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日常雑感

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2021年10月の記事一覧

雑記   249   里の秋

雑記 249 里の秋

稲刈りが終わり、柿が実り、里も山も、すっかり秋めいてきた。
そんな時、ふと思い出されるのか「里の秋」という童謡。
育つ頃、馴染んで、今も、口には上るが、
「背戸」も「いろり」も「夜鴨」も、
既に、その歌を知った時から、私の日常にはない、昔話の中の情景である。

たまたま、エルンスト•ヘフリガーが、日本の歌曲(主に童謡)をドイツ語でかなりの数レコーディングし、それらが、とても日本の歌とは思えない、と

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雑記   250   Hunter's Moon in 2021

雑記 250 Hunter's Moon in 2021

満月。
この時期、2、3日は、大きな丸い月を見ることが出来る。
今夜は満月。
アメリカ先住民の呼び名では、ハンターズムーンと言う。狩猟が盛んになる季節の月。
冬に向けての準備で、動物達が山から畑などに下りてくるので、狩猟に適している頃であるから。
中国では「優しい月」(Kindly Moon)と呼ぶそうである。

まだ、この時刻(23:00)では、空の真上、と言うわけにはいかないが、大きくて綺麗だ

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雑記   251   Orionid meteor shower

雑記 251 Orionid meteor shower

今日はオリオン座流星群のピーク、と言われている。

8月のペルセウス流星群は雨。
9月のペルセウス座ε流星群も雨。
どちらも大雨で、微かな期待も出来なかった。

今日はオリオン座流星群を求めて、八ヶ岳高原に来ている。

暖炉には火が入った。

ハロウィンのカボチャが玄関前に積まれている。

ロビー集合は22:00。
星空観望は、晴れていて流星群の観察が可能なら、朝まで、とのこと。
明日の天気予報は

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雑記   252   美枝さんの薔薇

雑記 252 美枝さんの薔薇

昨日は北風が吹いて、関東地方は11月の気温だった。
思わず上着の襟を喉元で掻き合わせ、前屈みになって帰路に着く。雨も降って、寒い。

玄関近くになって、ふと、薔薇の花びらが、道路に散っているのに気がついた。
もう、薔薇は咲いていないはずだけど、と思って、街路灯に照らされた薔薇の木を見ると、
先日一輪だけ、見事に咲いた薔薇の木の枝が、ヒョロリと上に伸び、ジューンベリーの木の枝の股に茎を預けるようにし

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雑記   253   戸口の蟋蟀

雑記 253 戸口の蟋蟀

晩秋。
確かに晩秋。
朝晩の冷え込みが、肌に季節の移ろいを感じさせる。

先週月を見るために、やや遅い時間に玄関の扉を開けたら、玄関前の植木鉢のあたりで、1匹のコオロギが細々と鳴いていた。細々ではあるが、全力を振り絞る高々とした音色。
リーリ、リーリ、リーリ……。

幼い頃育った家の坪庭で鳴いていたコオロギと同じ音色で、昔も今も変わらない切なさが漂う。

毎年、初夏の頃、駅のホーム下や、野原や、我

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