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第一肋骨疲労骨折を見落とさないポイント! ~なぜ?そんな場所に痛みが出るのか?~

第一肋骨疲労骨折は発生頻度が全肋骨骨折の中でも0.05~5%%と発生率が少ないです。私は今までに3例の症例を経験していますが、1年に1人携わることができるかできないかの頻度になります。


ですが、第一肋骨疲労骨折を見逃してしまうと、骨折の痛みを肩関節や肩甲骨や胸椎の問題による痛みと考えてしまい、症状を悪化させてしまう可能性があります。そのため、第一肋骨疲労骨折を見逃さないために、発生原因と症状を頭の中に入れておく必要があります。


1.第一肋骨疲労骨折が生じる原因

第一肋骨疲労骨折が生じる原因は大きく分けて2つ考えられています。1つは、前鋸筋に対する前斜角筋と中斜角筋の反復的な収縮の力により、鎖骨下動脈溝に剪断力が加わり、骨折が生じると考えられています。

これらの筋肉の影響から
・野球のスイング時や投球時の頸部回旋や側屈
・サッカーであれば、ヘディングで頚部を回旋+側屈
・チアリーディングによる、オーバーヘッド動作
などにより、骨折が生じる可能性があります。


もう一方の原因として、ウエイトリフティングや投球動作による、鎖骨と第一肋骨の繰り返しの接触によって、疲労骨折が引き起こされる可能性があります。


第一肋骨疲労骨折が生じる原因が分かったところで、第一肋骨疲労骨折が生じるとどのような症状が出現するのかを確認していきたいと思います。


2.第一肋骨疲労骨折の症状

第一肋骨疲労骨折の症状は多岐にわたります。私も初めて第一肋骨疲労骨折の方を評価した際、よくわからない症状が多く出現していたので、かなり焦った覚えがあります💦

第一肋骨疲労骨折の症状
・背部痛
・頸部痛
・肩関節屈曲、外転制限
・体幹回旋時痛
・安静時痛(時折)
・頸部回旋時痛
・上肢の痺れ、脱力感
・漠然とした肩関節周囲の鈍痛


第一肋骨疲労骨折が生じると特徴的な症状が出現します。それは、”肩甲骨周囲の疼痛”になります。では、「なぜ?肩甲骨周囲に疼痛が出現するのか?」について、記載していきたいと思います!

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