井上 洋市朗

株式会社カイラボ代表取締役 「早期離職白書」を発行した早期離職対策の専門家。。働くすべての人が生きがい働きがいを感じられる社会の実現目指して日々奮闘中です。会社HPは https://kailabo.com/

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マガジン

  • 早期離職対策コラム

  • 私の仕事観

    「働きがい」をテーマに仕事をするコンサルティング会社代表が大事にしている仕事観をつらつらと書いていきます。

  • 話下手が年間100登壇するまでにやったこと

  • リモートで学生インターンシップを受け入れてみました

最近の記事

スキルの逆転現象が起きたとき管理職はどうすべきか

上司と部下との関係性が壊れ始めているといわれます。 管理職研修では「部下から上司へのパワハラへの対応方法も教えて欲しい」という声も上がります。 その理由の一つが、スキルの逆転現象です。 新しいツールがどんどん増えていく今の時代では、上司よりも部下の方が最新のツールや業界事情に詳しいことは珍しくありません。 上司がお手本を示すことができないケースも増えています。 そんな逆転現象が起きた時、上司はどうすべきなのでしょうか? 私自身、スキルの逆転現象を感じる時はあります。 先

    • 部下の承認欲求を満たすための3つの視点

      部下指導におけるキーワードの一つが「承認欲求」 承認欲求をどう満たすか? 承認欲求を満たしつつも指導するにはどうすれば良いか? このあたりは今の時代の大きなテーマですね。 私は承認欲求には大きく3つの種類があると思っています。 部下を承認するときには3つの承認欲求をすべて満たす必要があります。 どれか一つだけではダメなんです。 承認欲求は承認の対象によって次の3つに分けられると思っています。 存在の承認 行動の承認 成果の承認 存在の承認は言葉の通り、存在そのも

      • 企業が求める主体性の正体

        私の知り合いの武藤浩子さんが『企業が求める〈主体性〉とは何か』という書籍を出版しています。  「主体性」をテーマとして研究に関する本なのですが、内容が非常に興味深いです。 今回は、書籍の内容も紹介しつつ、私の考える「主体性」についてもお伝えします。 企業が就活生や若手社員に主体性を求めるのは、今に始まったことではなく1990年代にはすでにあったと言われています。 『企業が求める〈主体性〉とは何か』の中では、主体性という言葉がどんなキーワードとともにつかわれているのかを紹

        • 大企業から若者が逃げている。「安定」の意味の変化

          大卒の新卒3年以内離職率(早期離職率)は32.3%です。(厚生労働省の発表データより) 早期離職率は当然、企業規模によっても差があります。 大企業の方が辞めにくい。規模が小さい企業ほど早期離職率は高い。というのは過去から現在まで変わらぬ事実です。 今も大企業の方が辞めにくいのは事実なのですが、中小企業との差は小さくなってきています。 いわば「若手社員の大企業からの脱出」が一部で始まっていると見ることもできます。 早期離職率は32.3%ですが、 事業の規模別に見ると下記

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        • 早期離職対策コラム
          35本
        • 私の仕事観
          22本
        • 話下手が年間100登壇するまでにやったこと
          6本
        • リモートで学生インターンシップを受け入れてみました
          1本

        記事

          やる気のない社員の行動を変えるための考え方

          ぶら下がり社員という言葉があります。 主体性がなく、会社という看板にぶら下がっているだけの社員です。 会社としてはぶら下がり社員ばかりになったら困るので、様々な施策を打ってモチベーションアップを図るわけですが、うまくいかないこともあります。 やる気のない社員の行動を変えるために、みなさんはどんな方法が思いつきますか? ・モチベーションを上げる? ・給料を上げる? ・成果報酬にする? ・罰則規定をつくる? ・心理学安全性を上げる? 様々な考え方があると思います。 やる

          やる気のない社員の行動を変えるための考え方

          新入社員と接するときに声掛け3ステップ

          今年も新入社員の入社シーズンになりました。 昨日は各地で様々な入社式が行われた様子がニュースでも流れていました。最近は入社式のあり方もだいぶ変わってきているようですね。 新入社員のみなさんは期待と不安が入り混じっているかもしれませんが、新しい社員を迎い入れる側も新入社員との接し方に悩む方も少なくないようです。 今回は私が新入社員や若手社員と接するときに意識している3つのステップをご紹介します。 私が意識しているのはこの3つ。 1.不安解消 2.自信の醸成 3.成長意欲の

          新入社員と接するときに声掛け3ステップ

          キャリア研修に使える英雄の旅

          英雄の旅(ヒーローズジャーニー)をご存じでしょうか? 世界各地に伝わる神話や伝承のパターンに共通点があり、そのパターンが英雄の旅。今では小説やマンガ、映画なども基本的にこの流れに沿っていると言われるほどです。 カイラボでは最近、この「英雄の旅」をキャリア研修に活用しています。 人生の振返りに使える「英雄の旅」 英雄の旅は以下の8つから成っています。 1.Calling 天命 2.Commitment 旅の始まり 3.Threshold 境界線 4.Guardians メ

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          「教えると自分で考えなくなるから敢えて教えない」人たちが見落としていること

          新人への指導担当者として、こんな考えを持つ人をどう思いますか? 「はじめに教え過ぎると自分で考えなくなるから、教えない」 正直、私はこの考え方に何もメリットがないと思っています。 自分で教えることと、自分で考えないこととの間にはなんの関係性もありません。 こういった間違った“指導論”をなくしていくことが大切だと思っています。 自己決定理論:人は自分で決めるとモチベーションが高い 自己決定理論をご存じですか? ざっくり言うと、自分で判断して自分で決めて行動した方がモチベー

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          Z世代は存在するのか?

