「PLAZMAの巨人・夕霧 蓮」地獄から生還し 遂に進撃開始

IONチルドレンの1人でもある歌舞伎町トップクラスの高身長ホスト夕霧 蓮（ゆうぎり れん）。抜群のルックス＆モデル顔負けのスタイルと人当たりの良い性格で、誰からも愛される貴重な存在。新店舗のPLAZMA（プラズマ）ではお店のバランサーとして重要なポストを任されるものの、プレイヤーとしては大スランプに陥った。だが、巨人は諦めずある事をきっかけに進撃を再開。そして終盤にはかつての勢いを取り戻しつつあるのであった。

心躍らせながら迎えた
新店舗PLAZMAのオープン

2021年の1月にALPHABET（アルファベット）の箱で2部の「PLAZMA（プラズマ）」がスタートしました。それまでシャイニー（※前店）として一緒にやってきた中での分店で、ここちゃんをはじめとしたはねや零などの強いメンバーと離れて営業するだけに、不安も多少はありましたが、五月（※五月五月代表取締役）もいるし、何よりも新しいことにチャレンジすることでワクワクの方が勝っていました。

そこにガイアや春介も加わり、勢いも増していく中、とうとうお店が完成して、歌舞伎町でもトップクラスに入る好立地のタテハナビルの5Fに、2月16日にオープン。まだ人も少なかったので、最初のうちは従業員全員で掃除を行ったりと、なんか楽しかったです（笑）。ただ、ホストクラブにおいて従業員の数が少ないのは営業に差し障るので内心焦ってはいましたけどね。

求人の募集もまだかけていない状態だったので、いまいるメンバーでとにかくやるしかなかったのですが、始めのうちは五月代表が１人で奮闘するも散々たる結果でした。

募集をかけると新規店ということもあり、たくさんの体入希望者が来てくれて、経験のあった僕が面接や説明を担当しました。お店は終始活気があるものの、休む時間はなく、本当に全員が忙しそうに動いていた印象です。

多い時は体入希望者を５人一気に相手をしている時もありました。でも、あたらしい仲間が増えるワクワク感もありましたし、来るグランドオープンに向けて（４月）、出来る限り良いプレイヤーを入れないといけない責任感もありましたね。

コロナの影響で、僕自身のお客さんがいなかったのもあり、比較的僕が裏方に回るようになっていました。プレイヤーとしてはダメですが、その時は、店が落ち着いたら自分の時間も出来るだろうし、まだまだ巻き返せると思っていたんです。

店の勢いに乗れず
ナンバーは圏外に

入店ラッシュが落ち着き、無事にグランドオープンを果たせましたが、自分の調子は一向に上がる気配がなく、お客さんもいないので、未経験の子の教育が毎日の仕事になっていました。

そのまま１ヵ月が過ぎた５月。昨年はコロナもあってやっていませんが、毎年５月は五月代表と僕のバースデーイベントを行っていて、五月代表はイベントをやることになりましたが、僕はイベントを行うことを辞退。なんせお客さんがいませんでしたから。

五月代表のイベントは大成功。不振気味だったお店に勢いをつける意味でもタイミングも良かったと思います。それと同時に、イベントを行えない自分の不甲斐なさにがっかりしたし、危機感を覚えました。

僕の誕生日当日はいつものように通常営業。唯一来てくれたお客さんは忙しそうに早々に帰られました。見送った後、１人でポツンとお店にいたその時、IONさんがプレゼントを持って顔を出してくれたのですが、なんだか申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまいました。そんな気持ちを察してくれたのか、IONさんからご飯のお誘いが。

昔からIONさんは悩んでいるとこうやって声をかけてくれるんです。そしてご飯に行った時に、一冊のノートを渡されました。そして「今日からどんなことでもいから日記をつけてよ。それで、俺のバースデーの時にそれを渡して」と。

おそらく客観的に自分を見て冷静になるべきというメッセージだったと思います。IONさんに言われたように、その日から良いことも悪いことも日記につけ始めました。大抵営業後に書いていたので、なぐり書きのような感じでしたけど（笑）。

売上０の自暴自棄ホスト
プレイヤーとして限界か？

日記はつけ始めたものの、売上は全然上がらず、新規のお客さんも掴めず、ずるずると月日だけが過ぎていき、６月と７月は本当にお店にいるだけの要員になっていました。今までどうやっていたのかさえもわからず、そんな自分は新人に指導していて説得力なんてあるのか？という葛藤に悩む２ヵ月間。

そのうち付け回しが僕の担当になってしまい、五月代表とも何となく気まずい感じに。プレイヤーとして終わったとその時に本当に思っていました。お客さんがいないからひたすら飲むようになり、何度か五月代表からも注意を受けました。

完全に腐りきっていた８月。姉妹店のALPHABETから旧友でもある渚くんが移籍。そして、未経験スタートの超新星カイがなんと1000万を突破するなど、周りの環境が目まぐるしく変わっていったのです。これは五月代表が考案した3ヵ月計画が実を結んだ結果だと思います。そしてほとんどの従業員のモチベーションが上がり、さらにプラズマは勢いを増していきました。

僕自身、カイの1000万にはもう悔しくてたまりませんでした。そして、もう落ちるところまで落ちたのだからと、これからは上がるだけしかないと、今一度自分に活を入れたのです。

ちょうどその頃、新しい内勤さんも来てくれたので、僕もプレイヤーに専念できることになりました。これまで売上がない理由に内勤業務をやっていたからと何となくごまかしていたので、もうこれで言い訳は出来なくなりました（笑）。

若手の躍進と環境の変化
そして気持ちの切り替えで兆し

9月になり、時間が許す限り初回に付き、売れたい意識を全面に出して毎日を過ごすようになると、次第に指名も増えていったのです。意識を変えるだけでこんなにも違うのだと、かつての自分を思い出した感じですね。

そして同時期に、グルダンのお偉いさんばかり参加する研修に行く機会をもらって、そこで常にポジティブにいることの大事さを学びました。向上心を持ち、プラス思考でいることで生まれるものを知りました。そのおかげもあって9月はずっと高いモチベーションを保つことが出来たと思います。

そして10月になると、久々のラスソンも。（注：ラスソン＝その日で1番売上を上げたホストが営業のラストに歌を披露）。久々すぎてめちゃくちゃ緊張しましたよ（笑）。10月は何度かラスソンを取ることが出来て、ナンバーにも復活することができました。

さらに11月もそのまま調子を維持出来て、人生で３度目となる五月代表に勝利！やっぱり強いプレイヤーに勝つのは気持ちがいいし、これぞホストという感じですね。

メンタル面での大きい成長
ホストとしてどうあるべきか…

あらためてホストは気持ちが直結する仕事なのだと思い知らされました。忙しいと考え込んでしまう時間なんてありませんから、嫌なことがあっても自然と切り替えられるようになっていくもんです。それがネガティブ思考をなくすことになり、結果が付いてきたのだと思います。そして売れたいという思いは本当に必要。昔持っていた売れるためにはどうしたらいいのか？をいま真剣に考えています。

振り返ればかなり濃い1年であり、浮き沈みの激しい期間でした。けど、この経験を今年に出来て良かったと思っています。メンタル面で大きく成長できましたし、そもそもの思考がこれまでとは全く違います。来年はきっとこれまでにない進撃の蓮を披露することが出来ると思います（笑）。あっでも、23時以降はお酒が規定量を超えているのでポンコツです。それとIONさんに日記をまだ渡してないや…。

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