見出し画像

#34『「編集力」篇』

「情報収集」を土台に、次のステージである「編集」について考えて見たいとおもいます。
<『「編集力」篇』>
何事も、最初は手軽に始められるタイプの人と、最初の一歩がなかなか踏み出せないタイプの人がいると思います。
#32 『子どもの「発信力」を高める』
#33 『「情報収集力」篇』
#34 『「編集力」篇』
#35 『「発信力」篇』 
このシリーズは、評価する人もいませんし、評価する明確な基準もありません。しかし、やれば、必ず将来につながることです。
子どもや家庭の環境に合わせて、できる事、できる時、できる範囲、で楽しんでトライして見て下さい。
「編集」も言葉だけをとらえると、専門的な分野で経験なくして無理のような印象を受けがちですが、「学ぶ力を育む」ための「編集」ですので、
「考えてみる、想像してみる、見通してみる」
と置き換えることが出来ると思います。
具体例がないと、「編集」の手がかりになりませんので、例をあげて進めてみたいと思います。


<例:「動物園で、片足だちするフラミンゴをみて不思議に思った。」>
・「疑問の内容」をノートに書き留めてみました。
①なぜ片足だちをするのか?(何のためにしているのか)
②どの位の時間片足だちをしているのか?(昼?、夜?、時間は?)
③足は交互に変えて片足だちするのか?
・「観察」をしばらくしてみたが、分かることは特になかった。
・「場所」、「時間」、「天気」、「まわりの様子」もメモしました。
・写真も何枚か撮りました。
・その他園内の動物をいろいろ見て、楽しかったし、ソフトクリームも美味しかった。


<例:「夏休みの課題」として調べることにしました。>
・自宅のPCと近くの図書館を利用していろいろ調べてみました。
 わかったことをまとめてみました。
①フラミンゴ科に分類され、日本名は、紅鶴という。
②水かきのある長い脚と長い首を持つ、大型の水鳥である。
③藍藻を食物にしている。ピンクや紅色になるのは、食べ物が影響している。
④アフリカ、南ヨーロッパ、中南米の暖かい地域に生息している。
⑤体色は、淡いピンクから鮮やかな紅色をしている。
⑥動物園で飼うと、藍藻が不足して、体色が白になるため、餌に色素を加えている。(びっくりした!)
⑦羽ばたいて飛ぶために25mの助走が必要なので、あまり広くしなければ野外で飼育できる。(そうなんだ!)以下、省略
・「調べていったら、片足だちののことがこの後書かれていたので、答えを見ないで、仮説を立ててみることにした。
「仮説」(=ある現象を説明するために仮にたてる説=予想・想像)
*小学生を対象としていますので、
「なぜかな?どうしてかな?どうなっているのかな?」
として用いています。
①体重が軽いので、二本足で立つ必要がないから。
②魚などに足をつつかれないよう、一本の足を守っているから。
・「正解」
①水に体温を奪われないように足を守っている。
②分布している地域(大地溝帯)の水は、アルカリ性が強いため、アルカリから足を守っている。(pH12前後)
・「正解」を知ってから考えたこと。
①今まで、動物園で見る動物がほとんどだったので、自然界の仕組みや自然の中でくらす動物のことをほとんど考えませんでした。今度は、もっと調べてから動物を見ると、もっと楽しさが広がると思いました。
<まとめ>
お母さんに少し手伝ってもらったけど、「夏休みの課題」が完成しました。
点数をつけると、90点です。✿
*一つの例として取り上げましたので、子どもらしくない表現が含まれていると思いますが、ご了承いただきたいと思います。

子どもたちが興味関心、疑問を多く持つ動物園や水族館には、近くに学芸員の方がおられない場合が多いですので、「取材」することは難しいかもしれません。
しかし、科学館などでは学芸員の方がおいでになる場合が多いと思います。「取材」も「情報収集」も一つの手段ですし、「編集」の手助けになります。


プロの世界では、
”引いてもいいが足してはならない”という言葉があります。
調べたこと、集めたデータを全て書く(まとめる)必要はないが、裏付けのないことを加えてわならない。と言う意味になると思います。
「情報収集力」、「編集力」、「発信力」に少しでも参考にして頂ければ幸いです。
#35では 、最後の『発信力』について述べさせていただきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?