岐阜駅キヨスクの新聞陳列。

次の電車を待つ間に駅から外に出てみると、織田信長公の金色の銅像が迎えてくれます。

信長公もマスクをしている。

駅前には岐阜県の地元紙「岐阜新聞」と名古屋を拠点に岐阜県でも広く読まれているブロック紙「中日新聞」の看板が並びます。

岐阜新聞よりも中日新聞の看板の方が高い位置にあるのが印象的。(岐阜県内の販売部数も中日の方が多い)

岐阜から一旦西へ

ここから一旦進路を西に転じて米原に向かいます。少しでも多くの「ガンジツスゴクオモイシンブン」を入手したいがためです。岐阜から行く場合、普段は大垣で乗り換えになる事が多いのですが幸い来た電車は米原行きでした。

米原行き電車の車内。

岐阜の辺りでも若干の雪が残っていましたが、大垣を過ぎて関ケ原を越える辺りになると更に降雪が多かったようで、車窓も真っ白になってきました。

雪景色の大垣電車区。

米原に到着し、ここでも新聞を買います。一時期在来線の駅構内の売店が全くない状態になりましたが、今は改札横にセブンイレブンが出来たので便利になりました。

米原駅在来線構内セブンイレブンの新聞陳列。

こちらでは「中日新聞」(滋賀版)、「京都新聞」(滋賀版)を購入します。東西と北陸の接点であるこの駅は全国紙とスポーツ紙は大阪版ですが、名古屋の新聞も入り込んでいます。米原が属する滋賀県は県域をカバーする地元紙がなく、中日・京都の両新聞が一部滋賀県向けに記事を差し替えて地元紙の役割を果たしています。(但し、販売区域がもっと狭いローカル新聞は幾つかあります)

米原駅の駅名標。JR西日本管理の駅だがJR東海との境界でもあるのでJR東海の駅番号が併記されている。

新聞を購入し、電車を待っていると大阪発金沢行きの特急サンダーバードが入ってきました。本来は湖西線を通りますが、強風などで通れない場合は米原を迂回します。この日もそうだったのでしょう。

特急サンダーバード。本来米原は通らないが年間に何日か迂回する場合がある。所要時間も延びるので金沢から先の接続に間に合わない場合も。

米原で折り返し、再びJR東海の電車に乗り、今度は名古屋へ向かいます。

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