なんでも投稿していいんですか!? https://mobile.twitter.co…

なんでも投稿していいんですか!? https://mobile.twitter.com/butinthings_

最近の記事

  • 固定された記事

風景2 素描(2021.4.8)

音楽を聴いて 電車が走る 一定のリズムと重なり合い 生起する朝の町並み 豊かな反復は ここそこの電柱を 大きくしたり小さくしたり 小さくも確実なビートは すべて細長く 弾みを用いながら絶えず通底する 重低音のスジは 鈍くかがやき あちこちの建物をつくりだしていく そうした反復の 確かな同一性は 小さくも目には見えない もつれや余力が働いており 変化はここよりほとばしる 人がビートを刻み 低い地鳴りを止めないのは こうした根っこからの欲望があるからだ それは恐怖として

    • 2024.6.9

      春が開くも うちへ招くことも忘れ 起きたそばにずらした窓から 自由に風は入ってくる うつむくカーテンが 顔をこしらえて 外の向こうでは 隣の建物が近い うす汚れた白壁のさび模様や 伸び切った灰色の蔦の葉が 配管をよく伝わっている 季節を思う景色に乏しく 涼しさや 汗ばむ身体に頼っていると かつて馴染んだ暮れの合図が 街をすこしだけ騒がし その裏手には 自動車と路面の関係が 常に耳を取り囲んでいる

      • 2024.6.8

        この部屋に来てふた月が巡り 昼夜をともにする日々は過去へ連なる それでも外の中にいるのは 身振りの染み付き それから椅子から眺めるまなざし これら習慣の移調が間に合わないのだと そんなことを 理由の一つに数えてみる

        • 2024.6.8

          昇る光に今日も立ち帰り 背を低めた天井の静けさに 意識の脈を通わせる

        • 固定された記事

        風景2 素描(2021.4.8)

          以前(2022.4.13)

          小さな空気 身体を起こして 山をこえて 耳のうごきをみると 人の姿がたしかにあって うごくうでやてあし 指先ひとつひとつの 空気との触れ合いが 谷底で光る生活となる

          以前(2022.4.13)

          以前(2021.9.29)

          遠くに見つかる 同様の車輪たち ぎらぎら 朝もやを裂き 向こう岸へと渡りつつ みな連続体へとさそわれる 川べりに広がる たくましい緑 そして アスファルトで眠る わずか小さな 石のかけら

          以前(2021.9.29)

          ボールペン

          握られたグリップが握る指 書く目的に釣り上げられて 思わず手を差し伸ばしてしまう 誘惑と目的が繋がるその接続には どうやら他にも含みがあり それは例えば熱意や気配り 愛情といったもの 知らずのうち わたしたちはこれらを注ぎ グリップへひとつ握り込む

          ボールペン

          椅子

          目的の椅子があるという そのフロアまで階段で昇り いざ向かっていくと 突然 その椅子を見かける 身体を向け合い対面すると わずかな緊迫が浮かび上がる 突き出た両袖がこちらを指差し 私を受け入れる格好をとる それでも座ることはできないのは 社会がそれを阻むためだろうか 行為としては難しくはない ただ座ること 機会を持たない私に向かうことなく 消耗し 錆の生えた椅子の姿 読み取ることのできない表情の全て

          ロープウェイ、林木より高まる位置とその見え方

          望む景色よりも ずっと高い位置へ 昇り続けると 足元は震える 高さゆえの震えではないのは この身体にはない範囲だから この距離の景色は いつもよりも遠くを見渡す私 木立の間隙は 斜めに降りる形で纏わり付き 枝木の柔らかさなどには 茨の眩しさが見つかる 色の行方も 多くの集合として関わっている まだ身の固まらない 液体混じりの 延長の先端に ロープウェイのようなやり方で 緩やかに 身を預けること

