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クルンクルンの世界15

クルドーラにはしばらくの間実力N o.1の3オロチが不在だったので、その間は2ギドラが仕切っていた。
ドラゴンたちは言葉を持たずに思念で会話しており、そこには偽善はなかった。
"ギドラ様。クルーグルに飛んでいたオロチ様が主人を見つけたとして、こちらに向かっております"
1モスラが問いかけた。
"ふむ。オロチ殿もついに主人を見つけたのか。0ダイジャ卿が主人と共にクロギールに旅立って、もう何年になるのか?我等クルーグルの竜は主人を見つけ、その守護竜となることが定めになるのかもしれんな"
ギドラはモスラに答えた。
"ギドラ殿もいづれ旅立とうと申すか?"
"とりあえず、オロチ殿がこちらへ主人と向かっておるのだ。その話を聞いてからでも遅くはなかろう"
"私はまだ主人を見つける段階とは思いません。我等クルドーラの竜こそ最高の民。主人を見つけなくとも充分繁栄できることを証明してみせましょうぞ!"
"ふうん。モスラ。まだまだこの世界を知らぬようだな。しかしそれも良かろうて。お前にはお前の道がある。それを貫くのも良かろう。ワシがこの国を出たら、お前がこのクルドーラの王なのだからな"
"ありがたきお言葉ありがとうございます"
"さぁ、オロチ殿がそろそろ到着しそうだな。久しぶりの凱旋を歓迎しようではないか。ゆくぞ!モスラ!"
こうしてギドラとモスラが城から上空を見上げた。
遠い上空から粒となってオロチがうねりながら、こちらに向かってきていた。
"偵察して参ります"
モスラは飛び立った。
#小説
#クルンクルンの世界

西野亮廣さんのモノマネみたいに夢が広がってゆけばいいなと信じてやってゆくよ!