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大学時代にネットデビューで失敗した陰キャの話

yazu、ネットデビューでも失敗する

インターネット黎明期が一番おもしろかった

僕が大学生の時、本格的にインターネットが家庭に普及していきました。

当時から携帯(ガラケー)はあったんですが、PCの常時インターネット接続が爆発的に広がっていった感があります。

そのときはブログなんてサービスはなく、代わりにmixiがありました。昔はmixiをやらないと人権がないぐらいのレベルで言われた時代でした。今の人にmixiなんて言ったって知らんとは思いますが、いわゆるSNSの先駆けです。

mixiでは「マナー?何それ、おいしいの?」みたいな無法地帯でして、罵詈雑言が入り乱れる殴り合いの喧嘩や、出会い系さながらのプロフ公開が乱立していました。

mixiをやらねば人権はない

この魑魅魍魎の世界。何を思ったのか、僕は勝ち筋が見えました。

いけると。ここなら僕を受け入れてくれると。

関西に一人やってきて大学デビューを当然のように失敗していた陰キャの僕(笑)、もちろん友達なんてほとんどいませんでしたから、かりそめの僕を作り上げてネットデビューをたくらんだわけです。

現実は陰キャ、クソモブ、畜生の3拍子が整ったリアル僕でも、ネットではキムタクの写真をプロフィール代わりにしとけば男女構わず近寄って来るんじゃないかと本気で思ってました。幼稚園児でも考えないチンケな自己プロデュースです(笑)

アダム・スミスの神に見えざる手によって導かれ(アダム・スミスに謝れ)、僕はmixiに登録しました。登録ボタンを押した瞬間に、僕は栄光のかけ橋が見えましたね。分かりますか。ゆずが歌ってる、あの金メダルを取った瞬間です。

ここから僕はたくさん友達を作って酒飲んだりして笑いあいながら未来を語り合うんだ。まるで小学生の友達100人計画かよみたいなレベルの妄想を抱きながら、僕は意気揚々とネットデビューを果たしたのです。



絵に書いたような失敗


…あんときの僕が今目の前にいたら、ぶん殴ってやりたい。


もうね。にじみ出る陰キャ臭はネットをも超えるんですよ。

あー、くさいくさいくさい!陰キャがなにやってんだよ!クソみてーな日記ばっか書きやがって。のっける写真は競馬とマンガとアニメばっかじゃねえか!!なんだよガンダムSEEDが楽しかったって。便所のチラ紙にでも書いとけ!

ほんっと、少しはキラキラした港区系女子でも見習えよ…

そもそもお前スタバにさえ行ったことねえだろ。勝ち組は‎キャラメルフラペチーノをキメてるんだよ!そんな単語、人生で一度も言ったことないだろ、キャラメル…でドモっちゃうんだろ??せいぜいマクドナルドでチキンクリスプでも食ってろや!!帰れ帰れ!!!!

(号泣)

何処へ行ってもボッチ確定演出のワイ、ネットの隅っこで咽び泣く。

ネット上で誰かに挨拶書き込みでもすりゃいいのに、ビクビクしてそれさえできない。自分のmixiで淡々と日記を書き続けるも、そんなもんは誰も見てくれない。何ならポエムまで書き出して、見ず知らずの人に「くさっ」て言われました。お前のことは末代まで許さない。

結果、mixiで出来た友達は3人でした。それも数少ない顔見知りのリアル友達、総計です。大学の友達で3人しかいないってマジで致命的だと思う(白目)



逃げ込んだネットゲーで居場所を見つける

あの時が一番輝いていたと思う

mixiでは本当に全く何も出来ずに泣きながら遁走した僕でしたが、ここでFinalFantasy XI(FF11)というネットゲームが流行していたことを知ります。ズタボロの雑巾と化した僕は起死回生、インターネット上での再デビューを考えます。

僕は戦略、つまり自己プロデュースのプランを考えました。

mixiは今でいうFacebookやInstagramみたいな雰囲気とどす黒い欲望にまみれた世界でした。しかしFF11は明らかにオタクどもしかいません。いわば陰キャどもの肥溜めマウント合戦の世界です。

見事に見破られたあのmixiデビューという屍を超えて、僕はFF11では変に取り繕うことなく、オタク全開で行こうと決め込みました。むしろオタクはステータスとなるとまで思ってたぐらいです。

さらに何をすべきかと考えた時、ようはゲーム内のレベルが高ければだれからも信頼されるだろうという明確なアプローチがありました。まるで足の速さがモテる要素みたいな小学生みたいな感覚ですね。

でもこれは結構あたる自信がありました。どんな癖の強い陰キャ(=僕)だって、レベルが高ければ信頼されるしゲーム内でも引っ張りだこになるはず…

FF11に意気揚々と遊び始めた僕は、見事この戦略がハマります。

僕は24時間体制で取り組みました。おかげで3か月で1000時間プレイするという沼プレイヤーに成長しました。ちなみに3カ月の総計時間は2160時間ですからね。人生の半分は費やしてました(笑)どれだけ異常だったかは時間を見ても明白です。

