見出し画像

未経験で希望の仕事に転職する方法

やりたい仕事があるけれども、応募に必要とされる
実務経験が無ければあきらめますか?
未経験でも希望の仕事に就いている人もいますが、
その人達は何をやっているのか、紹介したいと思います。

希望の仕事を理解して必須スキルを把握

まず必要なことは希望する仕事の完璧な理解です。
今自分が興味ある仕事がある人は、
その仕事の内容を100%理解していますか?
案外なんとなく漠としたイメージしかない
ということは多いです。
 
第一歩は仕事内容の完璧な理解です。
ジョブディスクリプションを読み込み、
その仕事に就いて記載された本や記事(Web含め)など
公開情報から情報収集をするのは当たり前ですね。
そして、実務に就いている人や経験者に話を聞く
(できれば複数)などします。
 
尚、人に話を聞く時はヒアリング力が決め手になります。
仕事内容の概要を聞くのは誰でも出来るとして、
概要として抽象的に説明される事柄については、
具体的な作業としては何をやるのか?質問します。
(例:〇〇の分析→何をどんなツールでどう分析?)
 
必要なスキルや知識も同じように具体的に聞きます。
その中でその仕事をやる為に、
最も必要なスキルと知識を確認しましょう。
すわなちコア技能を把握するのです。
 
こうやって作業レベルまで仕事内容を理解して、
絶対必要なコア技能を把握することができれば、
まず第一歩は合格です。

差別化できるスキルも把握

自分がコア技能を身につけたとしても、
既にコア技能を保有している人々は沢山います。
そこでお勧めは他の経験者と自分を差別化できる
プラスαのスキルである差別化技能もヒアリング
して把握すると良いでしょう。
これも複数の経験者や採用に携わったことがある人に
聞くことが効果的です。
 
例えば、CFO直下で経営管理の仕事に就きたいとして、
財務会計の知識があって事業推進か経営コンサルの
経験・スキルを持っている(コア技能)ことに加えて、
ビジネスレベルの英語力(英語の使用経験が少なくても
TOEIC900点以上や英検1級を保有している等でも)
があるとすればどうでしょうか?
 
この例でもコア技能を保有する優秀な人々が何名も
その仕事に応募しているでしょうが、
コア技能に加えて英語力ある人は一気に数が絞られます。
つまり、プラスαの「差別化技能」があれば、
優秀なその他大勢から自分を差別化できて、
試合で言えば、予選から決勝戦に進出しやすくなります。
 
因みに、ときどき一発逆転もあります。
具体例でも、海外関係のファイナンスの専門職に
未経験で転職した人がいます。
その人はその仕事自体は未経験でしたが、
コア技能は持っていました。
実務をやってみたら出来るようになるだろうと
相手が思えるレベルです。
 
加えて、英語が得意で、まさに上述したレベルの
英語力があったのです。
 
実務経験は他の応募者の足元くらいの位置でしたが、
英語力が差別化になって採用されました。
年収はベース年俸だけで前職の1.5倍で、
加えて業績賞与が支払われるという好条件です。
 
詳しく知らない周りの人々は、
「なんであいつが…」と騒めいたことでしょう。
 
でも、その人は実務や新たな技能の習得に加えて、
睡眠時間を削って英語の勉強やオンライン英会話を
コツコツ何年も続けていたのです。

コア技能を経験できる仕事に就く

例えば、コア技能が会計や法律など知識偏重なものなら、
それらを勉強して習得し、その知見があることを
資格などで証明すれば良いです。
一方で、そうではない、またはそれだけでは不十分な
仕事の場合は、コア技能を身につけることが出来る
別の仕事を見つけましょう。
 
上述した経営管理の仕事の場合は、
自分が財務会計の経験や知識があるとしたら、
一旦、経営コンサルティングファームに転職して、
そこでビジネスの経験を積み、
コンサルタントとしての基礎スキルを習得します。
 
逆に、コンサルティングや事業推進などの
実務経験はある程度あるならば、
財務会計のスキルが身に就く仕事に転職します。
 
そうやって、希望の仕事の経験はないけれども、
その仕事をする為に、どうしても必要になる
コア技能を身につけます。
 
並行して、英語力などの差別化技能を身につける
努力を続けていければ完璧です。

そして希望の仕事に応募

こうやってコア技能を習得して、
差別化技能も身につけて、
もう十分だろうと自信を持てるようになれば、
希望の仕事に応募するタイミングです。
おそらく、そのレベルになるまでに、
少なくても2,3年はかかるとは思います。
 
英語だって、2,3年も本気で勉強すれば、
帰国子女でなくても、TOEIC900点以上のスコアや
それに近いレベルには到達できます。
届かないなら、勉強の絶対量が不足しているか、
あるいは、勉強方法が間違っているか、です。
 
それらでなければ、適性が無いということなので、
その際には冷静にその事実を認めましょう。
 
で、いよいよ希望の仕事に応募します。
未経験OKの募集や、比較的経験が浅くても
応募できる募集があればしめたものです。
 
経験者の募集でも、ベテランや中堅の募集でなければ
(その仕事の実務経験5年以上!とかでなければ)
応募する対象です。
 
大事なポイントは、応募種類である職務経歴書に、
コア技能があることが分るように経験を記載することです。
保有するスキルを列挙するだけではダメです。
具体的な実務でそれらを使っていたことがわかるように
書くことが必要です。
 
で、差別化技能もしっかりとかきます。
 
英語力:読み書き会話ともビジネスレベル
TOEICスコア:900点
 
などと。
 
更に、志望動機書も作成します。
長くてもダメですから、A4サイズ1枚以内です。
分量では800文字~1000文字のショートエッセイ
程度の長さです。
 
これらを揃えたら、書類選考にチャレンジしましょう。

リファーラル採用も狙う

あと、もしその仕事に就いている知人や、
別の仕事でも対象となる会社で働いている知人がいれば、
その人から募集部署へ繋いでもらうとうことも有効です。
 
「未経験だけど、〇〇のスキルは持っていて、
信頼できる良い人物なんです」
と紹介してもらうと面接になることもあります。
 
他には、その仕事や会社と深いパイプを持っている
信頼できる人材エージェントが役立つことも多々あります。
宣伝ではないですが(笑)、そういう人物と関係構築
しておくことも有益です。
 
そうやって、伝手があれば、リファーラル採用を狙っても良いでしょう。

面接準備を怠らずに

そうやって応募に向けて仕込んだら、
あとは面接でしっかりと自らを伝えることが出来るように
準備をしましょう。
 
経験や志望動機の説明や深堀の質問に答えることが
できるように考えを整理しておくことや、
仮に入社したら、その会社にどう貢献できるのか、
考えを述べることができるようにします。
 
長くなってしまいましたが、
希望の仕事を理解して、
コア技能と差別化技能を把握することが第一歩。
 
次に、それらを習得して仕込んでいきます。
 
少し長い道のりにはなりますが、
そこまで頑張って行動する人はあまりいません。
だからこそ、その仕事に就く競争に勝てるとも言えます。
 
皆さんがやりがいある希望の仕事に就けると良いですね。
 

(2023年6月12日)
山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?