そんなに若くなきコアラの悩み



今まで生きてきて

人に悩みを話せば気持ちが楽になるという概念が僕の中にはなかった

自分の悩みは自分が対峙するものであり、他人に説明すること自体が無駄だと思ってた

最近ひょんなことから人に悩みを相談してみると、ああなるほどこんな感じで話しただけで無責任に楽になるのねと理解することができた

話し手に対して攻撃はせず、その場にいない人物のせいにするのが悩みを聞くということのタスクには含まれる

そしてその悩みと呼ばれる秘密ごとや隠しごとに近い内容の話はどこかに漏れるのだろうなと察することもできた

思えば僕の心が無敵に近い状態だった時期、僕は一人でいることが多かった

人間関係はストレスを生み、人はその中でしか生きられない

それは息継ぎが大変そうな水族館の亀を連想させる

必要なものが僕らを溺れさせる滑稽さ


もう僕は誰にも悩みを話さない

とか

もう僕はひとりで生きていく

とか

そんな話をするほどピュアではない

もう僕は落ち着いている

僕は落ち着いている

オチがついている

ということにしてくれないだろうか

これは悩みだ


最近すぐにめんどくさくなる


これも悩みだ


打ち明けたんだから許すのが大人だぞ

こんな傲慢さ

これも悩みだ


便利だなこれ


やっぱり悩みは相談するに限る

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