yasuaki yamano

1991年大阪生まれの北欧かぶれ、島根の離島で暮らしています。得意料理はだし巻き卵。

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1991年大阪生まれの北欧かぶれ、島根の離島で暮らしています。得意料理はだし巻き卵。

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    見送る気持ちに想いを馳せる。

    東京から島根県の離島に移住して4年目になった。島の高校を卒業していく子たち、何かの挫折を感じた人たち、新しい仕事に挑戦していく人たち、気付けばたくさんの人が島から旅立っていくのを、手を振って見送り、そして新しく島にやってくる人を迎えてきた。 先週母国スリランカに帰っていく17歳の留学生の女の子を見送った時は、ちょうどフェリーが出航するタイミングで曇り空から太陽の光が差し込んできて、スッと風が吹き抜けたもんだから、テープがいい具合に風になびいて、なんともエモーショナルな気持ち

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      • 残るものと、残らないもの

        大学を卒業してもうすぐ10年になる。この年始、久しぶりに大学時代を一緒に過ごした友人と京都で会うことになり、その流れで母校のキャンパスまで寄ってみることにした。もう何年ぶりになるだろうか。 年始の1月4日ということもあり、キャンパスにはまだ人も少ない。その中をぶらぶらと歩いていたら、当時あった図書館が建物ごとなくなっていた。そこにはベンチが置かれて、ちょっとした休憩スペースのようになっていた。別のところに新しい図書館が移設したらしい。 僕と友人のKは、よく学生証をなくして

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        • 79歳の養蜂家と出会って

          今年の9月に、ニホンミツバチの養蜂を題材にした授業を企画したことがきっかけで、安達さんという一人の養蜂家の方と出会った。安達さんは僕が今住んでいる島根県の隠岐諸島でほぼ絶滅していたニホンミツバチの復活に10年以上尽力されてきた方で、その取り組みの過程から、この地域の魅力を再発見するような授業ができたらと考えていた。授業を受けるのはこの春に入学した高校1年生。 とは言っても、企画をはじめた時のイメージはまだぼんやりとしたもので、その解像度を上げるためにも、まずは高校の先生と一

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          • 希望と呼びたいものは

            上間陽子さんの「海をあげる」という本の中で、娘さんにむけて書かれたこんな一節がある。 これからあなたの人生にはたくさんのことが起こります。そのなかのいくつかは、お母さんとお父さんがあなたを守り、それでもそのなかのいくつかは、あなたひとりでしか乗り越えられません。だからそのときに、自分の空腹をみたすもの、今日一日を片手間でも過ごしていけるなにものか、そういうものを自分の手でつくることができるようになって、手抜きでもごまかしでもなんでもいいからそれを食べて、つらいことを乗り越え

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            ムンバイのチャーハン

            「ヤマダさん、ヤマダさん」 ドライバーのハリシュさんが、大きなジープのクラクションを鳴らして、僕のアパートに近づいてくる。時刻は朝の8時を過ぎたところだが、ムンバイの朝は早くもじりじりとした熱気が立ち込め、ジープとともにやってきた土とホコリで、僕はむせ返りそうになってしまう。 「いやヤマダじゃなくて、ヤマノなんやけどな」と何度もドライバーのハリシュさんに言ったけれど、それはどうにも上手く伝わらないままで、毎朝僕はムンバイ市内にあるインターンシップ先の事務所まで彼に送っても

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            島根県の小さな離島より(#暮らしたい未来のまち)

            東京から島根県にある人口2300人の小さな離島に移住し、今年で4年目になる。今でもたまには東京で大江戸線に乗って、門前仲町(もんなか)の焼き鳥屋でふらっと飲みにいきたいと思うし、何なら学生時代を過ごした京都の北野白梅町界隈だって愛してやまないから、やっぱり都会にも田舎にも、それぞれのまちの魅力があるのだと思う。 けれどこの1年半はコロナ禍にあって、思いがけず好きなまちの界隈に出かけることも減ったので、このコンビニも映画館もない小さな島に暮らす中で気づいたことや、嬉しかったこ

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            おじいちゃんの釣竿

            この夏の休暇に、母親が住んでいる神奈川県の三浦海岸で2日間過ごした。普段から海に囲まれた場所で住んでいるので、新鮮さはそれほど大きくないけれど、名古屋に単身赴任している父親と、東京で仕事をしている妹と一緒に、ゆっくりと海の音を聞きながら、久しぶりに家族での時間を過ごすことができた。 ちょうど到着した日の夜、何かの拍子でおじいちゃんの話になった。僕は母親の話をつい話半分に聞いてしまうところがあるのだけれど、その時はなぜかずっと話に聞き入っていたような感触が今もある。そこだけ時

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            魚の大売り出しと、キュウリの行方

            お盆休みが明けたとある日曜日、冷蔵庫にストックしておくピクルスなどつくろうと思い立ち、おもむろに朝から野菜を切りはじめたのはよかったが、ふとピクルスの主役、キュウリがないことに気づく。 東京から島根県の小さな離島に移住して3年半になり、ここ最近はコンビニがない田舎の暮らしも手慣れたものよ、と言わんばかりの風情で日々過ごしているが、うっかり忘れ物をする癖は今でも変わらない。 つい2週間ほど前には、お隣に住んでいるナガイさんをはじめ、近所の方からおすそわけでいただいたキュウリ