          ロープウェイ、林木より高まる位置とその見え方

          山梨1

          雲母昇れば働き出す 日陰やすみたち 柔らかい性質が 空の仲間へ 視線送りし 稲妻として 稜を駆け降り 緩やかな曲部 ふとましさ どの道においても 違うことなく 無いものをなぞり合わせ 逐一読み合い続ける トタンの寂景色のもとからは じわりと気流が現る 雲々の前後へ レイヤーを翻すも束の間に それぞれがくっきりと 違いを白めていく季節がある 反対には 白の帳に身を包む 富士の朧 揺れ動く 雲海の光に漏れつつも 不動の視線を私に許す 何ものか

          以前のメモ(2021.3.1)

          「大人気ない」とは 知らぬ間に大人気ない立場にいることを知らされて酷く驚くこと。その、いかにもな実生活の香り、よく知らない顔見知りの女性に前触れもなく言い渡される不意の生ぬるさ、好みに充溢する温度との隔たり、突如投げ込まれる没状態の粉砕、気後れへの厳しい眼差し、馴染めない異臭、脱衣への欲見、ありえぬ回帰

          以前のメモ(2021.3.1)

          以前(2021.1.23)

          引き去られた一枚のちり紙 あてもなく ごわごわと 拳のうちでからかわれると 一心不乱に泳ぎ出す もともと備わっているようには見えない 地団駄の情態 ひょっとすると これこそが一番目の性質なのだろうか そうして弄られ尽くした姿は すっかりと別様で わずかな空気の触れについて 揺蕩っていたもの、 それとは思われない 身体いたるところに皺があり 見る位置を嫌悪させるありさま 醜さこそが本性なのであろうか。 しかし 見逃されていたのは 放り飛ばされた全体が かすかにうち震え

          以前(2021.1.23)

          夢と結ばれることについて

          横たわる自然のなかで お気に入りの曲を聴いて 感じた ばこばこばこと ドラムが割れ 歪む 打撃の弾み 流れは一様に進み 視界のあたりをマスクする 筋肉の緊張 緩みの活動 それから あたまの方 それから さらに上 私を閉じる目には予感されない 空の描写へ そうして全体が呼吸とともに 沈みや上りを繰り返して 横にある打撃のつづきを こうもたやすく受け入れるのか その心地よさは ひとつの駅となり 命を目指す 脈の鼓動に接続し 一瞬 広く周囲がひらけば ささやかな夢を見ていた

          夢と結ばれることについて

          夕べのしるし

          車窓の それはなんとも大きな大きな 所有の難しいガラス窓が 再び何度も目の前をこう すーっと忙しく横滑りしながら 景色をものすごい速さで後退りする  こうやって 今もだんだんに引き伸ばされて 見る影もない地下鉄の構内の 苦労のくすみと必ず一緒に見つかる壁 コンクリートで硬そうな壁 いつでも必要な壁を 突然遠くすぐそばへ吹き飛ばして ガラスに臨むと夕べのしるしが これもまたすーっと軽やかに それぞれと役割に合図しながら ひたすらに重なっては離れつつ ああまさかこんな青々と暗い光

          夕べのしるし

          変わりゆく

          最近になると ますます大地は盛り 四季の巡りは 閉じてゆきます かれらが描くのは 北風のつめたさと 降りきる新緑のあたたかさ 野花の種は 輪郭を育て 上へ上へと 寝床を拡げる つめたさに震えながらも 陽光にゆれる数々は 互いに目配せをし 輝きに影を落としながら 時間の明滅を ひたすらに夢想していく 私は そんなことにも気づかず 今年も顔を くしゃらせながら 苦痛の影を 散り落とす 花粉のかゆみはここにありと 鼻紙を求めながら 手元を漁りつつ

          変わりゆく

          雨が降りて

          横丁にて 新しい風を感じながら 生活を下ろす街へと至る 淀みや人々の行き足が どこまでも伸びる先へ 私たちも迷わず重ねていく しきりに踊る雨雲を避けていどめば 素朴な茶館に辿り着き 屋根をとると 同じように暮らしに訪れる人々 そばで見たり感じたり 椅子を分け合ったりする 夜の深まりに顔をのぞくと 無言のまま 眠気とともに 時間に訴える横顔が ひとつ

          雨が降りて