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2023年2月の記事一覧

読書日記『百年後 嵐のように恋がしたいとあなたは言い 実際嵐になった すべてがこわれわたしたちはそれを見た』(野村日魚子,2022)

読書日記『百年後 嵐のように恋がしたいとあなたは言い 実際嵐になった すべてがこわれわたしたちはそれを見た』(野村日魚子,2022)

帯には「この本は野村日魚子(かなこ)の第一歌集!」とある。そうなのだ、これは歌集だし、タイトルは短歌なのだ。

「ヒュー!日向 マッチング短歌」の日向市での交流会の際に、話題に上っていて、気になったので買ってみた。

予想以上によかった。半ギレしそうなくらいよかった。バイト中も頭から離れなかった。

この歌集については、千種創一(歌人・詩人)が評しており、その評も良かったので置いておく。

タイト

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読書日記『静かな力 内向型の人が自分らしく生きるための本』(スーザン・ケイン,グレゴリー・モーン+エリカ・モローズ著,2018)

読書日記『静かな力 内向型の人が自分らしく生きるための本』(スーザン・ケイン,グレゴリー・モーン+エリカ・モローズ著,2018)

 『スピリチュアルズ』を読んだとき、私は極端に内向的なんだな、と把握した。外向的なほうが評価されやすい社会で、内向的な私はどう生きて行くのがよいのだろう。ヒントを得るために読んでみた。

 興味深かったのは

・人口の約1/3が内向型である
・内向型は周りを配慮するリーダーシップをとれる
・「もの静か」と「勇気ある行動ができる」は共存できる
・無理に外向型のフリをして消耗するのではなく、内向型の洞

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読書日記『つくること、つくらないこと 町を面白くする11人の会話』(長谷川浩己・山崎亮・編著,2012)

読書日記『つくること、つくらないこと 町を面白くする11人の会話』(長谷川浩己・山崎亮・編著,2012)

深く感銘を受けた『コミュニティデザイン』の山崎亮さんが編著者だと知り、図書館で借りた。

「公共空間は行政のものなのか?」
「コミュニティは閉じられがちだけど、排他的にならないほうがいい」
「仕事はその人のあり方から作られていく」
「デザインするってなんだ?デザインにできることってなんだ?」
みたいな話を山崎さん、長谷川さん、ゲストで鼎談する本。

最近、ドット道東の「面白い地域には面白いデザイナ

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読書日記『ずっとお城で暮らしてる』(シャーリイ・ジャクスン,2007)

読書日記『ずっとお城で暮らしてる』(シャーリイ・ジャクスン,2007)

桜庭一樹激推しの一冊。
たぶん高校生の頃に読んでるけれど、内容を覚えていなかったので買ってみた。

こんなに胸糞悪い小説だったっけ。
こんなに怖い小説だったっけ。
とんでもなくリアルな悪意を描いている小説だった。一番まともなのは主人公の飼い猫・ジョナスといえば胸糞悪さが伝わるだろうか。

後味が悪いし、他の人に読んで!と気軽に渡せないけど、静かに本棚の目立つところに置いておきたいような本だった。

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読書日記『生きる』(谷川俊太郎・詩,岡本よしろう・絵,2013)

読書日記『生きる』(谷川俊太郎・詩,岡本よしろう・絵,2013)

今回は絵本。有名な谷川俊太郎の詩「生きる」を絵本にしている。

オモコロの「本屋ダンジョン・バトル」(岡田悠,2023/01/31)にて紹介されていて気になったので図書館で借りた。

「生きる」という詩自体は小学生の頃に暗記させられていたし、その時から良い詩だと感動していたので特段言うことはない。

でも、それが絵本になったときに、また違った部分で感動できるようになっていた。

詩自体で好きな部分

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