2020年の寄付事情（12月編）

2021年1月2日 14:40

寄付に関する報道やインターネットの情報から2020年の寄付事情を探っていきます。今回は、2020年12月の寄付事情です。最終回です。
2020年12月も、これまでの特定のテーマ色がなく、様々な形で寄付が実施されました。

１．寄付付き商品

ネットで検索した範囲ですが、12月から実施されたものは合計で54件でした。7月は77件、8月は58件、9月は75件、10月が82件、11月が69件でしたので、減少傾向中です。
そのうち、新型コロナウイルス関連は9件（11月は4件）でした。テーマとしてはピークが過ぎたようですが、年末にまた少し増えたようです。
その他、テーマというより、個別のNPO支援の寄付付き商品が多くありました。わかる範囲でピックアップしました。ピックアップした団体も寄付付き商品ではおなじみのところが多くなってきました。

海さくら、Cure Cancer、more trees、Ｊリーグ、ジャパンハート、CIESF（シーセフ）、沖縄県、日本赤十字社、リパブリック、桜ライン311、パブリックリソース財団、ジョイセフ、中央共同募金会「災害ボランティア・NPO活動サポート募金（災害ボラサポ）」、日本介助犬協会、カタリバ、FoE Japan、テラ・ルネッサンス、全国こども食堂支援センター・むすびえ、more trees、フローレンス、しんぐるまざあず・ふぉーらむ、ユニセフ、WWFジャパン

２．企業の動き

企業の動きとしても、新型コロナの支援がピークを過ぎたようです。大きな傾向はありませんでした。検索で見つけた件数では30件。11月は27件でしたので、これくらいが平均なのでしょうか。
その内訳は、新型コロナ10件、復興支援3件、医療支援4件、福祉5件、地域支援3件、海外1件、子ども2件、スポーツ1件、環境2件でした。
企業による寄付や支援について、1億円以上の大口のものをピックアップしました。

・JRA　JRAアニバーサリー当日の売り上げから拠出した寄付金（５億円）を独立行政法人地域医療機能推進機構へ贈呈
・ＪＡグループ　豪雨支援募金に1億4000万円
・八幡不動産グループ　コロナ対策　鳥取県と鳥取市に１億円ずつ寄付

３．有名人の支援

ネットで検索した範囲で見つけた、寄付を積極的に行っていた有名人やスポーツ選手です（チャリティイベントを主催したり、参加しているケースはここで対象外にしています）。
9月あたりから、有名人による支援のニュースも少なくなっていますが、12月も件数が少ないですね。

中村真広、パク・シネ、日本プロ野球選手会、ＭＬＢ選手会（野球）、山川穂高（野球）、イム・シワン、近藤健介（野球）、ホアキン・ニーマン（ゴルフ）、脇本雄太（競輪）、YouTuberヒカル、北海道日本ハムファイターズ（野球）、岩田稔（野球）、ジャック・ドーシー、マイケル・ジョーダン（バスケットボール）、カン・ダニエル、テイラー・スウィフト、BTS（防弾少年団） V、ジャイアンツ（野球）、ユ・インナ、ラッシュフォード、ジェフ・ベゾス氏元妻のマッケンジー・スコット氏、渋野日向子（ゴルフ）、石川遼（ゴルフ）、ゴルフ男子選手会、菅野智之（野球）、ボートレース選手会、アリアナ・グランデ、千賀滉大（野球）、ジョシュ（ボクシング）、IU、吉田正尚（野球）、ユ・ヨンソク、和田毅（野球）、イ・ビョンホン、日本騎手クラブ、イム・シワン

４．新しい動き

12月の寄付動向は、寄付月間の12月にあわせた企画などがニュースになっていました。それ以外は、年末を意識したものが始まっています。歳末募金、寄付月間、クリスマスなど。

