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言葉の宝箱 1043【美味しいものさえ食べればとりあえず復活できる〈おいしものは人を幸せにする〉】2022/5/2

『風は西から』村山由佳(幻冬舎2018/3/30)

大手居酒屋チェーン『山背』に就職し、繁盛店の店長となり、張り切って働いていた健介が、突然自ら命を絶ってしまった。大手食品メーカー『銀のさじ』に務める恋人の千秋は自分を責めた。なぜ彼の辛さを分かってあげられなかったのか。なぜ彼からの最後の電話に心ない言葉を言ってしまったのか。悲しみにくれながらも健介の自殺は労災ではないのか、その真相を突き止めることが健介のために「自分ができることではないか」と千秋は気づき、息子の死の真相を知りたいと願う健介の両親と共に大企業を相手に戦うことを誓う。
小さな人間が秘めている強さを描いた社会派エンターテインメント。


・男というのは、こちらが甘い顔を見せるとすぐに油断する P4

・二人でいられれば行先などどこでもかまわない P5

・息子が跡を継ぐとは、すなわち、
親として人としての自分たちの人生を丸ごと肯定されるも同じこと P9

・食べものがどれだけ人を幸福にするか、
どんなに人生を変える可能性に満ちているか(略)
このひとのことをもっと知りたいと思った。
自分のことももっと知って欲しい、とも P10

・美味しいものさえ食べればとりあえず復活できる(略)
〈おいしものは人を幸せにする〉 P20

・明日はもっと良くなる。未来はずっと良くなる。
――俺が、良くしてみせる P30


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