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本(屋)にまつわる1日

発売から1ヶ月が経ってしまっている中、ドキドキしながら最寄りのジュンク堂に行き、目的の「ユリイカ 2023年11月号」金原ひとみ特集を無事に購入した日。

▶︎ジュンク堂にて

レジで接客をする人が副店長であると認識し、「本屋、はじめました」を読んでいるから、彼にも辻山さんのリブロでのような苦労があるのだろうと一瞬で思ったけど、彼がレジで作業していたものは旧ジャニーズを糾弾する本の宣伝だったので、また別の苦労がありそ…🫢と思うに留まった。

家のどこかにあるhontoカードを見つけるか、アプリにカード情報を紐づけないと11月末で失効してしまうポイントがあるらしい。ポイントカード文化はこのキャッシュレス文化のミニ財布・ミニバッグの時代には滅びてほしいし、アプリまみれのiPhoneだって本当はミニマリストを気取りたい。一定期間アプリを立ち上げないとログアウトしてしまう仕様のアプリなんて、必要なタイミングにこそ意味をもたらさないもので、レジ前で泣きたくなる。いまでは本当に行きつけのお店のアプリしか入れないし、ほかに紐づけられるものがあればそちらを活用することにしている。hontoはPontaに紐づけているので、ポイント加算をしたいときはPontaアプリを提示すればよい。hontoカード(あるいはアプリ)を持ち歩く必要がなく、今日まで来ていたのだった。そうは言ってもいま貯まっているのは全部で450P、期限切れになりそうなのは30Pなのだが、みすみす無駄にするのは惜しい気もする。明日はその11月末日。

▶︎金原ひとみ

金原ひとみ特集のユリイカを読むには、まだ彼女の作品を知らなすぎると思い、積読して寝かせることにしたい。読了済みの作品への寄稿から読んでいけばよいのだろうけど、なんとなく躊躇している。「蛇にピアス」は当時読んだきりだし、その後は「オートフィクション」、5年ほど飛ばして「持たざる者」、今年に入ってから「アンソーシャルディスタンス」「デクリネゾン」を図書館で借りて突如ハマってしまい、「fishy」「パリの砂漠、東京の蜃気楼」を購入し読了、「アタラクシア」を積読中。あ、あんなに最高で大好きな「デクリネゾン」を持ってないや。文庫化を待とうにもあと2年くらいかかるのだろうか。
いまは「ミーツ・ザ・ワールド」「腹を空かせた勇者ども」を図書館で予約していて、「マザーズ」も「軽薄」も読みたい。金原ひとみ、今年に入ってから一気に読破したい欲が高まっている。先日の朝日新聞への寄稿も、筆圧がギンギンに強くて、泣きながら最高かよ〜と呟いてしまった。女の業をすべて書き切ってやるという強い意地に、賛同しないわけにいかない。

▶︎「本屋、はじめました」読了

また「本屋、はじめました」をジュンク堂近くのカフェにて読了した。
著者の辻山さんが書かれていた、リブロでの全国転勤の経験からか、縁あって本屋を開くことになった町への愛着が印象的だった。「町の本屋さん」として生きる覚悟や信念を感じた。お客さん・店内への細やかな目配りと、選書へのこだわりは、Titleは「わたし」なのだ、という言い切りにつながっていて痺れる。「町の本屋のこれから」「ひとりのbooksellerとして」と題された文章は、客側としてもとても理解ができる。

これだけ手の内を明かしてくれると、同じことをやろうとするとまったく敵わないことがわかる。だからわたしはわたし、あなたはあなたとして、その町でファンを獲得していくことが、生きる道となる。一度スタートすると決めてしまえば、見切り発車であろうがやるしかなくなるのは、いまの会社でよく身に染みている。だから決めるか決めないかなんだよね。時期の問題なのか、心の問題なのか、他の問題なのか、自分に問い続ける。


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