ゲーム雑誌「ファミ通」の記者とも一緒にネット上でプレイをしてまして、彼らよりレベルが高かったです。あまりにレベルが高すぎて他人のレベル上げまで手伝ってました。

おかげで所属していたグループでは頼られる存在となり、オフ会も開催されてわざわざ京都から東京に出張って参加、さらには何を思ったのかメンバーを主人公にしたFF11の小説なんかも書き始めて、今となっては黒歴史の業を積み重ねた強烈なにおいを放ちはじめました

大学?当然行ってません(笑)それでもリアルに居場所がなかった僕にとっては確かに輝いていました。



グループ内で問題勃発、グループ崩壊

人生で初めて見せられた緑の紙。婚姻届さえ見たことなかったのに

安穏と続く日々。大学なんて忘れて「僕が生きるべき世界はここなんや…」みたいな似非関西弁を喋っていた頃のことです。

事件が起こりました。

グループに所属していたリーダーの現実に問題が発生したのです。そのリーダー家族は全員(夫、妻、子供)がFF11に入り浸るという僕をも超えた超絶ヘビープレイヤーでした。彼らは家に1台しかないゲーム機を取り合ってまして、そのことでいつも喧嘩していました。

やがて夫はゲームを優先して仕事を辞め、生活が成り立たなくなった妻は発狂し、子供は学校に行かなくなりました

グループはこの状況に真っ二つに分かれて、夫派、妻派で喧喧囂囂の大喧嘩になりました。あんなに仲が良かったグループメンバーたちが相手のことを罵りあい、グループ内で足の引っ張りあいを行うなど、まるで動物園の猿山の喧嘩かここはみたいな状況に陥ります。

この時、僕は夫側でも妻側でもありませんでした。

とにかく考えていたのが「やめてぇ!僕の世界が崩れていく!!」ということだけでした(笑)

だって、自分がようやく生き生きと出来る場所が見つかったのに、こんなしょーもない他人の痴話げんかで僕の日常生活が侵されるなんて信じられなかったんです(クソofクソ)。

家庭崩壊?離婚?そんなもんは関係ない!!僕の居場所をかえせやごらぁぁ!!!!とその当時のmixiに書いてありました(本当クズです)

この事件の結末は、旦那が包丁を取り出して妻に切りかかるという事件にまで及びました。3人は当然のようにFF11世界から抹殺、リーダーがいなくなったグループは見事崩壊して解散という終焉に至りました。

※ここら辺はまた別の機会にでも書きます



全てをあきらめて出会いを捨てた

他にも諸々ありまして、FF11からは撤退した僕は何をすることなくmixiに舞い戻ってきました。しかしもともと敗走した自分に居場所なんかあるはずがありません。

誰も見てくれない日記、足跡さえつかないmixi(※足跡:ある人が自分のページに訪れたら履歴が残る機能のこと)、時に書き込まれる「気持ち悪い」のメッセージ。僕の心はズタズタにやられました。

僕はここでmixiを止めました。僕はSNSを止めました。仕方なく一人大学へ行く日々がまた始まりました。もうSNSなんて絶対しない。そう心に誓いました。


そう。数年後、Facebookという黒船がやって来るまでは…

「第二章:同期がFacebookでねずみ講を始めて、僕まで事情聴取される」

お楽しみに!!!!!!(これも酷かったなぁ)



僕はネットでも陰キャは変わらなかった…

陰キャ、ネットでもイキれない

ということで、僕の思い出でした。厳密にいうと若干時系列にズレがあります、そこはご容赦くださいませ。

思うに、僕みたいな人間はどこ行っても陰キャ丸出しでして、ネット上でも声をかけられないチキン野郎です。

この後もFacebookやTwitter(現X)、Instagram、BlueSkyなどいろんなSNSに手を出していますけど、ほぼほぼ情報収集用のツールと化していてフォロワーなんてほぼゼロに近いです。あ、Facebookはやめました。自分を演じるのが辛くて(涙)

そんな中、noteはうつ病になって休職してから書き始めたSNSです。ほぼほぼ着飾ることなく自分の思いを吐き出していまして、まあまあ続いているのは奇跡みたいなもんです。

無職だから時間が無限にあるというのもあるけど…(ぉぃ

見てくれている人には感謝感謝です。こんなクズでどうしようもない文章を読んでくれてありがとう…あなたの人生にはきっと何の役にも立ちませんが、今日もnoteを書きます。

ああ、でももし僕の文章が癪に障るという方には謝りたいです。申し訳ないです。そっとフォロー外してください…あ、寂しいからやっぱりやめて

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