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わたしだけのクリスマス

クリスマスまであと1ヶ月。

サンタ姿のカーネルサンダース、クリスマスケーキの予約広告、クリスマスツリーの販売、イルミネーションされた街並。
世は既にクリスマスまでのカウントダウンを始めている。

幼い頃から、数ある行事の中でクリスマスがいちばん好きだ。クリスマスツリーを飾ること、毎年いい子の元にはサンタクロースが来ること、美味しいご馳走とケーキが食べられること、プレゼントが貰えること。全部全部、特別感があって好きだ。

未だに毎年、サンタクロースが来ないかなとか、いつかお話してみたいなって思ったりする。中1以降、わたしの元にはプレゼントは届かなくなったけど、親はサンタクロースの代行であって、きっとこの世には本物のサンタクロースが存在していると信じている。

とは言いつつも、大人になったわたしはどちらかと言うとサンタの役目を担う年齢になってきたので、クリスマスはひっそりとお祝いしている。そして、なんだかんだ毎年働いてるので、ケーキを手に入れるのには苦労する。

1人暮らし1年目の時は、午前のバイトが終わり、次のバイトに行くまでの時間、雪の中職場近くのケーキ屋さんに行き、小さなチーズケーキを買った。
こっそり食べようと思ったけど時間も場所もなかったので、職場の冷蔵庫を借りて、退勤まで冷やしてもらった。

2年目は夢だったホール食いをした。と言っても、コンビニに売れ残っていた大きめのブッシュドノエルしかなかったので、ホールではなかったんだけどね。
ちなみに、ちゃんと食べきったけど、中盤からしんどくてもう二度としないと誓った。ケーキバイキングの時と同じ気持ちになった。

3年目は、友達と過した。それこそチョコのホールケーキを買って、みんなの誕生日を祝った。それぞれの誕生日はとっくの前に終わってたんだけど、互いに誰のも祝ってなかったから良い機会ということでバースデーソングを歌った。
これも、わたしの家でやったのもあって、ケーキは置いてかれ、わたしが半分くらい食べた。

そして今年。やはり今年もイブイブ、イブ、本番と全部バイトだったので、1か月前にちゃちゃっとひとりでやっちゃうことにした。

ケンタッキー
シチューと辛味噌チキン
近所のケーキ屋
ショコラと木苺のバターケーキ

王道に、ケンタッキーとケーキを買った。実はずっと食べたいと思ってたので、ちょうど良かった。

多忙を極めていた11月、無事にレポートを提出して、まだやることはあるものの、心の一区切りが着いたので、ちょっと早めの自分へのクリスマスプレゼントだ。

雪降る中、レポートを提出して、そのあとカラオケで2時間歌った。ヒトカラは久しぶりだったけど、あっという間の2時間だった。途中、「ボクノート」、「みちしるべ」、「たしかなこと」、「歩いていこう」という怒涛の涙誘いラッシュだったので、歌いながら泣きそうになった。

「ボクノート」は、わたしが人生で初めて泣いた映画の主題歌で、小さい頃に父が運転してくれる車の中でよく流れていた。毎年ドラえもんの映画は見ていたんだけど、この時初めて泣いて、父から「泣いてる!?泣いてる!!」と嬉しそうに茶化されたのにキレそうになった記憶がある。今でも腹立つ。

「みちしるべ」は大好きなアニメ、ヴァイオレットエヴァーガーデンの主題歌。何回歌っても泣きそうになる。何回見ても泣くアニメ。ヴァイオレットが徐々に人を愛すること、そして愛されていたことを知っていく姿に思い出し涙が止まらない。

「たしかなこと」は、小学生ながらにCMを見る度に泣きそうになってた歌だった。小6の運動会でスタンツをやったとき、担任の先生が大好きだった小田和正さんの曲を使って演技したので、耳馴染みのある声だった。大人になってから歌詞を見ると、やっぱり大事な思いがそこにあって、泣きそうになる。

「歩いていこう」は、当時大好きだったドラマ、ランナウェイの主題歌だった。今思い出しても、切なくて苦しい物語だった。どの歌詞も好きなんだけど、❝ 愛を許せる強さは、君が僕に伝えたこと❞で涙が止まらなくなる。わたしもそんな人と出会いたい。

機会にここんなに褒められたことない

とまあ、そんなこんなで、心の底から、腹の底から歌って、全てを発散した。

帰りはケーキ屋さんとケンタッキーによって、振り積もってしまった雪道を歩いた。今日の雪、雨の強さで霰並の硬さの粒が降ってきたから痛かった。

帰り道、いきなり目の前が真っ白になったから、え?誰かフラッシュたいた?って思ったら、数秒後に雷が轟いた。雷って外で見るとあんなに一面真っ白になるんだね。視界がバグったのかと思った。

公園も真っ白

帰ってからは、昨夜の呪術廻戦を見ながら、ケンタッキーを食べた。辛いものは苦手だけど最近克服したいなって思ってて、美味しそうなものを見つけたら辛くても買ってみることにしてる。辛味噌チキンは衣が辛いと思ってたのに、まさかの肉の方が辛かった。この歳にして初体験。辛さを抑えるために、家にあったチーズと食パンと牛乳を急遽用意した。しばらく唇もピリピリする。

ケーキ屋さんでは、木苺がラズベリーであることを初めて知った。いちごの味は好きだけど実っこは嫌い。そのくせ何故かラズベリーは実も食べられるという特殊なタイプ。多分幼少期にデビューした果物はほとんどダメで、大きくなってから初めて食べた果物はいけるんだと思う。

「いちご入ってますか?」って確認したら、店員さんから「いちご好きなんですか?」と質問されてしまって、「いちごの実っこが食べられなくて」と答えた。噛み合ってるようで噛み合わない会話をしてしまったことに、今気づいた。
店員さんはきっと、いちごが食べたくて入ってるかどうか確認したと思ってるんだ。ごめんなさい、いちごの実が苦手で、入ってないことを確認したかったんです。

ケーキは、お勉強をしながら食べた。木苺のバターケーキはとても美味しくって、勢いに乗って今日はレポートだけじゃなく教科の提出物も終わらせてしまった。偉すぎる。
お昼の12時に起きてから12時間、合間にご褒美を挟みながら、やるべきことをほとんど終わらせた。本当に偉いな。あとは大きな申込みひとつだね。。。

最近疲れきってたから、ひとりでマイペースに過ごすのもいいなあと思った日でした。わたしに幸あれ。

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