面接でプロ(&プロの卵)と半端もんを見分ける方法
面接だけで候補者の実力を見極めるのは難しい、
という意見をお聞きすることが良くあります。
まぁ確かに難しいです。
その人の仕事の能力をリアルに理解する為には、
一緒に働いてみないと分かりません。
たしかに、面接では候補者が説明する内容や、
こちらが質問して引き出した答えの内容から、
「そーいうことを経験しているのなら、
きっとこの仕事も出来るのではないか。」
とアナロジーで考えて判断するしかありません。
プロかどうかを見分ける質問
しかし、プロやプロになれるポテンシャルある人と、
そうでない半端な人を見分ける為の方法があります。
それは自分が出来ることを理解しているだけでなく、
「自分が出来ないことも把握しているかどうか」です。
プロフェッショナルな人、または、
そうなる素質がある人は、
今の自分に足りないことを把握しています。
そして、それを埋める為に努力しており、
しっかりと必要なスキルや能力を積み上げていきます。
一方で、プロになり切れていない人、
そうなるポテンシャルが足りない人は、
自分は何が出来ないのか分かっていません。
実力とは、
何かが出来るという能力があるだけでなく、
自分には何が足りないのかを理解していることも
含めて実力です。
その様なことを面接で見極めたい場合は、
候補者に仕事で出来たことを説明してもらうだけでなく、
力及ばず出来なかったことや、
やろうとしたけど出来なかったこと、
などを質問してみると良いでしょう。
プロであれば具体的な言葉で説明が出来るはずです。
足りないことが分かっているから埋められる
プロ人材は自分のスキルについても、
自らの課題も理解しています。
自分自身についても長所だけでなく、
短所も把握しています。
把握しているからこそ、
失敗しないように対策をすることが出来ます。
まだ専門性が確立していないジュニアの人でも、
自分の短所や出来ないこと、
過去の実績だけでなく思い通りにならなかったこと
などをしっかりと話せるのであれば、
これから不足していることを埋めていって
プロとして成長するポテンシャルがあるだろうと
判断できます。
出来ないことを認める勇気
あと、敢えて付け加えると、
プロあるいはプロに成長出来そうな人は、
自分に出来ないことを理解しているだけでなく、
出来ないことを認める勇気も持っています。
真のプロは、出来ないことを隠したり、
出来るように大きく見せようとするのではなく、
出来ないことは出来ないと認める潔さと、
それを他人にどう思われるのかを気にしない
自信があります。
そして、今後どうやってその不足を埋めるのか
自らの考えを説明出来るはずです。
まとめると、プロ人材を見極める為には、
候補者が自分に足りないことを認識しているか、
また、それを認めることが出来て、
今後どう成長していくのか考えがあるのか、
質問をして話を聞いていくと良いと思います。
逆に、これから面接を受ける人は、
面接担当者からこのような見方をされていると
意識して考えを整理して面接に挑むと良いでしょう。
(2022年6月6日)
1級キャリアコンサルティング技能士
山本恵亮
プロフィール