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イラスト紹介:「成仏」

以前記事で取り上げた映画「空白」にインスパイアされ描いたイラストを紹介したいと思う。

「成仏」

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テーマは「怒りや感情の成仏」

イラストではごく普通の女の子の頭から風船が伸びている。この風船は蓄積された怒りを表している。それが爆発する前に切り取り線のところでうまく切り取り、「成仏」させることをイメージしている。

イラストの元になった別記事で以下のように「怒りの成仏」について書いた。

「怒り」も同様に、混ざりあった感情は解読不能になり、共有が出来なかった時、私達の「怒り」は存在価値自体が曖昧になる。結果「自分の勘違いなのでは?」とすら考えてしまう。その消えゆく「怒り」の存在価値を自他に証明する為に人は怒り続けるのではないか。「説明出来ないけど、ここにあるんだよ!」と叫び続ける虚しい活動になってしまうのである。

生きている限り感情は蓄積する。これは生きている証と言えるだろう。
それは時に「怒り」に姿を変える。私達は「怒り」の解決を求めているのではなく、「怒り」の成仏を求めている。そして孤独でないことを知ろうとする。その鍵は「怒り」の存在価値を生きている証として認め合う事なのかもしれない。

怒りを風船で表現した理由

「怒り」の蓄積を表現する上で足枷、重し、影などいろいろ考えたが、最終的に風船がしっくりきた。

私は実際に風船を見ると、いつどこで「破裂」するかわからない存在に圧力を感じる。そして破裂を恐れ風船に対して過保護になる。風船からはこんなに圧力を感じるのに、実際に触ろうとしたら圧力に反して重みはほぼない。

また記事に書いたように「怒り」とは存在自体が曖昧なよくわからない感情だと思う。それもまた大きいくせに宙に浮く掴み所のない存在の風船と重なる部分がある。

風船は目盛りがない容器で、脆く、掴み所がなく、上限を達した時に突然破裂する特徴が人と怒りの蓄積の関係を表す上で相性がいいのではないかと考えた。

自分に言い聞かすためにも

「怒りは成仏を待っている」と自分に言い聞かすためにもこのイラストを待ち受け画面にして持ち歩いている。紛れもなく自分にも蓄積された怒りはある。その風船の破裂を恐れながら過ごす毎日をできるだけ早く終わらせるために、何かしらの形で切り取り線とハサミを見つけて成仏させてあげたいところだ。

そんな気持ちが込められている。

※以前、怒りの成仏について書いた記事

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