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小野篁伝承対決「京都/六道珍皇寺」昼は朝廷!夜はあの世「奈良/矢田寺」小野妹子・岑守・道風一族【京都東山シリーズ】【葛城シリーズ】

小野妹子など高貴な家柄の小野氏の鬼才「小野篁」は昼間は朝廷で働き、夜はあの世に行っていた。冥土へ行くのに通ったと伝わる井戸などが京都と奈良にある!!
 そして京都では「五山送り火」の寺で、宗派を越えて「お盆の精霊迎え」のしきたりがある。1000年以上、脈々と受け継がれる信仰行事「五山送り火」と共に、京都のお盆の風物詩がある!
 一方、奈良にも小野篁伝承が!あじさい寺としても有名な矢田寺である!!

小野篁
公家で、小野妹子の子孫で、父は『凌雲集』の小野岑守。末裔には小野道風がおり、史料としては乏しいが小野小町の父とも言われている。
 OH~NO~凄い名家ですやん・・・・。:(;゙゚'ω゚'):サムィー

 「京都の閻魔様」「五山送り火」といえば「千本えんま堂(引接寺)」ですね。奈良の閻魔様といえば「白毫寺」ですね

変更履歴

▼HP、アクセス、本尊と脇時

※後述「▼見どころ」参照

▼見どころ

▽六道珍皇寺(京都市東山区大和大路通四条下る 四丁目小松町595)

 今でも地方に行くと一族を纏めた墓場があるが、昔は住んでいる近場に墓場を持っていた。平安遷都でケガレ(穢れ、汚れ)を嫌う皇族・貴族がここ周辺を墓場的な場所にしたという話がある。そして、六道の辻とされ「あの世とこの世の場所」となり「鳥辺野」と呼ばれる葬地・墓地になったとも。
 当時は土葬だが、一般の民はテキトーだったので骸骨が点在していたようで、そんなところの中心がこの寺だったようだ。

六道
地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天道を指し、人が死んだら行くところ。仏像でも表現されており、千本釈迦堂こと大報恩寺(私のNOTE)に行けばわかる!

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↑↓さて間違い探し?

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秋の特別寺宝展と金泥朱印ならびに特別朱印授与
 京都のあの世の入口。「西国三十三所 草創1300年記念 特別拝観」と「第52回京都非公開文化財特別公開」で東山区に寄ったので参拝しました。実は3回目の参拝ですが、まさかこんなに見どころの多いところとは思いませんでした。

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 古くからある京都では、8月13日から16日の「五山の送り火」に終る盂蘭盆に、各家で先祖の霊を祀る報恩供養が行われるのだが、六道珍皇寺では、それ以前の8月7~10日までの4日間に精霊(御魂 みたま)を迎える。
 これを「六道まいり」あるいは「お精霊(しょうらい)さん迎え」とも呼ばれる、お盆の風物詩。

 創建は782年から805年頃とされ、奈良・大安寺の弘法大師の師・慶俊が開山。途中、建仁寺の所有になり、臨済宗建仁寺派となった歴史がある。

→薬師堂、小野篁&閻魔三尊

 建仁寺で特別拝観をしているとの看板があったので寄りました。

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 普段は閉じられている「薬師如来@重文」が公開されていました。境内の無料地帯に安置されています。京都の「特別公開=維持料500円~1000円」というところが大半なため、ラッキーです。

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 右には朝廷の中心人物であり、夜はあの世に行っていた鬼才「小野篁」が仏として祀られています。小野妹子の子孫で、父は『凌雲集』の小野岑守。末裔には小野道風がおり、史料としては乏しいが小野小町の父とも言われている。左側には閻魔大王がいます。普段は小さな小窓から見ることができますが暗く、ペンライト必須になるので、特別公開時に行くことをお奨めします。

 小野篁像はデカイです!!!

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→引き鐘

 空海師匠が持ってきた引き鐘は、「五山の送り火」の先祖を迎えるための鐘とも言われている。ここらあたりが京都独特の風習と言えるのかな。つまり、長い間、貴族が生活をしたものが残っているとも言えようか。

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 勢いよく引っ張ると!ゴ~~~~~~~ンと鐘の突く音が・・。十万億土(遠い遠い極楽)に響き渡る音です!これで、お精霊さんがこの世へ戻ってくる。
 なので、引くんだ!そういうことだ。。これは知っておくべし!


→本堂へ

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↑井戸があるんだって・・↓覗く・・写真を撮る。違う・・。

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 気を取り直して写真を撮ると、失礼・・本尊が・・。

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 いざ内陣拝観!!

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 参詣曼荼羅図、熊野観心十界図など通常は非公開としている寺宝を特別開帳。本堂に入ると本堂には薬師三尊像が安置されており、その他、見ごたえのある宝物が多い。500円と京都市内では安いです。

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 庭です。この左手に「水占い@150円」があります。京都の貴船神社、島根の八重垣神社と同様に、占いの紙を水に浸すと文字が浮かび、占いの結果が出ます。ここは袋もセットになっており、それで持ち帰り可能です。

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→小野篁が使ったあの世とこの世の井戸

 鬼才「小野篁」が夜にあの世に行くための井戸があり、ここはあの世から帰ってくるときの井戸です。庭に出ます!

