見出し画像

戸籍に性別って必要なの?という素朴な疑問

昨今、LGBT理解増進法や同性婚が報道番組やその他メディアで取り上げられる中、僕には素朴な疑問があります。
それは、戸籍などの公的な書類に個人を特定するためにある“性別”という項目。これは果たして必要なのか?ということです。

性別について“答えたくない”という項目

最近では、ネット上などで何かのアカウントを作成する際や、アンケートに答える際、性別の欄に“男性”“女性”の他に“答えたくない”などの項目が用意されるようになりました。
これは一定のニーズがある人たちに配慮する形で設けられた項目なのでしょう。

アンケートに性別を求める項目があるのは、例えば「この商品はどの年代のどういった層に受けているんだろう?」と企業側がデータを取りたいがために存在するのでしょうから納得できます。

サイトを利用する際のアカウント作成の際に生年月日などと併せて性別を問われるのも、この人にニーズのある情報は何なのか?どのような商品や情報を好むのか、今後の参考にデータが必要であるとする理由からであれば同じく納得ができます。

性別の欄に“答えたくない”などの項目があるのは、性別を問われて嫌な気分になる人や、回答に困る人がいることへの配慮で、目にする度「時代は変わったんだな~」と感じます。

戸籍の性別について

現在の日本では、同性間の婚姻が認められていません。
これにはLGBT当事者の中にも、同性婚を認めるべきだという意見と、少数ながら認めるべきではないとの意見があります。
僕はさらに踏み込んだ考え方をしていて、そもそも戸籍の性別という項目が必要なのか疑問を感じます。

人物を別の誰かと間違って誤認しないようにするには、

  • 氏名

  • 生年月日

  • 住所

  • 本籍地

これだけあれば、「こういう人物がいる」という情報を埋め合わせるのに十分ではないか?と考えています。
わざわざ身体の性の状態を記す必要がないように思うのです。

トランスジェンダーの中には性別適合手術まで望まない人もいます。
僕の友人のトランスジェンダーは、自分の身体を少しでも女性に近づけるため、手術を行いました。
しかしどの程度、なりたい性に身体を近づけるかは、本人の意思を尊重すべきです。

ホルモン療法だけで、気持ちが落ち着く人もいると聞いたことがあります。
ただその場合、戸籍の性は変更することができません。

見た目が完全に女性だとしても、戸籍は男性のままという、生きづらさを抱えてしまうのです。
病院に行ったときや行政で手続きをするときなど、怪訝な目で見られた過去があるトランスジェンダーの話しを聞いたことがあります。

これは僕がゲイでトランスジェンダーとも接点があるから、そう思うのかも知れません。
そして恐らく異論の方が多いでしょう。
しかし僕は、戸籍の性別という項目はさほど役に立たない割に、苦しんでいる人が一定数いるような気がするのです。

また戸籍から性別という概念がなくなれば、同性婚ももっとスムーズにことが運ぶ気がするのです。
男性だから男性と結婚ができない。
女性だから女性と結婚できない。
こういったことがなくなるのではないかと思うのですが、皆様はどう思いますか?

そもそも戸籍って必要かしら?

上記のような話を、とあるストレートの友達に話したところ
「わかるわ~。でも私、そもそも戸籍って要らない気がするのよね」
と、僕よりさらに一歩進んだ話しをします。

先ほど僕は、人物を別の誰かと間違って誤認しないようにするには、氏名や生年月日、住所と本籍地があれば十分ではないか?と書きました。

その友達は僕のその意見に同意した上で
「じゃあ、何のためのマイナンバー制度なのよ」
と言い、僕も思わずうなづいてしまいました。

個人が生まれてから死ぬまで変わらない、マイナンバーがあれば戸籍なんて要らないのかも知れない。
そう思いました。

先程、戸籍に性別という概念がなければ、トランスジェンダーにとって面倒な問題が片付くというような話しを書きましたが、これだと名前の問題が残ります。

例えば「一郎」や「花子」のような名前の場合、それ自体が性別も同時に表してしまうからです。
でもマイナンバーがあれば、名前で個人を特定する必要がなくなり、改名ももっと簡単に行えるような気がします。

戸籍がなくなることの問題点

ただ、戸籍がなくなると、相続やその他の手続の際に必要な、親子関係などを証明することが、今よりずっと面倒になるでしょう。
戸籍をずっと辿っていけば、両親の両親、そのまた両親がどのような人物だったのか知ることができると聞いたことがありますが、それができなくなります。
なので、戸籍がなくなると、様々な手続きが今まで以上に煩雑になる恐れがあります。

マイナンバーに個人の出生証明を紐づけてはどうか?
などとも考えてしまいますが
そうなると大規模なシステムの改修が必要になるだろうな…。
とも思い、結局答えは出ぬままです。

海外での事例

オーストラリアでは、履歴書に顔写真を載せてはいけないと聞いたことがあります。
それは採用担当者が性別や人種などで先入観を持って、その人を判断してしまう恐れがあるからだそうです。
ちなみに年齢や性別に関しても記載してはいけないそうです。

日本もいずれそうなるのでしょうか?
保守的なお国柄故、近いうちにはそうならないでしょうが、十年後、二十年後の日本は随分変わっているだろうなと感じます。

最後に

頭の中のもやもやしかたことをそのまま書いてしまい、まとまりのない文章となりましたが、皆様はどう思いますか?
僕は性的少数者や女性、その他マイノリティの方々がもっと生きやすい世の中になれば良いなと思っています。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?