【週末エッセイ】魅力的な人
こんにちは、いかフライです。
涼しく過ごしやすい気候になりつつありますが、
皆さまいかがお過ごしでしょうか。
週末に書くエッセイも4回目で、何とか続けることができています。
日々感じたことや考えたことを文字に変換して書くことは、少し億劫に感じることはあっても、基本的には楽しい作業です。
記事を読んでくださる皆さまにも、楽しんで書いていることが伝わっていると嬉しいです。
今回のエッセイのテーマは「魅力的な人」です。
アメリカの名著『路上』に見る人物の魅力
先日、ジャック・ケルアック著の『路上』を読み終わりました。
河出文庫版は文字が小さく、約440ページに文字がぎっしりと載っているため、電車やカフェなどあらゆる場所に『路上』を持ち運び、1か月以上かけて読み終えました。
物語はアメリカの青年サル・パラダイスが、破天荒な友達であるディーン・モリアーティを中心とした人々と、自動車で横断の旅をする青春文学です。
旅を書いた小説と言えば、主に旅先で出会った景色や人々との交流が描かれ、主人公の驚きや発見がクローズアップされることが多いと思います。
『路上』の第1部は主人公のサルがヒッチハイクとバスで旅をする、いわゆる旅小説の展開ですが、第2部から友人であるディーンの存在感がだんだんと大きくなっていきます。
旅先での感動を描くというよりは、旅先でディーンがどんな行動をとるか?がメインで書かれているように感じました。
妻や子供がいながら複数の女性と関係を持ち、服装は不潔で、車を高速で飛ばして走るディーン。
特徴を挙げると良いところが見つけられないような人物ですが、サルは彼のことを亡くなった兄のように感じ、親友として慕います。
「懸命にパンと恋を求めて、社会の中を疾駆(p17)」する、嫌味がなくて純粋なディーンは、主人公の親友として、とても魅力的な人物として描かれています。
長旅を共にしているような感覚になる、独特のリズムがある小説です。
気になる方はぜひ手に取ってみてください。
魅力的な人とは何か?
『路上』を読み終わり、自身にとって「魅力的な人」とはどんな人だろう?という疑問がふと湧いてきました。
少し考えて、下の3つの人物像が思い浮かびました。
1,ギャップがある人
「見た目と中身にギャップがある人」には強く惹かれます。
つい先日、俳優の板垣李光人さんの個展に足を運び、アーティストとしての魅力的な一面を覗いてきました。
板垣李光人さんの存在はもちろん知っていましたが、意識をするようになったのは案内人を務めていらっしゃったテート美術館展がきっかけでした。
個展で改めて作品を見ると、難しいテーマを解釈し、作品として表現する姿がとても格好良く、更に板垣さんの個性・ギャップに惹かれました。
(渋谷PARCOで10/7まで開催※事前予約が必要)
好きをつき詰めている人や、外見からは想像ができないような個性を持っている人は魅力的だと感じます。
2,言葉が豊かな人
少し抽象的ですが、物事を深く考えられ、考えたことや感じたことを豊富な言葉で表現できる人は魅力的です。
せっかく良いことを考えていても、人に伝わらなければその人の中で完結してしまう、と思います。
また、伝えようと思っても、自身の気持ちや考えに合う言葉を知っていなければ、上手く伝えることはできません。
豊かな言葉で自身の思いを伝えられる人には、魅力を感じます。
3,場を和ませる人
仕事など緊張が走る場面で、場を和ませられる人には魅力があると思います。場を和ませられるということは、その人がいると安心感がある、ということです。
初めて対応する現場で緊張をしていたときに、先輩社員が努めて明るく、普段通りに接してくださり、緊張が解れたことがありました。
ビシバシとチームを引っ張っていくようなリーダータイプも必要ですが、すごく仕事ができる人ではなくても、周りを明るくしたり、安心感を与えられる人には魅力があると思います。
他にも魅力的な人の特徴については様々思いつきますが、特に!と思った3つを取り上げました。
「ギャップがある」「言葉が豊か」「場を和ませる」という特徴は自身が魅力的だと感じる人の特徴ですが、ブーメランのように自身に返ってくる、
「なりたい自分像」でもあると思います。
「言葉が豊かな人になる」は、ずっと以前から掲げている自身の目標であり、課題です。
人それぞれに、人に対して感じる「魅力」は異なるはずです。
どんな特徴を持った人に魅力を感じるか?を考えてみると、自分自身のことを考えることにも繋がり、新たな一面を見ることができて面白いと思います。
また次週も、noteでお会いできると嬉しいです!