・国境を越える感染症をテーマに「NHK海外たすけあい」がスタート　日赤
・「走ろう。自分のために。誰かのために。」ホワイトリボンラン2021　エントリー受付中　ジョイセフ
・アップル　(PRODUCT)RED製品の全収益をコロナ対策に寄付へ　6月末まで
・富山　寄付1億円以上集まるも利用2割にとどまる（新型コロナ）
・対馬・和多都美神社が鳥居再建CFで1500万円　「ゴースト・オブ・ツシマ」効果
・楽天クラッチ募金　現在までの募金額1,259,131,754円
・TBS　令和2年7月豪雨「JNN・JRN共同災害募金」　募金額：179,258,789円(2020年12月1日)現在
・VRChatで行われる「バーチャルマーケット5」　70社の企業が出展予定、チャリティブースも（ニッポン放送　チャリティグッズの販売などを行う「バーチャル愛の泉」）
・Twitter創設者ジャック・ドーシー氏がベーシックインカムのため16億円を寄付
・ラッシュジャパンは寄付月間の12月に合わせ、動物愛護や環境保全、人権の分野で活動する日本全国の草の根(グラスルーツ)団体に売り上げを全額寄付する香水「グラスルーツ」の販売を開始
・全国こども食堂支援センター・むすびえ×イオン「イオンこども食堂応援団」を発足　―全国のイオンの店舗を通じて、募金活動を行う
・社会変革推進財団、米国最大級フィランソロピー・アドバイザリーロックフェラー・フィランソロピー・アドバイザーとの業務提携
・医療従事者向け食品支援プラットフォーム「WeSupport」が4億円分の食品を支援～新型コロナウイルス感染症の治療にあたる医者や看護師の食の課題解決に寄与～
・第42回ユニセフ『ハンド・イン・ハンド』募金キャンペーン、学習会などで参加呼びかけ
・「守ろう東京・新型コロナ対策医療支援寄附金」について　東京都　９億５，４７７万８，３１３円（４，４７４件）
・「コロナ給付金寄付プロジェクト」、寄付金額が3億円を達成
・11月8日（日）「マックハッピーデー」募金総額　62,614,993円
・ヤフー、「災害支援プラットフォーム」を提供開始　発災情報配信から復興支援まで総合的に支援
・【阪急百貨店うめだ本店】コロナ禍の社会貢献団体をＨ2Ｏサンタが動画で応援～活動ＰＲと寄付集めの一助にこども支援の現場の声をＷＥＢ配信！～
・actcoin、寄付月間と連携し寄附控除制度の認知を拡大させるGoToドネーションキャンペーンを開始
・　新型コロナウイルスの対応に当たっている看護師らを支援しようと、ジャニーズ事務所が日本看護協会に5億円を寄付
・医療者支援、寄付１１億円に　道のＣＦ「エール」　来年度に基金創設へ
・「2020年7月豪雨災害支援募金」約4億9000万円を熊本県へ贈呈　日本生協連
・持続可能な社会を目指す『#GoToGREEN プロジェクト』コロナ禍で世界に広まる環境重視の経済復興策「グリーン・リカバリー」を推進
・Yahoo!ネット募金、2020年の寄付総額は約14億円、寄付件数は123万件以上に
・さとふる、「新型コロナウイルス医療対策支援寄付サイト」の寄付総額が5億円を突破

新しい寄付プラットフォームの動きです。

・社会応援型ショッピングプロジェクト「SUSDIP（サスディピ）」を12月15日(火)開始！
・サステナ、社会課題に取り組む団体を支援する「未来基金」を創設　SUSTAINAポイント募金」で寄付の受付を開始
・【日本初】ヘルプいる？お金をあげるプラットフォーム「へるぷすjp」が12月1日正式リリース！
・世界一シンプルなファンディング機能が革命的と話題に！140文字のアイデアで出資を受けられる！スマホアプリ「IDEA」が待望の超大型アップデートを敢行　１いいね！が１円として換金できる
・森林アクションプラットフォーム「weMORI（ウィモリ）」β版リリース！世界中のコミュニティを巻き込み地球環境再生の実現を　森林を保護し、再生する力を皆さんの手に届ける、世界初の森林アクション専用アプリが登場
・業界初！SDGsに特化したクラウドファンディング「SDGsクラファン」スタート！　一般社団法人パートナーズ経営者倶楽部

