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規制リスク③リーダーの視点

アントグループの上場延期をトピックとして、規制リスクに関していくつか投稿をしてきましたが、またアントグループ上場に関するニュースが出てきたので、続編を書いてみます。

上記記事にもあるように、習主席がどうもアントグループの上場に関して、NOといった模様。こうなると国家リーダーの一言による金融のみならず、企業運営のリスクが高まる、という示唆にもなるかと思います。(勿論大規模で、一国の体制に影響を及ぼすレベルになれば、ということですが)

私からすると、やはり『けしからん』という、明文化されない気持ちや考えがリーダーなり中央の政治組織から出たことによる、上場延期の措置であったと考えると、やはり80-90年代の日本の官僚や政治による締め付けに似ているな、と感じます。

過去の米中対立の投稿に関しては、下記をご確認ください。
ファーウエイ規制に対する中国の対応(半導体)
漁夫の利(サムソンに関して)
SMICの上場
対中政策の強化の予感
ファーウエイ包囲網
米国の半導体産業支援
静かな業界再編
半導体は二分化するか
Tiktokの続編

そして米中対立の延長線上として、だと思いますが、今度はトランプ政権が中国軍関連企業の株式投資を禁止、という大統領令を出したとのこと。その購入禁止リストに入っている中でインパクトがありそうな銘柄は、通信のファーウエイとChina Mobile/ChinaTelecomという国営通信会社ではありますが、どうも直近での影響は少なかった模様。米国はリーダー交代になりそうなので、この政策や大統領令もトランプ大統領退任後どれだけ続くか分かりませんが、米中対立の措置の一環でしょうし、これも米国リーダーが決めた、緩い規制、と考えると、米国投資家による中国株購入がより難しくなったことだけは事実のようです。

そして日本も規制打破と言われており、特にハンコ廃止がデジタル化への突破口として話されてはいますが、なんだかリーダーによる規制発動、というよりかは、国内の内向きな規制打破、というメッセージが強いように感じるのは、私だけでしょうか。


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