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マルチタスクを疑ってみた(シングルタスクで生産性とマインドフルネスを手に入れるコツ)


「え!?昨日の夜、その話したよね。覚えてないの?」

これは今朝、食事中に妻から言われた一言。スゴく悪いことをした感じ…。しかし、残念ながら覚えてない。

でも、人と会話した内容を思い出せない事って、1度や2度はみなさんもあるのではないでしょうか・・・?

原因をたどると、昨晩、会話はしていた。でもその時、私は「アベンジャーズ」を観てて、しかも頭の中には仕事のことが激しく渦巻いてた。そこに妻からの問いかけ・・・。
つまり、トリプルタスク状態に私のアナログな脳はオーバーフローしていたようです。。

この複数の事を同時にする「マルチタスク」は特に仕事の場面では当然の光景。

 •上司は部下の報告を聞きながらPCで別のメールをチェックする。
 •会議に出ながら別案件の資料作成。
 •セミナーを聞きながら仕事のメールをする
 などなど

こんなの当然のように見る光景ですよね。。
複数のタスクを同時にこなす。
スピーディに同時並行で業務を処理する。
一見、できるビジネスマンにも見えます。

でも、これ、本当に生産性が高い仕事の仕方なのでしょうか?
というのが今日のお話。

そして結論から言いますが、「マルチタスク、今すぐやめましょう」です。


1.なぜマルチタスクを迫られるのか?

そもそもなぜ誰もがマルチタスクを無意識にしてしまうのか?
これは最大の原因は情報量の爆発的な増加にあると思います。

常時オンライン状態の今の世の中は、仕事もプライベートも常に「アップデート」の連続。常にオンラインでコネクトされているので、クイックレスポンスも要求されます。そして、世界中のあらゆる情報が入手可能で、仕事に求められる情報の量も質も高いレベルを求められます。

結果、誰もが忙しすぎて「マルチタスクをしなきゃ間に合わない」と思っている。そうしなきゃと思い込んでいるし、それに慣れている。

無意識にマルチタスクに慣れている。

実はこれ、健康面で見てもすごく危険だということがわかりました。


2.実は危険なマルチタスク

マルチタスクとは複数のタスクを脳に課している状態。でも実は人間の脳はそんなに良くできていないらしく、実際は1つのことしか処理できない。昨日の私がそうだったように、妻の話を聞いていない。もっと言うと、アベンジャーズもまともにちゃんと観れてなかったと、今反省。。

このような複数のタスクをいくつも持っている状態は脳がタスクからタスクへスイッチを切り替える作業を常にしているということ。これを「脳のタスクスイッチ」と言うそうで、脳にかかる負担がめちゃ大きい。

起きてから寝るまで、無意識にマルチタスクをし、脳のタスクスイッチを切り替えし続ける。しかも、それが「生産性」という建前で、良いことのように思っている。

この超負荷状態は脳科学的にも大きく2つの問題があるみたい。

①自律神経の乱れが、最悪うつ病に・・・

これは情報量の多さとうつ病の推移を示したデータ。

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ゾッとしますが、情報量が多くなると、マルチタスクが増え、結果うつ病も増える。

タスクスイッチを繰り返すと、脳からストレスホルモンのコルチゾールが分泌される。これがやばいホルモンで、自律神経を乱れさせる。コルチゾールが分泌され続けると、最悪うつ病を発症しかねません・・・。

②脳細胞が萎縮!

コルチゾールが増えると、脳細胞が萎縮すると言われています。つまり、マルチタスクを知らず知らず繰り返していると、脳が知らない間に萎縮していくということ。

生産性のためにやっていた行為が、結果、脳の基本処理能力を低下させ、パフォーマンス低下につながってしまいます。


3.解決策はやはり「シングルタスク」!

マルチがだめならどうするか?超シンプルな答えですが、「シングルタスク」でいく。これです。

でも、これ実はとても重要。最近、浸透している考え方としてマインドフルネスがありますね。私も、ストレスの対処方として、寝ながら瞑想したり深呼吸したりしていますが、これってシングルタスクの最たるものだと思います。マインドフルネスは「今に集中する」ということ。シングルタスクの究極のカタチとも言えます。

でもこのマインドフルネスはストレスをケアするというだけではないと考えます。仕事もマインドフルネスであることが大切なのではないかと。仕事、プライベートに関わらず、常にシングルタスクでマインドフルネスな状態でいれば結果的に生産性高く、生活できるのではないかと思ってます。


4.シングルタスクのメリット

1:タスクスイッチの頻度が減り、脳も心も安定する

2:集中力が上がり、仕事のクオリティが上がる

3:「ながら会話」がなくなり、コミュにケーションの質が上がる

4:感受性が上がり、より豊かなインプットが得られる

というわけで、個人も人間関係としても、よりヘルシーな状態になります。


でも、今までマルチタスクに慣れてきた脳。シングルタスク化するにはいくつかのポイントがありそうです。

5.シングルタスクを実践する3つのポイント

①徹底した時間管理

シングルタスクをする上では、特に仕事においてはスケジュールを細かく管理することがポイントです。私は15分単位で一日のスケジュールをすべて埋めるようにしています。これ以上細分化できない作業レベルに落とすことがコツです。はじめは面倒でしたが、今は慣れて、全く苦ではありません。

この利点は「今この瞬間、自分が何をしなければいいのかを迷わない」ということ。秘書がいるかのごとく、「これに集中してください」とスケジュールから言われている感じ。やることを決める=やらないことも決まる。つまり、シングルタスクに集中できるということです。

②スマホを見ない

ついつい見てしまうスマホ。これがシングルタスクの最大の敵です。よく映画で一番信頼してた友人が黒幕でした、という展開がありますが、スマホはまさにそれ。親友のように常に寄り添ってくれますが、一番集中力と時間を奪っていく悪友です。

悪友に振り回さないように、物理的に画面を見ない、持ち歩かない、という工夫で悪友と距離をおきましょう。

③目の前のことに五感を働かせる

ながら食べをしているときは味を感じません。スマホを見ながら歩いているときには満開の桜にも気づきません。シングルタスクは目の前の世界がすべてです。そこに五感をすべて注ぐ。これが大事です。

そうすることで今まで気づかなかったことに気付き、新しい発見がある。物事のありがたみに触れ、感謝の気持ちも芽生えるのではと思います。


まとめ

誰もが高い生産性を要求される今の時代。でもその生産性のあり方を見直してみては?当たり前のようにやっているマルチタスクからシングルタスクにギアチェンジしましょう。

この一見アナログな手法により、結果的に仕事の生産性をあげ、人間関係をよくし、心身ともに健康な生活に近づけるのではないかと思います。

幸福度ランキングでは常に先進国の中で最低ランクをひた走る日本ですが、その最大の原因はマルチタスクにあるのでは?とも思います。幸福度ランキング上位の北欧の国々にはヒュッゲという生活様式があり、丁寧でスローに生きる生活の知恵があります。それは根底にシングルタスク、つまりは目の前の暮らしに丁寧に意識を向け、感性豊かに生きいるという、時間の使い方があるのではないかと思います。

みなさんも、是非生活に、仕事に、シングルタスクを取り入れてはいかがでしょうか?コロナウイルスでニュースや様々な情報がついつい気になる今だからこそ、シングルタスクで心の安定も取り戻しましょう。


私も、今日から、五感を研ぎ澄まして妻の話を聴こうと思います。。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

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