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※無償公開【スマートフォンゲーム市場㊤】(2018.10.12発表)

※こちらは2018 年10 月12 日発表の調査データです。最新の情報ではない可能性がありますのでご了承ください。

目次

#【スマートフォンゲーム市場㊤】
・市場定義/市場構造
・スマートフォンゲームの比較 by「X ビジネスエンジン」
・市場規模

#【スマートフォンゲーム市場㊦】
・主要事業者の動向
・主要事業者詳細個票①(ガンホー・オンライン・エンターテイメント)
・主要事業者詳細個票②(グリー)
・主要事業者詳細個票③(ディー・エヌ・エー)
・関連事業者詳細個票①(NHN PlayArt)
・関連事業者簡易個票②(NHN ハンゲーム)
・関連事業者簡易個票③(エヌ・シー・ジャパン)
・関連事業者簡易個票④(ゲームオン)
・関連事業者簡易個票⑤(ネクソン)

本書で用いている「X ビジネスエンジン」について

「X ビジネスエンジン」とは:
 矢野経済研究所が保有する「産業ビックデータ」と独自に開発した、「リサーチAI(商品・サービス・ブランド計測システム)」を元に、クライアント企業の事業支援を行う事業推進ソリューションサービスです。
 商品、サービス、技術、ブランド、または企業そのものに対する評価を立体的に可視化し、売上高、企業力との相関を分析、ポテンシャルの評価を可能としております。
 無数のネットメディアからデータを取得し、弊社の産業ビックデータ、リサーチAI により、主要市場や、企業の分析は勿論、超ニッチ市場、BtoB 市場の商品、サービス、技術、ブランド等も分析できる仕組みとなっております。

 「売上」「集客」等の軸だけでなく、商品、サービス、技術、ブランド等を「魅力度」「温度」という観点から分析する点も、特徴の一つとなっております。「X ビジネスエンジン」にご関心のある方は、巻末のお問い合わせ先にご連絡願います。
 魅力度軸・・・「ネット上での反響 ÷ メディア露出数」で算出。
 温度軸・・・ 「二次拡散数 ÷ 反響数」で算出。
 情報の拡散状況を定量化し「温度」としております。

# オタク市場の解説

≪定義≫


本項では携帯電話向けのオンラインゲーム市場を取り扱う。携帯電話や携帯情報端末、ポータブル型ゲーム機等を使用し、端末上でのデータ通信の有無に関わらず遊ぶことのできるゲームを指す。フィーチャーフォン向けとスマートフォン向けに大別される。
※詳細は矢野経済研究所「スマホゲームの市場動向と将来性分析2018」(2018 年1 月刊)参照。

≪市場構造≫


スマホゲームの収益構造は、基本プレイ無料とアイテム課金である。アイテムとはユーザーがゲームを進行してゆく上で、プレイを有利に展開したり、進行のスピードを速めたりすることができるツールのことである。例えば、消費した体力を回復するためのアイテム、登場する強いキャラクターとのバトルを有利に進めてゆくためのアイテム等、様々な種類のものが用意されている。課金アイテムは1アイテム数百円程度である。
ゲームダウンロード時に、一定の金額が発生する有料アプリゲームも存在する。はじめに費用を負担すれば、基本的には途中でアイテムなど有料課金するケースはほとんどない。1コンテンツ1,000~2,000 円程度で提供されていることが多い。

≪スマートフォンゲームの比較 by「X ビジネスエンジン」≫


主なスマートフォンゲームを弊社の解析手法(X ビジネスエンジン)を用いて分析(調査期間は2018 年6~8 月の3 ヶ月間)したところ、以下(次ページ図)のようになった。

 検索と口コミの総量である「熱量」(バブルの大きさ)では、「モスターストライク」(ミクシィ)が最大となった。一方、「温度」(=情報の拡散度合い)のスコアは最も低く、あまり情報拡散されていないタイトルであることが示された。また、「魅力度」(=メディアに左右されず自主的に反響しているユーザーの度合い)も平均以下となり、メディア露出の多さに比べて、個々の自発的な反響度は少ないことが示され、同解析では「消極的選択」(旧 課題ゾーン)ゾーンに位置する結果となった。
 また、同じく「熱量」の高い「Pokémon GO」(ナイアンテック)や「パズル&ドラゴンズ」(ガンホー・オンライン・エンターテイメント)においても「消極的選択」ゾーンに位置し、メディア露出などネット上の反響は大きいものの、ユーザー個々の二次拡散がされにくいコンテンツであると推察される。
 「魅力度」軸ではドラゴンボールZ ドッカンバトル(バンダイナムコエンターテインメント)が、「温度」軸ではバンドリ! ガールズバンドパーティ!(クラフトエッグ)が最も高いスコアを示した。両ブランドとも「熱量」は小さく、ネット上の反響は少ないが、個々人の自発的な支持が高く、メディアに左右されない情報拡散力があると思われる。

≪市場規模≫


 矢野経済研究所刊「スマホゲームの市場動向と将来性分析2018」によると、2017 年度のフィーチャーフォン向けを含めた携帯電話向けゲーム全体の市場規模(メーカー売上金額ベース)は、前年度比101.5%の9,600 億円と微増推移が予測されている。なお、市場規模はアプリ内アイテム課金を含むユーザー課金の合計金額で算出しており、広告収入は含んでいない。
 当該市場は、2013 年度には5,600 億円程度であったが、2014 年度を境にスマートフォンにアプリケーションをダウンロードして使用するネイティブアプリゲームが伸長し、その後は安定的な成長を持続している。一方、ブラウザゲームについては、高性能化したスマートフォン端末の普及を背景に各企業が相次いでネイティブアプリ開発へと主軸を移した結果、微減推移となっている。
 スマホゲームが主流となる前に流行したフィーチャーフォンを使用したソーシャルネットワーキングサービス(SNS)上で利用されていたゲーム(ソーシャルゲーム)はここ数年大きく減少している。携帯電話端末の主流がスマートフォンに移行したことに伴い、ゲームの利用もほぼ完全にスマートフォンゲームへと切り替わったと言える。
 2016 年の「Pokemon GO」の大ヒットに続き、2017 年には中国ゲームメーカーの上海蛮啾網絡科技有限公司と廈門勇仕網絡技有限公司が共同開発し、日本国内向けにリリースした育成シミュレーション&シューティングゲーム「アズールレーン」や、韓国NCSOFTのPC 向け多人数同時参加型オンラインRPG「リネージュ」シリーズの国内向けスマホ版となる「リネージュ2 レボリューション」といった海外メーカーのタイトルにも人気が集まった。
 これまでは、スマートフォンのインターフェースにいち早く最適化させたオリジナルのゲームタイトルをリリースしてきた一部メーカーによって市場が牽引されるという構図であったが、現在では任天堂も含めて家庭用ゲーム市場を主戦場としてきた国内ゲームメーカーを中心に多くの事業者に支えられている構図へと変化している。


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