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言葉の宝箱 0572【今できることをするしかないでしょ。もし幸せになれなくたって、なんにもしなかったよりは、胸張れるじゃん】

『夏の階段』梨屋アリエ(ポプラ社2006/12/31)



「たくさん勉強していれば、誰よりも早く大人になれるのだ」そう信じて周囲と距離を置く玉木崇音が夏期講習の帰り道で出会った奇妙な階段とクラスメイトの遠藤珠生。何かとちょっかいを出してくる遠藤がわずらわしい玉木だったが。地方都市の進学校を舞台に繰り広げられる、5人の高校生の不器用な恋と友情、未来への葛藤。息苦しい毎日の向こうに光を投げかけてくれる連作短編集。


・ほかに方法が思い浮かばないんだから、
今できることをするしかないでしょ。
もし幸せになれなくたって、
なんにもしなかったよりは、胸張れるじゃん P42

・人のために動いたとき、おれは初めて、自分がどれだけ人から与えられ、世話をされて生きていたかに、目を向けることができた P46

・一瞬でも楽しかったら、無意味じゃないと思うよ P52

・誤解とウソの言い訳ががっちりはまって、
世の中は動いているのかもしれない P136

・オレは臆病者なのだ。一人ぼっちだと気づきたくないのだ P190

・好きだからこそ、線を引く。
嫌いにならないよう、嫌われないよう、線を引く P193

・自由には責任が伴うもの(略)
自分勝手にやり放題にすることは、自由とは言いません P215

・忘れるもの、きっと悪いことばかりじゃないよ。
覚えてたって、いいことばかりじゃない P222

・謝罪の言葉にも、人を傷つける力があるんです。
何事も油断をしてはなりません P243

・普段と違う一面を見たら、惚れるものじゃないの? P261

・かっこう悪いのが、青春 P289

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