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最後に:どのレベルにおいても大切なこと(全文無料)

「書くことが仕事じゃない人のための、活動の魅力が伝わるライティング講座」の最後のnoteです。

この講座でお伝えしたことが全部できたら、とても素敵な文章が書けるようになるはずです。でも、一気にできるようになるのは無理です(私だってできていない)。

書けるようになるには、レベル1〜4でお伝えしたことを意識しながら、たくさん実践するしかありません。


積み重ね、繰り返しで、良いスパイラルに

常にすべてのポイントをおさえるのは難しいので、「今日はレベル1(3)を意識してみよう」のように少しずつ復習したり、ときどき講座の全体を読み返してみたりすると良いでしょう。

たくさん書いているうちに、この講座の内容がより高い解像度で理解できるようになると思います。その上で自分の書いたものを見直すと、さらに良くできるポイントが見えてきます。その繰り返しでレベルが上っていき、それによって書くことが楽しくなっていくという良いスパイラルが生まれます。

「何度も読み返すこと」は常に重要

書いたものを何度も読み返すということは、入門レベルであってもプロであっても常に重要です。

プロの書き手でも、まずは細かいことを気にせずに一気に書いて、それから推敲して仕上げていくというタイプの人は多くいます。最初から素晴らしい文章が書けるというタイプの人もいるかもしれません。それでも、読み返すことで、さらに良くする余地が見つかるものです。

複数の方法で読み返す

読み返すとき、ただ黙読するだけでなく色々な方法を使うと、より多くのことに気づけます。

例えば、以下のような方法があります。

・声に出して読む

文章のリズムを良くするには、音読が有効です。

自分で声に出して読んでみると、「これは一文が長すぎて疲れちゃうな」とか「読点が多すぎて、ブツブツ途切れて聞こえるな」といったことが分かります。

・印刷して読む

チラシや冊子など、書いたものが紙で読者の手に渡る場合は、なるべくそれに近い状態で印刷して読んでみましょう。「文字がいっぱいで読みづらいな。もう少し改行が多い方が良いかも」とか「間に小見出しを入れた方が分かりやすいな」といったことに気づけます。

また、ウェブ上の記事やSNSの投稿など、印刷物にならない文章であっても、できれば印刷してチェックすることをおすすめします。画面上で読んだときには気づけなかった誤字脱字を、紙の上では見つけられることがあります。

・スマホの画面で読む

ウェブ上の記事やSNSの投稿などは、スマホで読まれることが多いです。そのため、PCで書いた場合はそれをスマホの画面で読んでみましょう(Googleドキュメントで書けばPCでもスマホでも開けますし、PCで書いた文をメールでスマホに送っても良いでしょう)。

PCとスマホでは画面の横幅が違いますから、同じ文章でも印象が違って見えます。スマホで読んでいる人にとって読みやすいかという視点でのチェックになります。また、新鮮な目で読むことで、印刷したときと同じように誤字脱字に気づきやすくなります。

できれば人に読んでもらう

可能ならば、下書きの文章を他の人にも読んでもらいましょう。

その際、漠然と「どう?」「感想は?」などと聞くと、相手は気を遣って褒めるべき点を探すかもしれません。でも、ここで必要なのは、他人が読んだときに読みやすいかどうかについてのフィードバックです。

「分かりにくいところがあれば教えて」「読んでいてひっかかった(違和感のあった)ところがあれば教えて」と、改善点を教えてほしいのだということを予め伝えて読んでもらうのが良いでしょう。

修正したらもう一度読み返す

何度も読み返し、気づいた点を改善したら、もう一度文章全体を読み返しましょう。

誤字脱字やなめらかでない言い回しを修正したことで、かえって文法的におかしな文になっていたり、余計な文字が残っていたり、逆に必要な文字を削除してしまっていたりすることはよくあります。

せっかく改善したつもりが、そのような単純ミスが目立つ文章になっていたらもったいないので、最終チェックも忘れずに行ってください。

つい焦って投稿しがちなSNSでは

私の場合、特にSNSに投稿する文章を投稿した後に「あれ、余計な文字が残っていた」とか「漢字の変換ミスが…」といったことに気づくことが多いです。

いろいろ文章をこねくりまわして「これで完成!」と思ったら、よく見直しもせずに「送信」ボタンを押してしまうのです。

これは「はやく投稿してみんなに知らせたい」という焦りがあるからでしょうね。それと、投稿するときの入力欄が小さくて読み返しにくいのも原因の一つだと思います。

最近では、SNSでの投稿は事前にミスをゼロにするのは難しいとあきらめ、投稿した直後に内容を読み返してチェックするようにしています。間違いを見つけたらすぐに「編集」ボタンを押して修正します(XやThreadsは修正できないので、本当にすぐだったら削除して投稿しなおしたり、ミスのある投稿に返信で「訂正」の投稿をしたりします)。

書く力はずっと磨き続けられる

「書くことが仕事じゃない人のための、活動の魅力が伝わるライティング講座」はこれで終わりです。ここまで読んでくださって、ありがとうございました。

書くことは子どもから大人まで誰でもできるし、特別な道具もいりません。それでいて、レベルアップしたり自分なりの書き方を模索したりと一生のあいだ磨き続けられるものです。

そして、あなたの思いや活動の魅力を伝えるための強力なツールにもなります。

ぜひ書く力を磨くことを楽しんで、あなたの活動や人生を前に進めるのに役立ててください。

「書くことが仕事じゃない人のための、活動の魅力が伝わるライティング講座」目次
プロローグ:魅力が伝わる文章の力(無料)
レベル1:正確に、誤解されないように書く(1)
レベル1:正確に、誤解されないように書く(2)
レベル1:正確に、誤解されないように書く(3)
レベル2:スラスラと読める文を書く(1)
レベル2:スラスラと読める文を書く(2)
レベル2:スラスラと読める文を書く(3)
レベル2:スラスラと読める文を書く(4)
レベル2:スラスラと読める文を書く(5)
レベル3:興味をもってもらえる文を書く(1)
レベル3:興味をもってもらえる文を書く(2)
レベル4:心に残る文、もっと読みたくなる文を書く
最後に:どのレベルにおいても大切なこと(無料)

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