死に体

@_shinitai__

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最近の記事

彼女は死んだ 一度も海を見ることもなく

高橋幸宏が死んだ 坂本龍一が死んだ チバユウスケが死んだ やるせない気持ちで心がいっぱいになる ただ、失礼ながら YMOに関しては明らかに死が見えていた 坂本龍一のasyncを聴いたときからもう彼は死ぬのだと僕はわかっていた ボウイのブラックスターと同じ匂いがしたから 高橋幸宏も自分の記念ライブに顔もビデオレターも出さない時点で相当まずいのだと気付いていた チバユウスケに関しては驚いたけど ガンの話自体はわかっていたので ああ、そちらのルートなのかと思った

    • 今週の最下位はごめんなさーい。土下座のあなたです。

      人より10年遅く生きているらしく いまさら半沢直樹というドラマを見た 暇つぶしにちょうどいいテンポと威勢の構成だ 上戸彩がかなり「おじさんが思う理想の妻」をやらされていてそちらだけでもnoteひとつぶんくらいは書けそうに笑えたが、今回はいい 話の要所要所で土下座が出てくる 一般人があまり見ることはないあの土下座だ 僕は一度だけ見たことがある しかも土下座をしにいくところから、した後の人間と食事をするという ビフォー土下座 イン土下座 アフター土下座 の超欲張り

      • 月の爆円安

        僕は特に甲本ヒロトのファンではないのだけど 彼の ここから一歩も通さない 理屈も法律も通さない という言葉は僕の人生にとても深く影響している 死ぬことしか考えられなかった時期に 「ここを最終ラインとして絶対に一歩も下がらないぞ。これ以上少しでも人生が悪くなるならすぐにでも死んでやるからな」となんとかやってきた。 今思えば「通さない」と「下がらない」はちょっと話が違う気がするんだけどね そうしてなんとか生きてきて希死感とも折り合いがつけられるようになってきた が

        • 歩かなければ向かうところ敵なし

          目的に向かって歩くことには救いの要素がある 根拠はないけどそんなことを思う 根拠はないのに説明があるのだからおかしな話だけど なんでもいい ダイエットのために努力しますとか 欲しいカバンのためにお金貯めますとか もっと繊細なところ(僕が言いたいところ)でいうと 子供が事故に遭って悲しいけど国を訴えますとか 父親が死んで悲しいけど葬式をしますとか さっきのポジティブに目標に向かうこととは違う やらなければいけないこと なにかやることがあること でも心の救

        彼女は死んだ 一度も海を見ることもなく

          弱の道はヘヴィ

          動物園に行った時の話 障害のある30歳くらいの男性のお客さんがいた おそらく毎日とか毎週だとかかなりの頻度で来るんだろう 彼は分厚いスケッチブックを持っていた 動物園中の動物をその中に収めるのが彼の夢 その日は丁寧に蛇を描いていた 色鉛筆を使って、鱗の一枚一枚にキラキラをつけていく 遠目から見ても本当に一生懸命に描いていることがわかる   描き終わると彼は 近くにいた飼育員さんに声をかけ 「今日はこれを描いたよ」 「この蛇はこういう特徴があると思ったよ」

          弱の道はヘヴィ

          Master of Puppets

          昔のことを過大評価したくなる人の性は置いておいて 例えばいまから小学校に通えと言われても出来ないと思う いまから中学校に、高校に、行けないと思う なぜそんなことをしなければいけないのか?といちいち疑問を持つような人間になった今 学校なんてものに通うのは拷問に近い 何も考えなしに ほとんど無意識的に なんなら操られ気味に 自我のない状態で学校に行っていた 給食が食べられないことを理由に 天声人語の書写しとかやらされてたんだぜ どう考えてもまともじゃない

          Master of Puppets

          そんなに若くなきコアラの悩み

          今まで生きてきて 人に悩みを話せば気持ちが楽になるという概念が僕の中にはなかった 自分の悩みは自分が対峙するものであり、他人に説明すること自体が無駄だと思ってた 最近ひょんなことから人に悩みを相談してみると、ああなるほどこんな感じで話しただけで無責任に楽になるのねと理解することができた 話し手に対して攻撃はせず、その場にいない人物のせいにするのが悩みを聞くということのタスクには含まれる そしてその悩みと呼ばれる秘密ごとや隠しごとに近い内容の話はどこかに漏れるのだろう

          そんなに若くなきコアラの悩み

          31センチ

          米津玄師が素晴らしいと思った Spotifyで聴けるから聴いてみただけなのだけど なんとまあ本当に素晴らしかった 売り方と言語の問題を解決できたらどのようなスケールのアーティストになれるのだろう 2016年に見たことがあったけど、まあまあ素敵なアーティストだなと思ったきり、僕の為のものではないなと思い込んでいた これは素晴らしい 環境音楽に興味が移りかけていた僕に ここまでキャッチーで ここまでポップで ここまで美しい 作品は 深く突き刺ささった これ

