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古いやつ

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noteをはじめることにしました。

noteをはじめることにしました。

noteをはじめることにしました。日記を書くほどおもしろい日常ではなくて、批評をするほど強気でもないので、感想文のようなものになっていくと思います。でも、「エッセイ」はオシャレすぎるので、便宜上「日記」ということにしておきます。

はじめる目的はハッキリしていて、自分が何かを考え続けるためです。頭の中を整理して、後から振り返れるようにします。あとは、集中力がなくて、映画も本も見終えるのが大変だった

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『NEVER TRUST ZOC 2021.2.8 NIPPON BUDOUKAN』

『NEVER TRUST ZOC 2021.2.8 NIPPON BUDOUKAN』

はじめにまさか自分がアイドルのコンサートを見る日が来るとは思わなかった。
AKB48が流行りはじめたとき自分は高校生で、アイドル文化は自分と関係ないものだった。
「推し」や「コール」や「オタ芸」や「総選挙」や「握手会」や「卒業」や「秋元康」や「恋愛禁止」というトピックは、教室の真ん中で流通するもので、避けている節すらあった。

そんな自分が、配信とはいえ身銭を切ってチケットを買い、年下の女の子たち

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20210502

20210502

緊急事態宣言が発令されて一週間が経過した。今回の宣言では商業施設全般に広く自粛要請が出され、デパートや書店、イベント事業に至るまで、無関係な多くの人々が休業を余儀なくされている。路上での酒宴防止のためネオンの消灯指示が出され、街の明るさは半分程度になった。どこも空気が重く、なんとなく元気が無い。

宣言の内容が発表されたときは、イライラを抑えられなかった。不満点は、①感染に無関係な休業要請が多すぎ

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ラーメンズと私の話

 私とラーメンズの出会いは中学生まで遡る。当時、流行の検索ワードを紹介する番組が流行っており、画面の端に流れる「ラーメンズ」という文字列を初めて目にした。早速パソコンで検索をしたところ神経質ともじゃもじゃの二人組が映し出された。それがラーメンズとの出会いだった。

 当時はYouTubeの黎明期で、無断アップロードの温床だった。ラーメンズの動画は特に膨大に上がっていて、単独ライブやオンバト、放送終

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20210713

20210713

 開催の可否を巡って世論を二分していた東京オリンピックは、無観客での開催という結論に落ち着いた。分科会の尾見会長から天皇陛下までもが開催への懸念を示すなか、政府は観客を入れた形での開催という形に最後まで執着した。無観客開催という結果は本来であれば、市民が「勝ち取った」果実だといえるはずなのに、殊勝な気持ちにまるでならない。

 コロナウイルスの拡大以降、私たちが何度も突きつけられ続けたのは、「行政

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『さよなら未来』(若林恵著)

『さよなら未来』(若林恵著)

『さよなら未来』は、『WIRED』日本版前編集長の若林恵さんのコラム集だ。最初はサブカル本だと思って注文したものの、実際はすぐれた社会学・哲学の論考で、そして仕事論でもあった。

日本の社会では、財産であったはずのものが社会変革の邪魔者になりつつあるように感じる。例えばドローンを使った配送技術は、日本では「車」の代わりにしかならない。一方、道路が整備されていない国では、ドローンは「車」と「道路」の

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裏話の話

裏話の話

去年引っ越しをしてから、テレビを繋いでいない。部屋が狭いので、現在はテレビ線を繋いでいない状態で、ファイヤースティックのみ挿された状態で、ロフトに鎮座している。どうしても観たい番組はスマホアプリのTVerで見ている。ひとむかし前のバラエティオタクだったころを知る友人には、ちょっとビックリする話なのかもしれない。

最近、バラエティで裏話を話す企画が多くなったように感じる。あのとき(M-1とか)のエ

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「涙の行方」チャットモンチー

「涙の行方」チャットモンチー

チャットモンチーは高校時代にめちゃくちゃ聴いていた。自分史における数少ない「青春」の一要素なのかもしれない。『告白』の不健康さに熱狂し、『YOU MORE』の明るさに胸を震わせ、ドラマーの脱退に驚愕し、二人体制の噂を聴いてもっと驚愕し、つまりは“バンドストーリー”のド真ん中にいた。

「涙の行方」は、三人体制最後のアルバムとなった『YOU MORE』に収録された一曲だ。サウンドはレゲエ調で、歌詞は

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ポメラを買う

ポメラを買う

Amazonで注文していたポメラが届いた。記事を1本書いてみたが、使い勝手がとてもよい。表面がしっとりしていて、ずっと触っていたくなる。なるほど、これはいろんな人がはまるわけだ。これがいい買い物というやつか。

27にもなって、いまだに買い物が苦手だ。すべてが浪費のように感じられ、罪悪感がつきまとう。節制を迫る心の声におびえている。きゃあ、という声で逃げだしてくのは、自分ではなくてお金のほうだ。

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『カリスマ』(黒沢清監督)

「世界の法則を回復せよ」という、謎めいた言葉で物語は始まる。人質を抱えた犯人から、説得を試みる刑事役の役所広司に、言葉の書かれたメモが渡される。あっけなく、人質と犯人はともに死に、役所広司は謹慎のような形で休暇を命じられ、森にやってくる。そして、森に生える一本の木「カリスマ」を巡る騒動に巻き込まれていく。

今更「カリスマ」を見た。大学時代あんなに時間があったのだから、もっと映画を見ておけばよかっ

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『きみの鳥はうたえる』(三宅唱監督)

最近、家でお酒を飲むことが増えた。缶ビールの苦味がくちびるに当たる瞬間、閉店時間前にシャッターを下ろしてしまったときのような罪悪感が芽生える。アルコールに酔うのは、その罪悪感から目を背けるためなのかもしれない。

楽しくお酒を飲むことの何がいけないのか、そんな映画だった。主人公たちは仕事もいい加減に酒を楽しみ、遊びまくる。酔うこととはつまり青春ということで、そこには楽しさと残酷さが同居している。人

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