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翻訳者を目指す私の中国文化覗き見

学生の頃、私が赤色のカーディガンを羽織り授業を受けていた時のお話です。

中国人の先生が目を輝かせ、おっしゃったのです。
「ヤーシャ、何かいいことありましたか?红色的衣服!(赤色の服!)」

中国では、赤色がめでたい色なのです。
なぜ、赤色がめでたいのか?
理由があります。

昔々、中国に年(ニエン)という化け物がいました。大晦日に人里に来ては、人を食い散らかし、人々は困っていました。
しかしニエンには、三つの弱点がありました。大きな音、火、赤い色のものが大の苦手だったのです。
大晦日、村人たちは、銅鑼を叩き、家の玄関に赤色の貼り紙をしました。
この伝説が契機となり、赤色が悪魔よけからおめでたい色に転じ、今日に至ります。
付け加えると、大きな派手な音でしられる爆竹も悪魔よけから、めでたい風物詩になりました。

赤がめでたいことを表す文化を持つ中国人の先生だからこそ、赤い服を着た私に「何かいいことあったの?」とキラキラした目で尋ねられたのですね。

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