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クルンクルンの世界16

ザンジロウはオロチに乗ってあたりを見まわしながらも、オロチと会話しているようだった。
"ザンジロウ。オロチはなんと言っておるのだ?"
"アーア!"
ザンジロウはクルドーラの方向を指差した。
"ザンジロウ!この先は、おっとうでさえ行ったことのないドラゴンの地だ。しっかり道案内をするのだぞ!"
"アーア!"
ザンジロウは笑っていた。
遥か向こうであろうクルドーラ城より、使者であろう一つの竜がこちらにやってくる。
よく見るとそれは碧い身体をした竜であった。
"我等はクルーグルからきた者!敵意はない。そなたたちの城に案内されよ!"
コジロウはオロチの上に立ち、宝玉の剣を振りかざし叫んだ。
するとその碧い竜は咆哮を挙げて怒りを露わにしてきた。まるでそなたには興味がないとでもいうように。
その時ザンジロウがコジロウに宝玉の剣をねだった。
"アーア!"
コジロウはザンジロウに宝玉の剣を渡し、状況を見守った。
ザンジロウは宝玉の剣をクルクル回して、その碧い竜を引き寄せた。するとそれに呼応するかのようにクルクル回り始め、城に向かって飛び始めたのだ。
"やはりザンジロウとクルドーラの間にはなにかあるようだ"
コジロウは思った。
その碧い竜は1モスラであった。モスラはザンジロウに回り込むように飛びながら、ふと思い込むことがあった。
"これがオロチ殿の主人か。あれだけ凶暴だったオロチ殿が一言も発せずただの乗り物と化しているのはどういうことだ?やはり我等クルドーラの竜には主人が必要だということなのか?このままギドラ様に合わせて真意を確認せねばなるまい。この主人の持つ剣も気になる"
一行は城門を抜け、城内に入った。その大きさは彼らに合わせて、とてつもなく大きくまさにドラゴン族の城であった。
#小説
#クルンクルンの世界


西野亮廣さんのモノマネみたいに夢が広がってゆけばいいなと信じてやってゆくよ!