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#7-1 インサイドセールスチームメンバーのスキルセットと伸ばすべきポイント

このnoteではこの章を最終章です。これまでインサイドセールスについて
#1:役割
#2:必要性
#3:立ち上げ方
#4:組織の作り方と採用
#5:KPI設計
#6:テクニック
と実用的な内容が続きました。

この章ではチームのマネージメントについてです。
マネージメントに正解はなく、組織は生き物ですが、きっと茂野さんならこの辺りも自身のご経験も含めて丁寧に説明してくれていると思います。
かなり楽しみな章です!

参考図書

第7章 チームマネージメントの鉄則

①事業戦略の理解度を上げる

◼️ チームのモチベーションを高める
・インサイドセールスは外出も少なく日々PCに向かっている事が多いため、「事業戦略を丁寧に共有すること」が重要
「何を目的にインサイドセールスに従事しているのか、会社全体の目標・戦略の中でどんな役割を担っているのか、そのために何が必要か」を丁寧に説明する

◼️ 戦略資料の作成の注意点
1、事業全体の大きな目的を繰り返し伝える
2、インサイドセールス部門の重要性を伝える
3、定量的なデータで分析し戦略を構成する

◼️ さらにモチベーションを高める手段
1、マーケティング・セールス部門との共同開催によって関連部門の戦略を理解
2、資料はすぐに格納し、全員が閲覧できるようにする
3、チームMTGなどで読み合わせする

インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド
ISBN 978-4 7981-6754-1 P228~230

<所感>

これはインサイドセールスに限らず組織として必須ですね。
やらなければ…と思いながら部門長だけに伝えて、あとは任せた!となり、ちゃんと説明したかまでは後追いしない事が多いのではないでしょうか。
「さらにモチベーションを高める手段」の3つの手段はとても簡単にできそうでとても参考になりました。

② 挑戦と称賛の文化を作る

・どの組織にも必要な文化だが、インサイドセールスにおいてはどれだけシンプルかつ確実にオペレーションを回せるかが成果に直結する

◼️ メンバーの挑戦を支援する
・挑戦したい感情には敏感に察知し、支援が必要
失敗時の対応が最も肝であり「マイナスが発生した分の学びはあったか?」と言う質問が効果的
・ただ自由にやってもらうのではなく、しっかり説明責任を果たさせてから承認する

◼️ 称賛を制度化する
・インサイドセールスは直接お客様からありがとうと言われる事が少ない
表彰制度の注意点
1、もらっても高揚しない表彰にしないこと
2、なんとなく定期的な行事だからやる、という思いで運営しない(させない)
3、演出、コメント、トロフィーに至るまで想いを持って取組む
4、表彰はメリットが大きいが連続であれば喜びが薄れ、表彰されないと自己効力感が下がるリスクがある
5、表彰そのものでなく、会そのものの価値を高める
6、誰がロールモデルなのか、どんな行動が是と称賛されるのか、組織として大切にしていることは何か、を伝播させる役割でもある

インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド
ISBN 978-4 7981-6754-1 P231~235

<所感>

称賛の文化を作る手段として表彰が紹介されています。
一方で注意点も細かく説明してくれています。
本書では図の中で触れてはいますが
・表彰単位を個人だけでなく、チーム単位にする
・他部門からの推薦性を取る
なども有効かと思いました。

他部門との関係も良くなりますし、他部門の中でしっかり存在感を示すことができる役割はインサイドセールスでは重要であるためです。

③ インサイドセールスの能力開発

・インサイドセールスに必要な能力
① マーケティング部門と合同で本格的なコンテンツを作成する能力
② 保有リードを対象とした少人数制のウェビナーの実施
③ 営業と変わらない製品知識とお客様の理解

特にマーケティング関連の能力が必須であり、数ヶ月かけて大がかりなマーケティングを仕込むより、ニーズの変化に柔軟に対応できる小回りの利くチームが必要
・今後はメールと電話だけのインサイドセールスチームでは成果を残す事ができない

◼️ メンバーの能力開発の方法
①基礎スキル
<必須スキル、カリキュラム化が必要>

・ページング、ラポール、リーディング
・CLIPなどのヒアリングテクニック
・PAPERを使った自社製品と競合の理解

・顧客事例の理解と活用
・顧客管理システムの基本的活用
・市場調査と仮説構築力

②マーケティングスキル
<サブタスクとしてコンテンツ作成やイベント運営の支援をする>

・マーケティングの構造理解
ペルソナを定義しカスタマージャーニーマップ作成を通した顧客理解
・デジタルリードの獲得知識と一部実践
・オフラインイベントの運営と実務
・ホワイトペーパーなどのコンテンツ作成
・製品デモやどの動画コンテンツ作成
・ウェビナーの運営と実践
ナーチャリングプロセス設計

③ 数値分析スキル
<従来はマネージャーなどに必要なスキルだったが手元にデータが揃うようになりインサイドセールス個人にも必要なスキル>

【基本】業務プロセスを分解し、定量的に表現できる
【仮説】課題に対して原因となる状況や状態を仮説として立案できる
【収集】仮説検証に必要な情報を収集できる
【分析】収集した情報を多角的に検証し、原因を特定できる
【表現】分析で得た事実と打ち手を的確に表現できる

④ ツール活用スキル
<最低でも「セルフダッシュボードで行動管理できている」「レポート機能から必要なコールリストを抽出できる」「レポート機能から自身の課題を特定できる」というスキルは必須>

・CRM、SFA、MA
・解析機能付きIP電話
・ターゲティング機能付き企業データベース
・オンライン商談ツール
・データ分析(BI)ツール

インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド
ISBN 978-4 7981-6754-1 P236~243

<所感>

マーケティング部門との連携強化が個人のスキルも上げると言う切り口から見事に必要なスキルを洗い出してくれています。

特に数値分析スキルを担当者個人個人が回してくれたら組織として最強ですね。
これはインサイドセールスに限らずあらゆる部門で今後意識すべきと思いました。
【仮説→収集→分析→表現→検証】
をどれだけ早く回せるかで、今後生き残る組織かどうかが決まります。


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