          31センチ

          道頓堀に飛び込みたい

          こう見えて 道頓堀に飛び込むのが夢みたいなところがある わ〜っとなって橋の淵に立ち 少し周りを煽って ジャンプして飛び込む 服はびしょ濡れ 友達は苦笑い そんなのって、素敵だと思う 僕は ワールドカップで日本がいいところまで行ったら 大阪に宿を取り バーで試合を見る いいところで道頓堀へ 勝ってお祭り騒ぎの中を飛び込むんだ そう思ってる 水が汚いかもしれないから耳栓をして 鼻から入っても嫌だから鼻栓をして 濡れた身体じゃ風邪ひくからタオルも用

          道頓堀に飛び込みたい

          好きになることなられること

          僕の乱暴な持論だけど 人を好きになることと人に好きになられることは等価値ではありません 人を好きになることには価値があり、人に好きになられることには前者ほど価値がないと確信しています 言葉にしてしまえば1対1のように見えるけど 例えばモテる人なら 100人に好きになられることはあるけど、100人を好きになる事はできない 「好きになられること」は集中する人には簡単に集中するのです でも好きな人はみんな1人ずつ だから 僕は女の子のよくいう「自分を好きになってく

          好きになることなられること

          精神的な傷と本能における隙のある考察

          眠れない夜には 決まって嫌なことを思い出す たまには楽しいことを思い出してもいいのに 楽しく楽しくて眠れなくたって構わないのに 僕は本能だとか体質だとか運命だとかコントロールの効かない方向に向かう話が基本的に嫌いなのだけど、たまにはやっぱり考える 面白いと思ったのは海女さんを女の人がやる理由 男の狩猟本能が取れそうで取れないものを諦められず、溺れる人が続出したからだそうな 女の人はあれは取れないなと水面に帰ってこれるのに、男は無理をしてしまうというお話 幹に戻

          精神的な傷と本能における隙のある考察

          人生はチョコレートの箱、開けてもらえるのは綺麗なやつだけ

          例えば18歳までチョコレートを食べたことがなかったら そしてその後、初めてチョコレートを食べたならどんなことを思うだろう 僕はいまチョコレートを食べても普通にうまいとしか思わない 例えば18歳まで海を見たことがなければ そしてその後、初めて海を見たならどんなことを思うだろう 僕はいま海を見ても普通に綺麗としか思わない 習慣としてチョコレートを食べることや海を見ることが根付いているのが損失だと言いたいわけじゃない きっと僕にはまだ 食べたことのないチョコレートの

          人生はチョコレートの箱、開けてもらえるのは綺麗なやつだけ

          きみのおむねのなかでおねむになりたい

          なにがどうしたって女の子にしか僕を助けられない夜ってのがある そんな夜は何か大きなものに巻き込まれるようにそれはもう当然のことのように女の子と寝ることになる 部屋のランクがあがるとスイートという言葉がつくのが僕は好きなんだけど 「そんな」スイートな夜がある そして「そんな」スイートな夜は僕は格好をつけず、好き放題に甘えることとしている 感謝でも愛でもない 不思議な気持ちになるけれど すっきり忘れて朝になる それでいいと思ってる

          きみのおむねのなかでおねむになりたい

          幸せにはなれない

          僕らは幸せに到達できない 幸せに到達すると僕らの進歩はなくなるからだ 僕らはいつも渇いて飢えている いつまでも渇いて飢えている そうして発明をし、発展をし、生きてきた 自粛期間の二ヶ月で何が出来ただろう いろんなことが出来たはず 終わりのない連休なんて日本人には夢のような話だ 勉強をしたり、読書をしたり、何かを鍛えたり 理想の自分に近づく何かが出来ただろうか 僕は何にも出来なかった この60日を何にも出来ないまま過ごした僕は 今後も何にも出来ないまま死

          幸せにはなれない

          もしもピアノになれたなら

          ピアノという楽器はもう何百年も進化をしていないらしい 既に完璧に完成されているからである   どんな物事にも改善点があると考える人もいるけれど、僕はそう思わない 僕がピアノになれたなら 憧れのあの人のようになれたなら この歳になって夢を見ていることが虚しい 僕はピアノにはなれない 美しく、生きることはできない 溺れながら息をするような人生で 終わる頃には何も残らない ピアノのことを考えて そんな気持ちになる夜がある

          もしもピアノになれたなら

          メンバーがいません

          ワンタッチで人との交流を閉じることのできるこの時代 僕もツイートの先にいる人のことなど正直イメージできないし、面と向かって言えないことをスクリーンに殴りつけることもある でもそこに人はいる 相手の気持ちを考えろなんていう話をするつもりは毛頭ないけど 面と向かわないだけで人を人と思えない僕らの脳のメカニズムには興味がある ①僕らは貧困に喘ぐ人間がいることを教育によって理解している ②僕らは生活に必須ではない「あまり」の現金を持ち合わせている ③「あまり」の現金で飢

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