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Yasu yamakawa バブソン大学アントレプレナーシップ准教授 …

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Yasu yamakawa バブソン大学アントレプレナーシップ准教授 Mr.CHAOSともあだ名される思考の多様性を持つ Dr.Failureの異名も持つ失敗学のスペシャリスト Mit satoda マーケティング/コンテンツディレクター

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    日々、見聞する様々な風景、お伺いしたお話、経験から考えたことを徒然なるままに記していきます。

  • 起業家のためのマーケティング基礎

    起業家が案外後回しにしてしまいがちな「マーケティング」について、簡単に解説していきます。いえ、別に起業家じゃなくても、今更って感じだけれどマーケティングの基礎を復習したい、人知れず学んでおきたい人にも役に立つと思います。

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For a Yazzling/Dazzling future

世界はカラフルであるべきだ。 様々な人がいて様々な企業があり、様々な仕事がある。だれもが、未来を夢見て、歩み続けることができる。それが実現できれば嬉しい。 レガシーな企業に元気がなければ、社会にも元気がなくなる。一方で、新しい、常識にとらわれない「見たこともないビジネス」が生まれてこないと未来は先細っていく。 なんでもあり。それが正しい。 yazzle / dazzleの語源は「razzle dazzle」にある。きらびやかだったり、らんちき騒ぎだったり、トリックプレー

    • 事例病について② 事例で何を伝えればいいのか?「何を導入したか」の先にあるもの

      製品、サービス、ソリューション紹介に「事例」は欠かせない、けれど里田は最近ではあまり「書く仕事」をメインにはしていません。それでも、長い付き合いがある顧客からは「原稿」を頼まれることも珍しくありません。 そんな「原稿」には“事例”も多く含まれています。基本的には、そのサービスや製品を導入したお客さまに取材をさせていただくことになるのですが、時にはこんなことも言われます。 「なかなか許可が取れないので、営業担当に話を聞いて、書いてください」 取材許可が取れないのに、事例

      • ホームゲームで強くても、アウェイで勝てないとダメ?

        ホームゲームは、実のところ、とても有利だスポーツの世界では、「ホーム&アウェイ」が基本です。サッカーのワールドカップ予選でも、必ず、ホーム&アウェイで相手国と二試合、戦います。野球は日本のプロ野球もMLBもホーム&アウェイが基本です。アメリカンフットボール・NFLは少し特殊ですが、同じディビジョンのチーム同士は、レギュラーシーズンで必ずホーム&アウェイで戦います。そして「アウェイで勝ったほうが、価値が高い」とされます。レギュラーシーズンの成績によって、ポストシーズンの一発勝

        • ペルソナ設計という落とし穴 ペルソナだけでなく、インサイトを重視する

          新プロジェクト、大規模プロジェクトでは「ペルソナ設計」が行われる「ペルソナ」という言葉は、多くの人が聞いたことがあるでしょう。ビジネスの世界では、「顧客像」とでも言えばいいでしょうか。 新規のプロジェクトだったり、既存プロジェクトの立て直しだったり、さまざまな局面で「ペルソナ設計」は行われます。プロジェクトのフェイズとしては、最初の法で行われることがほとんどです。 というか、後からペルソナ設計をしてもあまり意味はありません。 そもそも「ペルソナ」を設計する意味は、「典型的

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          レガシーどころか、古典と言うか、化石みたいなマーケティングの話

          マーケティングの原点はどこにある?この10年ほど、いえ20年ほどでしょうか。ウェブでのビジネスが広く普及し始めたあたりから、「マーケティング」が知名度を得てきた気がします。90年代に「マーケティングって知ってます?」と聞くと、 「ああ、調査のこと?」 「広告宣伝のこと?」 「通信販売のこと?」 なんて言う人もいたくらいです。 なので、「マーケティングって、比較的歴史が浅い、新しい概念」と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。マーケティングの父と言われるフィリ

          レガシーどころか、古典と言うか、化石みたいなマーケティングの話

          全体最適とか、部分最適とか、パフォーマンスがいいとか悪いとか

          ホテルロビーにあった、映えフォトスポット一年の過半はアメリカで働く私ですが、言い換えれば残りの期間は日本にいます。ホテル住まいのことが多いのですが、あまり定宿にこだわってはいません。 先日、バブソン大学の学生たちを連れて日本に来たのですが、そのホテルのロビーに不思議な空間がありました。白と赤でかたどられた小さな部屋のような空間。小さなおしゃれな椅子があります。サイズ的には子どもしか座れないでしょう。正確な広さはわかりませんが、5m四方くらいの空間で、海外からの観光客の子ど

          全体最適とか、部分最適とか、パフォーマンスがいいとか悪いとか

          事例病について① 事例ばかりにこだわることの弊害

          「事例はあるんですか?」やたらと聞く人里田氏が昔、2000年頃にとあるマーケティング・エージェンシーで仕事をしていた頃の話です。ビジネスイベントに出展し、自分たちの強みやサービスの内容を説明する際に高確率で聞かれたのが次の言葉: 「事例はあるんですか?」 「事例を教えてください」 簡単に教えることではありません。契約先の守秘義務もあります。それでも話せる範囲で、事例と思しきものを説明していくと、こういう言葉が: 「うちとは業界が違うからなぁ」 「商材が違うから」 「顧客

          事例病について① 事例ばかりにこだわることの弊害

          便利なツールに使われる?

