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マグのおと

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連載『マグのおと』 オリジナルグッズってどうやって売るんだろう? ふたりの若者が試行錯誤しながら マーケティングに挑む!! と、 ともに将来について考えながら 日々を生きて…
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#オリジナル商品

第9話 陽気な訪問者

第9話 陽気な訪問者

「ヨーキューブ?キットトオク?」
ピンポーン
玄関チャイムが鳴った。
「誰だろう?」
「ハロー!」
モニターから聞こえる声に驚いた。

「キコ!」
「ハロー!アズーサに例の品の撮影するって聞いて来ちゃった!はいこれ、ランチとおやつよ」
「ありがとう、久しぶりだね!元気だった?それは何?」
「今日は発表会だったの!子どもたち良く頑張ったわ!学校からそのままかぶってここ来たの」
「あー…そう」
「冗談

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第8話 はい!はいっ!パシャッ

第8話 はい!はいっ!パシャッ

「ろくろみたいに、うまいことするには…」

「そっか!パラパラ漫画のやり方で!写真を繋げればいいんだ!モーパッドで撮ることにしよう!」

「オ、オ、オッケー!次は私にシャッター切らせてね」
「了解、カメラマンさん!」
「よろしく、アシスタントさん!」

「ほらリズムよく撮って!アズサ、ピアノ弾くでしょ?それそれ!行くよー」
タケルがマグを動かして
「はい!」
とっさにアズサがシャッターを押して

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第7話 頭を回転させて

第7話 頭を回転させて

「はーいカット!アシ・アズ、いい注ぎ方だったよ」

「撮り直しはしなくていい?」

「いや、もうおなかタプタプ」
「んじゃあ次は?」

「あとは全体を見せるために回転した動画を撮りたいんだけど…ろくろみたいに…」

つづく

(作 : matutomopro )

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第6話 アシスタント・アズサ

第6話 アシスタント・アズサ

「これが撮影の計画だよ。16:9、3:4、スクエア、16:9、2回目の16:9はスクエアサイズでも使用可ね」
「うわぁーすごいびっしり!これも前にタケルが話した絵コンテとかネームみたいな感じ?」
「まあ設計図と言えばそうだね。計画性ほどハプニングやアドリブに耐えられる力はないですからね、フッフーッ!」

「これ持っててくれる?」
「パネル?」
「そうさ、被写体の反射してるところをね。指示するから動

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第5話 いざ、商品撮影!

第5話 いざ、商品撮影!

撮影の準備完了!
「大学の授業でやったことあったんだ。はいこれブックエンド」
「さすが美大卒!部屋でもスタジオ作れるんだね。これは?」
「後から使うんだ。ほんとは一眼がいいけど…まあ今回はスマホでいいね。ヨーキューブで調べたんだけど撮るときは左から光が当たるのがいいんだって」
「へーそうなんだ、理由あるの?」

「商品の写真は左から右に見ていくから光も左から右の方がいいんだって」
「確かにネットで

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第4話 マグ!フッフーッ!

第4話 マグ!フッフーッ!

陽が出て間もない時間。アズサは目を輝かせていた。
「うわぁー!届いたんだね、タケルのマグ!フッフーッ!」

「僕らのマグだよ、アズサ。まだ朝早いのにそのテンションはなに?フッフーッ!って」

「だって届いたんだよ、かわいいじゃん!ねえ!?朝3杯もコーヒー飲んで来たんだから!早起きって最高っ!フッフーッ!」

「にしても早いよ。これだと散歩に連れ出されるな、長距離。さすが歩く辞書、カフェイン多め!」

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第3話 はじける想いを君と

第3話 はじける想いを君と

「タケル君、元気そうで良かった!」
アズサにとってなじみある親友キコの声。
ふたりは久しぶりに会った。
「オリジナルマグっていいね!タケル君らしい。ずっと作品作ってたもんね。アズーサ、支えてあげないとね」
「うん!キコは仕事どう?慣れた?」
「かなりね!子どもたちはかわいいし、綺麗な建物だし、なんてったってランチが美味しいの!子どもたちに混ざって食べちゃうんだから!」
キコはこの春から小学校の先生

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第2話 よききみ?ショップ

第2話 よききみ?ショップ

ふたりがマグカップを出品しようとしているサイト
-バニフルShops-
アズサはサイトを見てタケルに聞いた。
「バニフルってフリマじゃないの?」
「そうなんだけど、なんとネットのお店を作ることもできるんだ」
「へー!じゃあサイトはこれで決まりね!お店の名前作らないと、えっと屋号みたいな?」
タケルは思い出した。
「そうだ!いつか自分の作品を売る時のために考えていたやつがあったんだ」
紙に書いてアズ

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