仕事の本質を保つ代謝

広く捉えて、「働くこと=異なる人とやり取りすること」だ。接客も金融も製造も営業も然り。

しかし若手を見て、ふと思う。
私は新製品開発だが、フロアには色々な担当がいる。メーカー故かもしれないが、ほぼ固定の人、派生した類似業務に徹する。
もちろん難しい仕事で、身につくのに時間と経験がいるものもあるが、とにかく異業種異分野との出会いは少ない。
決してそれが悪いわけではない。一方で、、、、

冒頭に戻るが、
「仕事の本質=異なる人への価値提供・対価交換」
であるのに、
「仕事人が異なる人と接する機会が少ない」
というのは、改めてアンバランスだ。
担当によって頻繁か時々で良いかは変わるが、とにかく「代謝としては必要」のはずだ。

昨今「異業種交流して新事業を生み出そう!」というイベントが各地で流行り、それ自体は嬉しいことだが、
裏返せば、これまでが上述の原則(=あたりまえ)に反してきたということだ。
GDPがダダ下がるのも、失われた30年の根っこも、感覚的にわかってしまう。


大学(アカデメイア)とは、異なる人と、文化と、文明と出会い交わる場所だ。
就活生は学士以上であれば、多様なアカデミア環境を経て就活し、就職先の若手となる訳だが、
人によってはその後、多様性の落差を迎える可能性がある。

仕事場は営利活動なので、全ての面倒を見なくても良いが、組織構成員の多様性を取り戻すためのサポートはするべきと思う。

再度繰り返しだが、
「仕事=異なる人との営み」であり、
「仕事を果たすには異なる人を知る」必要がある。当然、
「異なる人を知らなければ、仕事の質は下がる」

ビジネスフレームワークで唱えられる「課題」や「ペイン」や「ペルソナ」も、ざっくり言えばこれに起因すると思う。

2025年に大阪万博が開催される。
「万博」は異なる人・文化の交差点となり、
社会を構成する「仕事や文明の質をブースト」した。

私個人は微力だが、
少しでも『異なる何かとの出会いと融合』できる世の中へ寄与したい。
今の若手も2025年には中堅だ。社会を支える世代のはず。そう思うこの頃。

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