          商談に来る営業担当が同じ顔に見える先日、知人と話していて少し面白い話を聞きました。 「うちに商談に来る営業担当が、みんな、同じ顔に見えるんだ」 どういうことかと聞いてみると、商談でされる質問の内容が「判で押したように」同じだというのです。 たまたま、数件ほど、初回の商談が続いたそうなのですが、次のような項目を「一問一答形式」で聞かれたそうです。 ・設立年月日 ・従業員数 ・直近の売上高/経常利益 ・問い合わせ(あるツール導入の検討だったそうです)の理由 ・いつまでに導入

          便利なツールに使われる?

          いまさらだけれど、正しいA/Bテストについて

          当たり前に活用されているA/Bテストだけれど、使いこなせている?いま、マーケティング、特にWebマーケティングに取り組んでいる人で「A/Bテスト」を知らない人はいないでしょう。MarketoやHubSpot、SATORIなど、主要なMAツールにはA/Bテスト機能が実装されています。そのせいか、A/Bテストといえば、メールやディスプレイ広告などで行うものという認識もあるようです。 実のところ、それは「テスト」の一部なのです。 私が初めて「テスト」という概念を教えられたのは

          いまさらだけれど、正しいA/Bテストについて

          SEOの基礎の基礎 検索順位が上がればそれでいいのか?

          検索エンジンという魔法ありとあらゆるビジネスにおいて、SEOは欠かせない施策になりつつあります。ウェブ上でビジネスが完結しないビジネスでも、SEO対策は不可欠になりつつあります。 顧客は、まずSEOで検索し、基礎的な情報を仕入れて、さまざまな判断をしています。 営業担当者の訪問を受けたあと、その内容を検索して確認しています。 家電量販店でスマホ片手に商品検索、レビューを見て、価格も最安値をチェック。 もはや当たり前の光景です。 「ハーバード・ビジネス・レビュー」に次

          SEOの基礎の基礎 検索順位が上がればそれでいいのか?

          マジンガーZと北斗の拳から見える、ビジネスにおける正義感と倫理観

          「力」をどう使うかでヒーローかどうかが決まる昔のヒーロー物には、必ずといっていいほど「ニセモノ」が登場しました。偽ウルトラマン、偽仮面ライダー。初期のマーベルでもスーパーマンと同じ能力を持った悪のスーパーマンが登場します。 マニアックな話をすれば、偽ウルトラマンは表面を似せただけの存在ですが、偽仮面ライダーは違います。悪の秘密結社SHOCKERが作り上げた仮面ライダーに対抗する「同じ性能(何なら少しバージョンアップ)した存在」、それが偽仮面ライダーです。性能は同等か上回っ

          マジンガーZと北斗の拳から見える、ビジネスにおける正義感と倫理観

          人材採用は冒険するべきか、保守的であるべきか

          そんな人はいない!という求人条件いまでは日本でも転職が珍しくなくなっています。それどころか「フリーランス」「副業」を進め、マルチに働く、会社にとらわれない働き方が推し進められているように見えます。それ自体は素晴らしいことだと思います。 しかし、ちょっと気になることがあります。そういった副業のマッチング、フリーランスの仕事紹介、あるいは転職の求人情報を見ていると首をかしげることも多いのです。 ・化粧品業界で広報の仕事の経験が5年以上ある方 ・BtoBのIT業界でマーケティ

          人材採用は冒険するべきか、保守的であるべきか

          誰を相手に話しているのかを考える

          3分で話すのって難しい去る2024年5月13日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「ROCKET PITCH NIGHT SPRING 2024」が開催されました。 当日、Y/Dの山川がキックオフのスピーチをさせてもらったのですが、このイベント、ピッチは各3分しかなく、イベント自体が分刻みで動いています。比喩ではなく、1分遅れたら大変なことになるのです。なのに、キックオフに間に合うと言っていたティム(CEO, CIC/Venture Café Global Institute)の姿

          誰を相手に話しているのかを考える

          まずは一歩踏み出せ。そこから全ては始まる

          アントレプレナーシップについて 先駆者はいつも異端だったいまでこそ、日本人メジャーリーガーは何人もいます。しかし、その先駆者である野茂英雄氏がロサンゼルス・ドジャーズへの移籍を発表した時、多くのメディアは「通用しない」「無理だ」と言い放ちました。「日本のプロ野球にいれば、後何年も大エースでいられるのに」とも言いました。「いまメジャーリーグに行ったら、帰国後日本球界に復帰なんてできない」とも言われていました。裏切り者扱いだったのです。 結果はどうでしょう。1995年にドジャー

          まずは一歩踏み出せ。そこから全ては始まる

          出版のお知らせ「バブソン大学で教えている 世界一のアントレプレナーシップ」

          下記の書籍を出版いたしました。このnoteも出版に合わせて、本では書き切れなかったこと、補足できそうなこと、その後に思いついたことなどを書いていこうと始めたものです。ぜひ、ご一読ください。 「バブソン大学で教えている 世界一のアントレプレナーシップ」 https://www.amazon.co.jp/dp/4065356768/ ちなみに、こんな書籍も以前出版しています。フィクションとノンフィクションをかけ合わせたもの、ドラマ仕立てになっています。こちらもぜひ、ご一

          出版のお知らせ「バブソン大学で教えている 世界一のアントレプレナーシップ」

          コンテンツマーケティングというマーケティングはない

          コンテンツマーケティングってなんだろう?この数年ですが、「コンテンツマーケティング」に関する質問や相談が多く来るようになっています。 「コンテンツマーケティングがうまくいかなくて」 「コンテンツマーケティングのコンテンツ作りのコツを教えてほしい」 「コンテンツSEOのポイントを教えてほしい」 正直に言うと、「コンテンツマーケティングはマーケティングではないんじゃないか?」と思っています。 別の記事で書いた通り、そもそもマーケティングはビジネス全体に関わる概念です。

          コンテンツマーケティングというマーケティングはない