平家蟹

🪼💭蟹のくせに海月を騙る 情緒に任せて戯言を書き殴る。情緒は怖いくらいにその日次第

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街と夜醒めのマジカルアワー

4時6分。 この絶妙な時間にならない事には、美しい夜醒めの街は見られない。 グラファイトのような空はたちまち変化する。夜明け特有の灰掛かった雲を膜のようにしながら、…

平家蟹
1か月前
3

鈍色に月は残らない

豪雨に震えながら眠ったのが一昨日の話。豪雨に怯えながら起きていたのが昨日。 天気予報など当てにならない。はじめは何十ミリも降るとほざいていた天気予報が、私が目を…

平家蟹
1か月前
3
街と夜醒めのマジカルアワー

街と夜醒めのマジカルアワー

4時6分。
この絶妙な時間にならない事には、美しい夜醒めの街は見られない。
グラファイトのような空はたちまち変化する。夜明け特有の灰掛かった雲を膜のようにしながら、薄い群青色の空が空に張りついている。このとき街はまだ暗い世界に包まれたままだが、ほんの少しだけ色味を帯びた世界に移り変わり、黒の街は灰青一体になる。この瞬間『絶妙な色味の“のっぺりとした立体的な”街』が生まれ、まるでそこは慣れ親しんだ地

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鈍色に月は残らない

鈍色に月は残らない

豪雨に震えながら眠ったのが一昨日の話。豪雨に怯えながら起きていたのが昨日。

天気予報など当てにならない。はじめは何十ミリも降るとほざいていた天気予報が、私が目を覚ます直前には雨量数ミリに更新されていた。小さな(尤も私にとっては大きな)歓喜に踊ったの束の間、数時間後には再び数十ミリ単位に変わっている。途端に息が詰まった。
これほどまでに私が豪雨に怯えるのは、雷を伴う可能性があるから。ただそれだけの

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