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 まずはあの世に行く井戸です。閻魔様~!!

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 小野篁は地蔵菩薩という説明がありますね。六波羅蜜寺の地蔵菩薩の中に小野篁を模した仏像があるのかもしれないと思ってしまうのは私だけ?伝平清盛坐像はもしかして、小野篁とかだったら面白い(根拠なし)。醍醐寺、清水寺などから古書から見つからないかな・・。

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 黄泉がえりと言えば、島根県の出雲にある「揖屋神社」、三重県熊野市の「花窟神社」が有名ですが、京都にもあったとは。。全国津々浦々にあるのかな。。

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▽奈良・金剛山寺(矢田寺)(奈良県大和郡山市矢田町3549)

 672年の壬申の乱で必勝祈願し、見事勝ったので天武天皇はここに寺を作るよう指示した。元々は十一面観音と吉祥天を中心とした寺だったが、時代と共に地蔵中心になったようだ。

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 塔頭も残っており、大寺だったことを思わせる。今はあじさいで有名な寺です。秘仏公開期間のため人が多いと思いましたが、あじさい目当てのようで、9:00に着いたところ駐車場も埋まり気味で10:20の帰りには観光バスも来て結構な人で賑わっていました。駐車場は500円/台です。

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 寺は山の中腹にあるので、金比羅さん、太郎坊と同じく階段を登ります。帰りのかき氷が250円はありがたいです。

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 秘仏目当てでしたが、開始が9:30からだったので、あじさい庭園を周りました。小道にびっしりとあじさいが咲いており、これ目当てで来る人が多いのがわかります。

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 京都ならば観光客を見越した手入れがされているでしょう。しかし、ここは奈良!!あじさいを掻き分けて順路を進みます。でも花に触ったらダメなんです。。難しいこと言うなと進みます。

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 道は狭いスペースにアップダウンするようになっており、あじさいを見下ろしたり見上げたりしながら周ります。

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 延命地蔵菩薩と閻魔様の特別公開!!ここは「小野篁」所縁の寺であり、小野篁は昼は朝廷で働き、夜は地獄めぐりという周りが付いて行かない鬼才。京都東山の六道珍皇寺にも同じ言い伝えがあった気がします。

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 本堂内陣入堂が特別に許され「本尊・地蔵菩薩立像@重文」、「十一面観音@重文」、聖徳太子像かと思わせる玉眼の「吉祥天」の特別公開。本尊は特徴ある地蔵菩薩で右手には錫杖を持たず親指と人差し指で輪をなしたお姿は「矢田型地蔵」と呼ばれている。ちなみに元々は十一面観音が本尊だったらしく、この十一面観音は奈良桜井市の聖林寺の「十一面観音@国宝」の肩を丸くしたような仏像でなかなかの見物です。本尊裏には「試地蔵菩薩@重文」「阿弥陀如来@重文」も素晴らしいのでお見逃しなく。特に阿弥陀如来は京都清凉寺の宝物館入口に安置されている阿弥陀と雰囲気が似ており、よい型です。

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 本堂の表の家紋は豊臣があり、本堂内から見ると明智家の家紋になっている。お見逃しなく!
 6月は通常非公開の閻魔堂の特別開扉も行われ、巨大閻魔様がおられました。本堂から左へGO!

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 多くの人が寺の人の話を聞いていました。人は死ねば悟りを開かない限り生まれ変わりますが、閻魔様により六道(地獄:聖観音、餓鬼:十一面観音、畜生:馬頭観音、修羅:千手観音、人:准抵観音、天:如意輪観音)のいずれかに行くよう判決を下されます。因みに寺の人の話しのオチは御朱印を集めれば、ポイントにより、いいとこに行けるとか・・・。なるほど、御朱印の列はそういうことか!?

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 六道の話を聞いて、数日後に京都の千本釈迦堂(大報恩寺)に行った記憶がある。。

 ちなみに、京都にこの寺ゆかりの寺があるのだが、その名は「矢田寺」がある。って、同じですね。ということで、一度行ってみてはよいかと。

 塔頭もありますね。

→念仏院、南僧坊

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 春日神社もあります。本殿は室町時代のもので重要文化財です。

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 大門坊より本堂へ向かう参道の中ほど右側に、大きな「みそなめ地蔵」が立っている。

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みそなめ地蔵
 自家製の味噌の味が悪くなり困っていると、夢の中にお地蔵さんがあらわれて 「我にその味噌を食べさせてくれたら、良い味にしてやろう」とお告げになった。翌朝、矢田寺へ参るとお地蔵さんがいたので、 味噌をその口許にぬったところ、家の味噌は味が直っていたそうな。

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 アジサイ一万株って・・・。すごいな・・・・。

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▼旅行記

▼セットで行くところ

▽京都

▼仏像展


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