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            妙に結論めいたこと

            今週3月30日の火曜日から3日間の休みを取った。そして思い立って、朝8時過ぎの高速船レインボージェットに乗り、隠岐から出雲まで出かけてみることにした。平日で船はとても空いていた。 それからまた思い立って、翌日水曜日の朝には電車で出雲から大田市へ。そこからバスを乗り継ぎ、石見銀山のふもとにある大森町に向かった。 9時過ぎに、バスは大森代官所跡というところに着いて、僕はそこで降りようとしたが、バスの運転手さんの勧めにより、もう一つ先の停留所で降りることになった。 バスを降り

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            朝の7時45分に、少し熱めのコーヒーを。

            ふーっと、一息ついてコーヒーを飲む時間が好きだ。 と言っても、僕の家には別にコーヒーの豆を挽くミルがあるわけではないし、ささやかなこだわりとしては丸山珈琲のオンラインストアで浅煎りの粉を定期購入しているくらいのもので、グアテマラの豆を熱心に取り寄せたり、週末にときどきコーヒースタンドをやったりする友人たちに比べれば、僕は「まあコーヒー好きかな」のレベルだ。 ただ一つだけ、どうにもこだわってしまうことがある。それはコーヒーを飲むタイミングのことだ。毎日飲むコーヒー、それをい

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            夢に「出会い直す」瞬間

            東京で働いていた社会人3年目の頃、今から5年前くらいだったと思う、電車の中吊り広告でこの雑誌の特集が目に止まった。                           (Amazon.co.jpより) 表紙に写る清原さんは同郷の出身で、世代は違えど僕自身も高校時代は甲子園を目指していたこともあり、彼は何かと気になる存在である。会社の近くのセブンでNumberを買うことにした。 2016年当時、執行猶予中だった清原さんを表紙に起用することに対して、Number編集部内では

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            たとえ話のうまい人たち

            ゴールデンウィークに入る前に、職場のチームでのロングミーティングあったのだが、そのときチームリーダーのOさんからこんな発言があった。 僕らの今のチーム状況って、サッカーで例えると、前で攻めるフォワードと、後ろのディフェンスの間に距離がある状態なんじゃないかな。これ実際のサッカーの試合では、空いた中盤のスペースで敵にボール回されるから、よくないんだよね。あくまでセオリーだけど、フォワードが前に攻めるときは、ディフェンスも連動して前に出る方がいいし、逆も然り。 たしかに、そう

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            ご近所さんと雑談してたら、畑仕事がはかどった。

            土がやわからかくなってきて、畝(うね)をつくり、ようやく畑らしくなってきて嬉しい(畝をつくるのは、水はけをよくするためだというのも、お恥ずかしながら最近知った)。 畑デビューを嬉々として色んな方に話しているここ最近だが、その雑談から僕の畑の進捗がはかどることが実は多くて、本当にありがたく、おもしろかった。 ある漁師さんからは、土にまく石灰として、岩牡蠣の殻を袋いっぱい頂いた。砕いた岩牡蠣の殻を土になじませて、1週間ほど置いておくといいらしい(なんとも、オーガニックファーム

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            損得感情と、僕たちの主観の行方

            コロナの影響もあるのか、最近は何かを書いたり、意見を発信することがなんとなく億劫になる。 なんでやろう?と考えながら風呂に入ってたときに、ふと思ったのは、うっかり自分の主観ではないことや、「いいね!」と言われそうなことを、まるで自分の言葉みたいに伝えないように、という小さな恐怖感みたいなものが、自分の中にあるのかもしれないと思った。 僕は教育関係の仕事に携わっているが、今回の一斉休校では、zoomをはじめとしたオンラインコミュニケーション、コンテンツの可能性が再認識された

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            おいしいお通しのように、おいしい人生を。

            先月仕事で東京に行ったとき、前職の先輩、後輩何人かで集まり、不動前の「サダキ・デリ」というアットホームなビストロで、おいしい料理をいただきながら、ワインを飲んでいた。そのとき、先輩の1人からこんなことを言われた。 「やまちゃんは、なんかさ、”おいしいお通し”みたいなかんじでいくのがいいと思うねん。やっぱタイプ的に、メインディッシュではない気がするし、あっさりしてるけど、ちょっと味わいの深い、お通しの方向が合ってる気がするなあ」 何せ、自分のことをお通しで例えられたのは、2

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            10年越しに夢が叶った話

            先週、自宅に1通の封筒が届いた。2020年から3年間、中央アジアのブータンという国で、教育と地域活性化に関わる事業をご一緒することになった国際協力関係機関からのもので、今月の出張に関わる書類などが入っている。 本土から船で3時間もかかる小さな離島に暮らし、この2年間仕事をしてきた先に、グローバルな仕事に関わるご縁があるなんて、移住前には想像もしていなかったけれど、この2年間積み重ねてきたことを生かせる予感もあり、個人的にはけっこう楽しみにしている仕事だ。 そして、これは今

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