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#小説
クルンクルンの世界20
"アーア!"
ザンジロウがマナカに寄ってきた。
"ごめんなさい。私たちはこの世界に連れてこられた両親を探しにきたの。私はマナカで、さっき闘ってたのが弟のマヒル。こっちがベックでコイツがクルギールのデルよ"
マナカはザンジロウを抱きよせて言った。
"もはや、こちらの大将はザンジロウと言っても過言ではないようだな。せっかくこちらの世界に来てもらったのだが、実はこの世界にあるクルギールという悪魔
クルンクルンの世界19
"ここは?"
マナカは周りを見渡し、つぶやいた。
"どうやらクルドーラに迷いこんでしまいましたようですな。シッシッシ"
デルは言った。
"うわっ!ドラゴンだ。ベック、お友だちかな?"
マヒルはベックを見たが、首をかしげていた。
"な、何者ぞ!ここを王の間と知っての狼藉か!"
ギドラが叫んで威嚇したが、オロチがギドラを抑え込んだ。
"これが我が主のチカラだ!バカモノ。この世界を正しい方向へ導く使徒が
クルンクルンの世界18
扉が開いて中から声が響いた。
"コジロウ殿はここで下がられよ。余はオロチ殿と話しが所望なのだ!"
もちろんその声は2ギドラであることは言うまでもない。
"ふっ。ザンジロウ、一人で大丈夫か?"
コジロウが聞くとオロチは優しくザンジロウを包み込み御前へ進み出した。
ギドラの前に行くと、その後ろにはモスラが待機していた。コジロウは控えにいたが、その声は筒抜けだったので、不穏な空気になればすぐに飛び込める
クルンクルンの世界17
クルドーラ城に入ると衛兵から門番までドラゴンだった。やはり大きさといえば、人間サイズから象ぐらいの大きさでモスラやオロチサイズではないので序列も大きさが左右されるようだった。まわりのドラゴンたちが驚いていたのは赤子同然のザンジロウになびくオロチの従順さで彼らの視線はオロチにいっていた。オロチは一言も発せず、ザンジロウに首をたれている。
"ついてまいれ。客人"
言うと、モスラはそのままギドラの待つ竜
クルンクルンの世界16
ザンジロウはオロチに乗ってあたりを見まわしながらも、オロチと会話しているようだった。
"ザンジロウ。オロチはなんと言っておるのだ?"
"アーア!"
ザンジロウはクルドーラの方向を指差した。
"ザンジロウ!この先は、おっとうでさえ行ったことのないドラゴンの地だ。しっかり道案内をするのだぞ!"
"アーア!"
ザンジロウは笑っていた。
遥か向こうであろうクルドーラ城より、使者であろう一つの竜がこちらにや
クルンクルンの世界15
クルドーラにはしばらくの間実力N o.1の3オロチが不在だったので、その間は2ギドラが仕切っていた。
ドラゴンたちは言葉を持たずに思念で会話しており、そこには偽善はなかった。
"ギドラ様。クルーグルに飛んでいたオロチ様が主人を見つけたとして、こちらに向かっております"
1モスラが問いかけた。
"ふむ。オロチ殿もついに主人を見つけたのか。0ダイジャ卿が主人と共にクロギールに旅立って、もう何年になるの
クルンクルンの世界14
"ふむ。では敵意はないというわけだな"
謁見しているコジロウに言った。
"しかしながら陛下。ザンジロウへのNo.3への約束は守ってもらいたい"
コジロウは言った。
"その後はどうするつもりだ?"
"許されるのであれば、オロチと共にクルドーラへ旅立とうと思います。もちろんクルーグルとの友好関係を築き上げるためであります"
"もちろんワシもあのドラゴンたちとの友好を築けるならそうしたい。ただそれは対等
クルンクルンの世界9
"おお、コジロウ!"
"久しいなアネール。ついてきたのか!"
"あなた。ザンジロウですよ。抱いていただけませんか?"
ラーネルはザンジロウをコジロウに渡した。
"おお、ザンジロウか!オレが父だ。ううむ。武士の顔をしている。良い子だ。よく頑張ってくれたな。ラーネル"
ザンジロウは泣かずにキョロキョロとコジロウを見ていた。
"へぇ〜泣かないんだ。さすが父親なんだね"
アネールは感心していた。
"早速だ