2020年の寄付事情（3月編）

2020年11月7日 15:21

寄付に関する報道やインターネットの情報から2020年の寄付事情を探っていきます。今回は、2020年3月の寄付事情です。

寄付のトレンド

3月の寄付のトレンドは、3月8日の国際女性デー、3月11日の東日本大震災です。
国際女性デーは国連が定める記念日です。イタリアではミモザの日と呼ばれています。ミモザはこの時期に咲く花として、日本のイベントでもミモザの花が飾られています。この国際女性デーに関連したチャリティイベントが開催されたり、寄付付き商品が発売されていました。
東日本大震災の復興支援では、チャリティイベントや寄付付き商品がありました。企業の取り組みとしては、Yahoo!の継続した取り組みがやはり注目されています。「3.11、検索は応援になる」をはじめとする特集「3.11企画いま、わたしができること」で、8000万円以上の寄付になりました。

新型コロナウィルス

2月から大きな動きが出てきた新型コロナウィルスの対応も、3月に入ってからさらに加速され、寄付でいろんな取り組みがなされていました。
【海外】
・3月前半から、韓国の芸能人が、韓国国内の新型コロナ対応の活動に積極的に寄付をしている。芸能人だけでなく、そのファンも積極的に寄付に参加している。
・イタリアでは、医療崩壊が心配され、医療現場への寄付が積極的になされていた。ネット上でよく見られたのはブランド企業やサッカー関係者の寄付。
・2月までは、海外からの中国支援という枠組みだったが、3月に入っては自国の活動への支援とシフトしていった。
・サッカーやテニスなど、スポーツ選手によるチャリティや寄付が活発になる。
【国内】
・3月はまだ医療機関への直接支援はまだ注目されていなかった。感染症対策という形での支援が始まっていた。
・学校が休校になった子どもたちへの支援活動に企業の寄付などが集まった。食品等の現物寄付も多くあった。
・3月上旬頃から、ふるさと納税の仕組みを使っての寄付集めが増えてきた。
・新型コロナウイルスによって中止されたイベントへの支援のクラウドファンディングが始まった。
【その他】
・新型コロナでリアルなイベントが開催できなくなり、eスポーツによるチャリティイベントが注目されるようになりました。

トピックス

3月に注目された事項をピックアップしてご案内します。

ビル＆メリンダ・ゲイツ財団、Wellcome（ウェルカム）、Mastercardは本日、治療法の特定・評価・開発・拡大により新型コロナウイルス感染症の流行への対応を迅速化するため、新型コロナウイルス対策として最大1億2,500万ドルの資金提供を発表しました。（2020年3月13日）

【Yahoo! JAPANがひとりにつき10円を寄付】
3月11日午前0時から夜23時59分まで行われる「検索は応援になる Search for 3.11」。Yahoo! JAPANで「3.11」と検索すると、1人につき10円がYahoo! JAPANから寄付されます。

24時間で3.7万人から300円ずつ1,120万円の寄付を集めた『PayPayきせかえ寄付』

参考になる記事

Readyforのnoteの記事はなかなか面白いですね。
こちらの記事も参考になります。
3.11ー「うしろめたさ」から寄付が動いた。移り変わる9年間の支援の形

AbemaTVの番組から、寄付をテーマにした内容です。
「偽善者」「お金儲け」ボランティアや街頭募金に文句を言う人たちに知ってほしいこと

朝日新聞記者の秋山さんがGLOBEで3回連載シリーズです。
①なぜアメリカはNPO大国なのか　内側から観察して見えたこと

②住民の声を聞き、政府につなぐ　アメリカのNPO、こんなにアクティブ

③政策提言にも強い力　アメリカのNPO、戸別訪問の現場を見た

こちらは、寄付の実務と研究を両輪で進めているファンドレイザーの渡邉さんのブログ記事です。
寄付者にとって、「寄付の効果」と「自分の好み」のどちらが大切？

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