見出し画像

<27>成功したければ、あっちこっち行動して種をまく

成功する為に頑張りたいものの、ビジョンやキャリアの目標が明確でない時もあると思います。それでも前に進む為には、何をすれば良いのでしょうか?

種をまく

「これをやるぞ!」という確信を持てることがまだ無い時にやるべきことは、種をまくことです。

種をまくとはどういうことでしょうか。それは、目的やビジョンの実現に直接つながるかどうかは分からないけれども、将来に、偶然のチャンスとか、偶然の出会いなどが起こるように取りあえず色々やってみるということです。

例えば、普段は行かないところに行ってみる、今までであれば顔を出さない様な集まりに参加する、新しい人に会ってみる、新たな業務をやってみる、新たな役割を担ってみる、などです。

本マガジンを読んで頂いている方々は<17>の自分史年表などで人生を振り返った時に、たまたまの出来事がきっかけとなって、新しい道に進んだことや新たな取り組みを始めたことなどが何件かあったことに気づいたのではないかと思います。

また、誰しも人生を思い返してみると、偶然に経験したことがその後の自分の考え方に大きな影響を及ぼしたこともあったでしょう。

例えば、人との出会いはその最たるものですね。ある人に初めて会う時は全て偶然です。どこかに出向いてみれば、何かに参加してみれば、そこで思いがけない出会いがあるものです。

これらの偶然をただ待つのではなく、自分が行動すると偶然が発生するのです。今すぐでなくても、少し先の将来に偶然が発生する様に行動してみましょう。それが種をまくという意味です。

キャリア開発に必要な2つのアプローチ

私は個人のキャリア開発には2つのアプローチが必要だと思っています。

1つは、目的やビジョンを明確にして、それらを実現するというゴールまでのプロセスを小さなステップに分けて目標を設定して実現する計画を立てて実行するという目的志向のアプローチです。

もう1つは、フットワーク軽く動いて種をまき、その種から偶然のチャンスが生じたら、そのチャンスを捉えて一気に行動するという偶然を引き起こす種まきアプローチです。

後者は社会心理学者のクランボルツ教授が言う「計画された偶然」ですね。あなたの人生やキャリアを振り返っても、計画して獲得したことだけでなく、偶然が重なって実現したことも多いでしょう。

キャリア形成は、この2つのアプローチを同時並行で行うことが大切です。どちらかだけでは不十分です。前者の目的を設定して行動するアプローチだけでは、自分の限られた発想と想定の範囲内での行動になりかねません。

一方で、後者の種まきだけではチャンスが生じた時にそれを捉えて成果に結びつけることが出来ないかも知れません。やはり機会が訪れたら、それを実現する為に目的を明確にして実行計画を立てて行動することが必要です。

2つのアプローチを意識して新たな自分のキャリアや人生に取り組むことをお勧めします。どんどん種まきの行動をして、近い将来に偶然のチャンスや出会いが発生するように自ら仕掛けて行きましょう。

(2024年5月13日)
山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?