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すべりこめ!アスパラガス :研修Vol1

6月2日。完全に定植時期を逃したセル苗が届きました。僕が住んでいる地域では4月にアスパラガスを定植するのですが、もう1ヶ月以上もタイミングを逃しています。なぜこんなことになったのでしょうか?実はこれは嬉しい誤算で、先生方の優しさと偶然が重なったことにより起きた出来事なのです。

定植適期を逃したアスパラちゃんたち、早く植えてあげたい。

1.時期外れの定植 - なぜこの時期に?

僕が通っている農大の新規就農研修では、アスパラガスの栽培は研修対象外となっています。理由は、研修期間が1年と限られており、定植しても収穫まで体験できないことが要因です(アスパラガスの苗を植えても収穫できるのは2年目以降。1年目は株を育てることに集中します)。

以前から僕がアスパラガスで新規就農するという事情を、研修部の先生方が考慮してくれて、どうにか研修中に経験を積めないか模索してくれていました。そんな中、急遽、学生さんからアスパラガスのプロジェクトをやりたいという申し出がありました。タイミングが重なったことで、運よく学生さんのプロジェクトに混ぜてもらえることになりました。

しかし、苗というのは土壇場で買えるものではなく、数ヶ月前に注文しておく必要があります。一般的にホームセンターで売っている苗とは異なり、農家が使う苗は、事前にこちらの要件を伝えた上で、苗づくりを始めてもらいます。そのような事情から、余っていた苗を各方面から集める必要があり、必要数が揃うのに時間がかかってしまいました。このような様々な事情が重なり、ようやく苗が確保できたのがこのタイミングだったのです。

2. プロジェクトの概要

このプロジェクトでは、アスパラガスの施設栽培における従来の土耕栽培と枠板式高畝栽培の比較を行います。異なる2つの栽培方法を同時にやってみて、どんな違いが出るかを調査します。

プロジェクトの目的

  • 従来の土耕栽培と枠板式高畝栽培の比較

  • 2つの栽培方法の結果の差異を調査

栽培方法の違いについては別記事で解説します。

3. 本日の作業(お品書き)

セル苗からポットへの植え替え作業。

  • まずは全てのポットに半分くらい土を入れる。

  • セル苗を置いていき、上から土を被せる。

  • セル苗の外側あたりの四角をギュッと押して、苗が立つように調整。

  • ホースで灌水(水やり)

届いた苗はセル苗といい、ホームセンターでよく見かけるポット苗よりも小さいものになります。これを一旦ポットに植え替えます。

セル苗をポットに植え替え(右手で持ってるのがセル苗)。

セル苗をそのままハウスの中に定植しても良いのですが、ハウスの準備が整うのは6月末くらいで、最悪の場合7月くらいまでかかる可能性があるため。一旦ポットに植え替えて、ハウスの準備が整うのを待つこととなりました。

セル苗を取り出し、半分くらい土を入れたポットに乗せています。
土を被せたら四角を押して、苗が立つように調整します。

これを数百回繰り返します。背中が痛くなるんですが、途中で座禅を組んだ時のような良い心地になります 笑

軽くゾーンに入ってきたあたりで植え替えが完了。最後に灌水(水やり)をします。これにて本日の作業完了!(賞味1時間30分くらい)

水をあげたら、暫くココで育てます。もうちょっと待っててね。

まとめ

僕の「アスパラガスをやりたい!」というわがままを受け入れてくれた先生方に本当に感謝しています。さらに、たまたま学生さんの一人がアスパラガスのプロジェクトをやりたいと言ってくれたことで、このタイミングがぴったり重なり、プロジェクト参加が実現しました。研修部や学生課の皆さんにも感謝しています。

このブログでは、これからも研修での経験や学びをどんどんシェアしていきます。アスパラガス栽培に興味がある方や新規就農を目指している方に、少しでも役立つ情報をお届けできれば嬉しいです。

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