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「輝くフォー」と「本物のぬか漬け」

これ、本物よ。

義理のお母さんは、ぬか漬けをぽりぽりとかじって言いました。まるで宝石や古美術の真贋を見定めるかのような言葉です。本物。ぬか漬けに対する最上級の賛辞に違いありません。

世の中のぬか漬けには本物と偽物があるのです。

うーん、さすがですね。

さて。トップの写真は「フォー」です。フォーッ!!
失礼。取り乱しました。

フォーとは代表的なベトナム料理の一つで、米粉から作られた平らな麺です。そんなこと知ってるわい。という声が聞こえてきそうですね。まあ落ち着きましょう。お、落ち着いて!落ち着いてくださいって!ちょっ、、、、

ふう。

では、その「フォー」がスープの違いで呼び方が変わることはご存じでしょうか。牛骨の出汁を使ったものを「フォーボー」、鶏ガラの出汁を使ったものを「フォーガー」と呼ぶのです。「モボ」や「モガ」みたいですね。

どちらも塩あじの澄んだスープで香菜を好みで乗せて食べるという点は同じです。フォーボー(牛骨)の方がコク深く、フォーガー(鶏ガラ)の方があっさりした味わいであることはご想像の通りです。(あくまで大抵の場合、ですが。)

冬場には良いですよね。体があったまりますし、消化にも良い。香草が爽やかに香って胃が重たくならない。食べおえたときには、かえって痩せたのではないかと勘違いすることができます。はい。勘違いです。

トップ写真のフォーガーは広尾のベトナム料理店「アンコム」さんのもの。シンプルな構成の料理ゆえスープの良し悪しが美味しさに直結しますが、ここのスープは輝く見た目の通りの一級品です。おいしい。

味わいにコクがありながら、後味がサッパリしている。学年トップを争う秀才でありながら、バスケ部キャプテン。赤木剛憲君みたいなスープなのです。ぜひお試しいただきたい逸品です。


今日もお読みいただきまして、
ありがとうございます。

あ、家で食べるなら、
シンプルな塩鍋の〆にも最高ですよ。

それでは、また明日。

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