加納

くれよ、君のイニシアチブ

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くれよ、君のイニシアチブ

最近の記事

生活感のある文章みたいなのが、衣食住から遠い言葉たちでも成り立つんじゃないかと思っているし、そういう文章を書けたらいいなと思う。 家に帰ったら誰だって生活があるんだから、それだけで滲み出るものがどうにか書けないかと思っている。

    • 日記

      友だちから電話がかかってきて、電話から聞こえるザワザワが気になったので「今どこ?」と聞いたら、友だちが「真ん中らへん」と言っていてとてもカッコよかった。確かに「真ん中らへん」は静かではないだろう。『真ん中らへん』にいる友だちを想像して憧れてしまう。私も真ん中らへんに行きたい。

      • おげー

        好きな女性と久しぶりにLINEできるようになったので、調子に乗ってデートというか「会いたい」という雰囲気をふんだんに漂わせて誘うなどという内容のキモ文章を送信したら「彼氏がいるから無理だよ~」とやんわりと(しかし絶対にお前とは行かないという意思も感じた)断られました。明けましておめでとうございます。 なんか最近特に自分の冴えなさに磨きがかかっている気がして、ある種の精神的な童貞性というかいわゆるサブカルぶった思考みたいな、とっとと退場すべき感情が体じゅうを巡っていて、俺まだこ

        • 短歌3首「ワカメスープの塩分」

          人を怖がってはだめだ このままじゃワカメスープの塩分で死ぬ 明日もまだメガネは汚れたままだろう あついミルクを飲んで死にたい 恋愛と辞書で引くひまがあるならコロッケパンを食うのをやめろ

        生活感のある文章みたいなのが、衣食住から遠い言葉たちでも成り立つんじゃないかと思っているし、そういう文章を書けたらいいなと思う。 家に帰ったら誰だって生活があるんだから、それだけで滲み出るものがどうにか書けないかと思っている。

          Vlog、良い。

          丁寧な暮らしをしている人のVlogを観ることで、人生に刺激と彩りを与えている。皮肉なしに、自分とは違いすぎて凄いな、と思えて良い。 丁寧に暮らしている人たちは、日常のタスクをこなして(もうこの時点で凄いのだが)さらに空いた時間を、生活を豊かにするために費やしていて、敵わねえな、と思う。 お菓子を作ったり、常備菜を作ったり、DIYで部屋を改造したり、結果的に生活にプラスになるけど面倒なことを、動画というエンタメで提供してくれているのはもう言葉が出ない。下世話なことを垂れるとする

          Vlog、良い。

          短歌3首「せいかつの殻」

          米を研ぐレトルトカレーを温めるサニーデイ・サービスを聴く 寝る 君のいない秋も花粉症でした鼻に優しいティッシュは甘い 頭痛、13時間寝た土曜日 ドラッグストアのバナナを食べた

          短歌3首「せいかつの殻」

          「わかる」の思春期

          「わかりやすい」ということを、「消費されやすい」に変換して考えてしまうことがある。 そうすると「わかりやすい」コンテンツがチープに見えてしまって、そんなのが溢れる世の中を憂うような変な気持ちになる。 興味を引くタイトルや見出しは、本文を読ませるための手段として必要ではあると思う。私のnoteも、できるものならたくさんの人に読まれたいし、感情をゆすってやりたいとは思う。 でもそうするためには(もちろん記事としての面白さを仕上げて)読者側への配慮の精度を上げなければいけない。それ

          「わかる」の思春期

          石川啄木はHIPHOPすぎる

          一度でも我に頭を下げさせし 人みな死ねと いのりてしこと           石川啄木 こいつHIPHOPすぎる。 【訳】「一回でも俺に頭を下げさせた人はみんな死ね」って祈っちゃった☆ 凄まじいパンチラインの塊だ。 啄木は、いろんな人に借金してペコペコしてるくせにこんな歌を詠んでいる。最高だ。HIPHOPだ。 しかも借金は酒と女でほとんど溶かしたらしい。HIPHOPすぎる。 この1首だけで、窮屈な思いの中に、攻撃性や自己愛を忍ばせているのが凄い。 自分の立場を利用して作品

