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【センバツ】豊川・モイセエフ選手がホームランも、注目すべき阿南光・吉岡暖投手がまいた餌

飛ばないバットの初ホームランは、プロ注目のモイセエフ・ニキータ選手。

しかし、打たれた阿南光のエース・吉岡暖投手がまいた餌は、高校生とは思えぬ技術が詰まっていました。吉岡投手も本格派右腕として、プロから注目されています。

結果、本塁打は打たれたものの、モイセエフ選手を5打数1安打、3三振と封じ込めることに成功しました。

投げている球以上に、高い野球脳を持っていることを感じさせる名勝負でした。


各対戦でテーマ

初回に迎えた第1打席から、徹底した配球をみせました。

143㌔、134㌔、140㌔の直球を3球続けた後、フォークを2球続けて見逃し三振。

強打者・モイセエフ選手に対して積極的に攻めると思いましたが、第2打席は直球は1球も投じず。代わりに初球から3球連続でカーブを投じ、最後はフォークで空振り三振を奪いました。

3打席目は、初球から3球連続でフォーク。ボールが先行しましたが、モイセエフ選手が対応に苦しんでいることを察知し、最後は直球で押し込んで右飛。

各対戦でテーマを持っていたのか、積極的に同じ球種を投じて抑えました。

モイセエフ選手封じに有効な球

本塁打が生まれた第4打席は、フォークが抜けたもの。

初球、フォークで空振りを取っていただけに、これまでの打席結果も踏まえると、モイセエフ選手封じに有効な球だと確信したように思います。

それが、9回に迎えた2死満塁のピンチでも生き、高めに浮きましたが空振り三振を奪いました。

直球、カーブと緩急をつけて追い込み、最後は確信を得たフォーク。追い込んだ時点で、すでに勝負が決していたような3球三振でした。

今大会で飛躍する可能性

プロ注目の強打者に対し、徹底した配球をみせて勝利した吉岡投手。

試合序盤から5点差をリードする試合となりましたが、焦らず餌をまき、終盤に来るであろうピンチに備えていました。

目の前の勝負だけでなく、先を見据えた勝負ができる吉岡投手の野球脳の高さは、上のレベルを目指せる投手です。

新基準のバットで初ホームランを放ったモイセエフ選手に注目が集まりますが、今後の吉岡投手の投球術にも注目が集まります。

今大会、大きく飛躍する可能性があります。

【参考サイト】


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