          Z世代という言葉をいたるところで目にします。 カイラボのセミナーでも「Z世代」をテーマに開催したことがありますし、 研修のご要望で「Z世代とのコミュニケーション」は非常に多いです。 でも、本当にZ世代なんているんでしょうか? 世代の定義の話しではなく、いわゆる「Z世代の特徴」を備えた人がいるのか、という意味で。 意外と曖昧なZ世代の定義 改めてZ世代について確認しておきましょう。 日本では明確な定義はないものの、基本的に「1990年代後半~2012年頃に生まれた人」を指

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          起業から12年 組織不適合者が組織づくりに挑んでます

          2024年3月14日。カイラボの設立から12年目を迎えました。 コロナ禍で一時売上が落ちた時期もありましたが、直近は3年連続で最高売上を更新。順調と言えば順調です。 一方で、最近は焦りと恐怖も感じています。 このままで良いのか?もっとスピード感を上げないといけないのではないか?という焦り。 今の状態に安住してしまい、色々と理由をつけてチャレンジをしなくなってしまうことへの恐怖。 この2つが混在しているというのが正直なところです。 でも、これって今になって言ってることで

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          大手に入っても3年で3割辞めるは嘘。ただし、大手と中小の差は確実に小さくなっているという真実。

          厚生労働省から発表された新規学卒者の3年以内離職率(=早期離職率)についてお伝えします。 大卒の概論はこちらの記事でご紹介しています。 今回は事業規模別に注目してお伝えします。 大企業の方が早期離職率は低い 厚生労働省は事業規模別の早期離職率も発表しています。2020卒(2023年発表)のデータは、 5人未満 54.1% 5~29人 49.6% 30~99人 40.6% 100~499人 32.9% 500~999人 30.7% 1000人以上 26.1% 全体平均

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          2023年10月発表 大卒の3年以内離職率は32.3%で昨年よりも上昇

          厚生労働省から「新規学卒就職者の離職状況」が発表されました。 大学卒業後、新卒入社での3年以内の離職率は32.3%です。 昨年が31.5%だったので0.8ポイントの増加です。 直近10年の平均を上回る水準 昨年より増加と書きましたが、経年の結果をみると決して今回の結果が例年に比べて高いわけではありません。 過去のデータをグラフにまとめました。 過去最高は36.6%に対し、今回は32.3%です。 過去10年の平均は32.04%なので、過去10年平均よりも若干高いわけで

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          キャリアでも「タイパ」(タイムパフォーマンス)重視の時代

          タイパ=タイムパフォーマンスという言葉をよく聞くようになりました。 三省堂 辞書を編む人が選ぶ「今年の新語2022」で大賞にも輝くなど一般化していますね。 タイパの意味はおおむね、こんな感じです。 かけて時間に対して効果(満足度) 時間的な効率、能率 あることにかけた時間から得られる見返りや利益 費やした時間に対して得られる成果・満足度の割合 そして、このタイパが今はキャリアにも求められる時代になっていると思います。 キャリアにおけるタイパ重視とは何か? キャ

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          「権利主張は義務を果たしてから言いなさい」がいまどきの社員に通用しない理由

          モンスター社員という言葉があります。 文字通り、モンスターのように自分の主張ばかり通そうとする社員のことです。 そんな社員に対して「権利主張は義務を果たしてから言いなさい」なんて言っちゃっている経営者や管理職、少なくないですね。 でも、ほぼ無意味です。 そんな薄っぺらい言葉で改心しません。むしろ、モンスターではない一般の社員が不満を抱く可能性すらある危険な言葉です。 「じゃぁ、会社はきっちり全部の義務を果たしているんですか?」 こう言われてしまったら、反論できなくなる会社

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          エリート集団より野武士集団でありたい

          カイラボを組織としてしっかりしたものにしたい。 ここ数年言い続けていることです。 以前に比べれば少しずつ組織の形にはなりつつありますが、まだまだしっかりとした組織とは呼べません。 組織として形作っていくのはこれからですが、私の中では組織をつくるときに大切にしたいことがあります。エリート集団にしないことです。 ここでいうエリートとは、過去に実績のある人、誰もが認めるスキルを持っている人という意味です。そういう人たちだけの集まりにはしたくないなと。 むしろ、他の組織ではう

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          仕事で叱られ続ける以上にしんどかったこと

          新卒1年目の頃、毎日叱られていました。 「あなたはコンサルタントに向いてないから辞めた方がいい」 「周囲への配慮がない」 「思考が遅すぎる」 などなど、まぁ色々言われました。 当時の私はスキルも行動力もないのにプライドだけは高くて、仕事がうまくいかないのは周りが悪いと思っているような人間だったので、言われたことは間違ってないと思います。でも、毎日叱られるとしんどかったです。 起業すると叱られなくなる 新卒入社のコンサルティング会社は2年弱で辞めてしまい、その後はフリータ

          仕事で叱られ続ける以上にしんどかったこと