最後に、2020年12月に公開された記事を気になったものをピックアップしました。

誰もが寄付した「共同募金」いったい何に使われているのか？
https://gentosha-go.com/articles/-/30510
クリスマスは寄付の時期　「できる範囲で」「自分のために」が徹底しているアメリカの寄付活動
https://dot.asahi.com/aera/2020112800006.html
イケア、夢が膨らむ“あのエリア”で感じる「熱い視線」に思わずドキッ　ペットショップで犬や猫を購入する代わりに、保護犬や保護猫たちを救い、家族に迎えようと訴えるもの
https://front-row.jp/_ct/17413875
孤児支援の募金かたりテロ活動　バリ爆弾テロの実行組織､まさかの資金調達方法　
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/12/post-95123.php
【海外発！Breaking News】脳腫瘍と闘う8歳少年「僕のクリスマスプレゼントはいらない。入院している子供たちにおもちゃを届けたい」（英）＜動画あり＞
https://japan.techinsight.jp/excerpt?id=740644
【クリスマス寄付意識調査】76%が助けを必要とする人々に関心を向けたいと回答　ワールド・ビジョン・ジャパン
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000176.000005096.html
【READYFOR ニュースレター】2020年12月CF支援ランキング・コロナ禍の医療機関に関するトピック
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000174.000031325.html
発言小町大賞2020　ベストトピ賞は「裕福でないのに寄付してしまう心理」に決定！児童養護施設に寄付を続ける女性へのエール
https://www.atpress.ne.jp/news/240276
【鵜尾雅隆】学校でお金の話をしよう。子どもに教える「ファースト・キフ」の体験
https://globe.asahi.com/article/14008271
【注意喚起】NPO法人を装う偽の寄付金支援サイトに注意
https://is702.jp/news/3785/
コラム：米国の寄付の最新動向②
https://giving12.jp/news/5379/
コラム：米国の寄付の最新動向①
https://giving12.jp/news/5366/
「YouTuberの本気」が3億7000万円を集めた。立役者が授賞式で語ったこと
https://news.yahoo.co.jp/articles/67640b1e990a0caee46d08c61f18be747bd60400
ヒカキン、LINE「NEWS AWARDS 2020」でタレント部門受賞　コロナ支援への評価に「そういう活動ができてよかった」
https://realsound.jp/tech/2020/12/post-674944.html
今、誰もが疲れている。だからこそ考えたい「ついやりたくなるSDGs」のかたちとは？
https://www.huffingtonpost.jp/entry/dentsu-sdgs-nopekolab_jp_5fbdde5dc5b66bb88c6260c5
社会問題と向き合う人のクラウドファンディングGoodMorning、『2020年をあらわすベストプラクティス』を発表
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000326.000019299.html
2020年ふるさと納税動向のご紹介～全体の寄付額は増加傾向に、コロナ禍における寄付の変化も～
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000269.000025119.html
｢お賽銭のキャッシュレス化｣知られざる新潮流　各国で普及する｢献金の脱現金化｣の是非
https://toyokeizai.net/articles/-/398635
大統領もコロナ感染…それでもフランスに「希望」を感じる理由　　今年の前半にネットでの振込だけで通常の7倍、フランス人の4人に1人がネット寄付をし、特に4月前半は2週間で日本円にして21億円の寄付を記録していると報道されている。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/78401
コロナ禍の米国、慈善団体への寄付が異例の水準に
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/12/post-95298.php
YouTuberヒカル、2020年は大きな転換点に　縦横無尽の“人助け”で存在感示した1年を振り返る
https://realsound.jp/tech/2020/12/post-682069.html

以上です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？