          石川啄木はHIPHOPすぎる

          短歌3首「もういいから」

          千鳥の中でクレイジーなのは実はノブとかもういいから、もういいから テレ東とABEMAとラジオが主戦場 嫁をめちゃ抱くアルピー平子 深夜ラジオとくるりが好きな女の子も本当はいないんだよ、黙祷。

          短歌3首「もういいから」

          もうボウリングの名前登録でボケる歳じゃないかもしれない

          あと1年ちょっとで、10代が終わる。 薄っぺらい人生だったけど、振り返れば色んなことがあったなと、おセンチになってしまう今日この頃の私である。 眩しく青かった時代はどんどん翳りながら、私を薄暗くジメジメした部屋に導いていく。 「あのころ 僕達はさ なんでもできる気がしてたね。」 うるせえよ瑛人、黙れ。あとあれ何だよ、お前の新曲。明らかに『こちら側』に媚びと喧嘩を売っているだろ。リリースする前から賛否両論なことが目にみえてただろ。 まあ確かにその通りではある。 なんでもでき

          もうボウリングの名前登録でボケる歳じゃないかもしれない

          フォント短歌

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          【筋肉踊る】ガリレオの新しいタイトルを考えよう!

          あなたは、これらの文字列をどう読むだろうか。 転写る 壊死る 離脱る 「転写」「壊死」「離脱」にそれぞれ「る」が足されていることから、動詞であることは推測できたと思う。 これらは上からうつる・くさる・ぬけると読む。 熟語に「る」を加えて、易しい言葉を知的にするところが、とてもカッコいい。 このカッコいい言葉たちは、東野圭吾「ガリレオシリーズ」のタイトルから生まれている。 ガリレオシリーズとは 天才物理学者・湯川学が大学時代の友人である刑事・草薙俊平の依頼を受けて、一見

          【筋肉踊る】ガリレオの新しいタイトルを考えよう!

          男が指でハート作んな

          指ハート、いつから始まったんだろう。韓国から輸入されたっぽいという情報しか知らない。 楽しんごからの脱却だろうか。もう両手でハートを作るのは古いと、誰かが言い出したのだろうか。 確かに片手で、それも指2本でハートが作れるというのは斬新で、まさにお手軽な感じがする。メイドカフェのメイドは両手でハートを作っているイメージだが、それに比べると指ハートは矢張りスナック的でそこまで愛の重さを感じることがない。 僕が思うに、指ハートの台頭には少なからずインスタグラムが関与している。 コー

          男が指でハート作んな

          短歌三首「ユースケ」

          ネコが好き同じ理由で赤ちゃんが好きというのはいけないことか ユースケを西澤と呼んでしまう津田 東京は雨 大阪も雨 「なんで金を払ってまでして怖い思いしなけりゃいけないんだ俺は嫌だ」

          短歌三首「ユースケ」

          国宝級イケメンにがっかりしたい

          イケメンは、日本語で「魅力的な人、特に面貌が魅力的な人」の事を指す俗語である。 Wikipediaより引用 イケメンに生まれたかった。もっと言えば日本の中でも特に優れたトップオブイケメンになって、国宝級イケメンとして人生を送りたかった。 可愛い女優と何度も共演して、楽屋で一緒にオーベルジーヌを食いながら談笑したい人生だった。男性の大半が抱いている夢を、僕もまた持っていた。 イケメンにはイケメンなりの苦悩が~、顔がいいと相対的にマイナスな部分を~とか、うるさいんだよ。 「それ

          国宝級イケメンにがっかりしたい

          やくしまるえつこじゃねーじゃん!

          友人が「そんなやつ やめチャイナ チャイナ チャイナ♪」と歌っていた。 え?いま相対性理論?カッコよ。なんで知ってんの?最高じゃん。実は私、狂うように聴いてた時期があってだね、あのころは渋谷慶一郎とのアルバムはちゃんと聴けなかったなぁ。難しかった。あのころにMondo Grossoも知ったんだよな。良いよね、相対性理論。好き。中高生のサブカル好きに刺さる感じがする。初期のころは特に。 みたいな自分の中の興奮老害早口オタクを押し殺して轢き殺して練り殺して、 「相対性理論じゃん!

          やくしまるえつこじゃねーじゃん!