音楽に寄る(2)

MGMT "Alien Days"

まるで読み聞かせに喜ぶ子どもとして
私は一から描かれる

けたたましい気分が常にあり
目覚ます合図は向こうまで敷かれているも
歓びの身体は
溶けて伸び出してしまう

夢に芽生えて伸びる神経の道のりは
あれやこれやと自由に接がれて
豊かな草原の景色や
知らない緑の一面を
懐かしいものとして出会わせる

頭のなかに位置する
最も穏やかで愉快な
それでいて軽やかな記憶

深い呼吸が目覚めに差しかかると
委ねた感覚は人間を思い出して
呪いと固く結ばれた歓びを
再び遠ざけてみるが
常にこちら側は眼差されていて
甘やかな響きで囲いながら
緩みに乗じて
するりと奪い去ってしまう

喧しい音は
もはや帰りの合図ではなくなり
心地よい果ての先にある報酬であった

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